映画評505 ~ 劇場版マクロスF サヨナラノツバサ

今回は「劇場版マクロスF ~ サヨナラノツバサ」

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人気SFアニメ「マクロス」シリーズで、2009年に公開されて大ヒットした『劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~』から続く完結編

<ストーリー>
銀河移民船団「マクロス・フロンティア」に住むパイロット志望の少年早乙女アルトは、歌姫のシェリル・ノームとスターを目指すランカ・リーと出会う。しかし、二人の歌声には、船団の脅威となる重機甲生命体「バジュラ」の謎が秘められていて・・・


いやあ、よく考えていると思う。
いろんな意味で・・・

戦闘シーンも、かなり迫力があって、見ていて目がクラクラするほど。
何よりも、声優さんが実際に歌っているらしい歌が良かった。
どの曲も、私好みのド派手な感じで、とてもノリがいい。

しかし・・・

内容はさっぱりわからなかった。

当日、映画館には「マクロス」専用のグッズ売り場があったけど、結構な人で賑わっていた。
たぶん、原作(テレビ版)のファンなんだろうと思う。

私は、原作も知らないし、09年の「イツワノリウタヒメ」を見たこともあり、一応結末が気になったから見たのだけど、結局何がなんだかよくわからなかった。

もちろん、シェリル・ノームとランカ・リーの歌声に秘密があり、物語の展開に大きく影響していることはわかる。
だから「戦闘しているすぐそばで、大声で歌っているなんて・・・」などと言う気はない。
これを否定してしまうと、物語そのものに入っていけないからだ。

しかし、ものすごく違和感があったのは・・・

重機甲生命体「バジュラ」には、実は感情がある、ということがわかった後の展開。

アルトは、なぜか攻撃の手を緩めて「バジェラ、私たちは敵ではない」と叫ぶ。

聞いていて、「はあ?」という展開だった。

重機甲だろうが何だろうが、自分たちを攻めてきている「敵」には違いない。
たとえ、「自分たちの方が侵略のために攻めていたのだけど、実は相手には感情があった」という展開であったとしても、相手はあくまでも「敵」だ。
その敵に、感情があろうとなかろうと、自分たちの仲間を殺し、地球(?)を滅ぼそうとしていることには変わりない。

そんな相手に対して、今さら「敵ではないんだ」と叫ぶことに、いったいどんな意味があるのか。

まるで、「死刑囚にも行きる権利はある」と叫んでいるヤツらみたいだ。

相手が「私たちには侵略の意図はない」と感情に訴えてきたのならともかく、ただ「感情があることがわかった」というだけ。

あまりにもバカげている。
作者(または監督)の頭の中の構造が、何となく見えてくる。

映画の本質とは関係ないとは言え、見ていてアホらしくなった。

とは言え、作品そのものはそんなに悪くはないと思う。
ただ、私にはよくわからなかっただけ。

ということで、評価は前作同様「C」にします。
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映画評504 ~ 英国王のスピーチ

今回は「英国王のスピーチ」

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吃音に悩む英国王ジョージ6世が周囲の力を借りながら克服し、国民に愛される王になるまでを描く実話に基づく感動作

主演は、コリン・ファース
共演は、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター、ガイ・ピアース、マイケル・ガンボン
その他、ティモシー・スポール、デレク・ジャコビ、ジェニファー・イーリー、ロバート・ポータルなど

<ストーリー>
幼い頃から、ずっと吃音に悩んできたジョージ6世(コリン・ファース)。そのため内気な性格だったが、厳格な英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)はそんな息子を許さず、さまざまな式典でスピーチを命じる。ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ矯正の専門家ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていくが・・・


これは良かった。

実話に基づく話ということだが、もちろん脚色はあるだろうけど、いい話だ。

調べてみると、ほぼ事実だったようだけど、映画では、ナチスドイツが台頭し、ポーランドに侵攻するやいなや、即座にドイツに宣戦布告したようになっているが、実際にはその直前のチャンバレン首相による宥和政策が描かれていないので、そのあたりがやや不十分な気がする。

もちろん、主人公はジョージ6世だし、いかにして吃音を克服したかがテーマだから、あまり関係がないのかも知れないが、その前後の葛藤まで描かれていれば、もっと感動していたかも知れない。
しかも、第二次大戦では、彼はチャーチルと共に、勇敢に戦った者の一人として語り継がれているということなのでそのあたりのエピソードを加えても良かったかも知れない。

とは言え、内容・展開ともに申し分なく、最初から最後まで違和感なく見ることができた。

主演のコリン・ファースは、よくあそこまで吃音の演技ができたものだと思う。

それと、吃音矯正の専門家を演じたジェフリー・ラッシュとのやり取りは、淡々としていたものの、とても面白かった。
そして、主人公の妻を演じたヘレナ・ボナム=カーターが、さりげなくいい味を出していたと思う。

ということで、特に突っ込むところもなく、単純にいい作品だったと思うので、評価は「A」にします。

映画評503 ~ ヒア・アフター

今回は「ヒア・アフター」

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クリント・イーストウッドがメガホンを取り、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務めた死と生をめぐる感動的なストーリーをつづるヒューマン・ドラマ

主演は、マット・デイモン
共演は、セシル・ドゥ・フランス、フランキー・マクラレン、ジョージ・マクラレン、ジェイ・モーア
その他、ブライス・ダラス・ハワード、マルト・ケラー、ティエリー・ヌーヴィック、ジェニファー・ルイスなど

<ストーリー>
霊能力者としての才能にふたをして生きているアメリカ人のジョージ(マット・デイモン)、津波での臨死体験で不思議な光景を見たフランス人のマリー(セシル・ドゥ・フランス)、亡くなった双子の兄と再会したいイギリスの少年マーカス。ある日のロンドンで、死に取りつかれた3人の人生が交錯する。


これは、なかなか良かった。

特に大きく感動するとか、面白いとかいう話ではなかったが、よくまとまっていて良かったと思う。

臨死体験をしたマリーと双子の兄を亡くした少年マーカスが、主人公であるジョージにどのようにして出会うのか、とても気になっていたのだが、さすがはクリント・イーストウッド監督というのか、実に自然な形で出会う形になっていた。

お話の根幹を流れるものは「本物の霊能力者は、実はいる」みたいなものだけど、これさえ気にならなければ、全体的に特に違和感はない。
評論家の中には「超能力に懐疑的な人には無理かも?」みたいなコメントをしている者がいたが、私のような否定派であっても、映画の設定にまで文句を言うつもりなどない。
映画好きをいったい何だと思ってるんだ、という気がしないでもないが、だいたい「そんなことあり得ないだろう」などといちいち言っていては、SFなんか見られるはずがないだろう。

出演者で言えば、主演のマット・デイモンは、今回はかなり抑えた演技となっている。
派手なアクションや大袈裟なセリフがないので、ちょっと物足りない感じはするけれど、まったく問題はない。
臨死体験をしたマリーを演じたセシル・ドゥ・フランスは、あまり好きなタイプではなく、しかも元々人気キャスターということで、自分の人気を過信しているイヤな女なので、あまり感情移入はできなかったが、最後のジョージとのやり取りは、ちょっとほのぼのとした感じだ。
子役だった双子のマクラレン兄弟は、まずまず。

ただ、細かいところを突っつけば・・・

双子の兄弟で、亡くなった方である兄が、地下鉄で弟の命を救った、というシーン。
後のジョージとのやり取りで「お前の命を助けるのも、今回が最後だ」みたいなことを言っていた。
ということは、死者は未来を予見できる、ということになるのだが、そうすると何だか変な話になってくるような気がして、ちょっと違和感があった。

死者が実際に家族のそばにいる、という設定自体に文句をつけるつもりはないが、彼らがあまり超能力を発揮するのも、いかがなものか、という気がする。

とは言え、違和感と言えば、そこだけであって、しかも流れの中では、特に変には感じなかった。

そんなこんなで、評価としては「B」とします。

映画評502 ~ ザ・タウン

今回は「ザ・タウン」

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俳優として活躍する一方、前監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』が高い評価を受けたベン・アフレックの監督第2作。強盗団のリーダーと人質女性の愛を軸に、犯罪都市に生きる者たちの生きざまを描く。

主演は、ベン・アフレック
共演は、レベッカ・ホール、ジョン・ハム、ブレイク・ライヴリー、ジェレミー・リナー
その他、タイタス・ウェリヴァー、ピート・ポスルスウェイト、クリス・クーパーなど


<ストーリー>
綿密な計画を立て、ある銀行を襲撃したプロの銀行強盗一味のリーダー、ダグ(ベン・アフレック)は、思わぬ事態から支店長のクレア(レベッカ・ホール)を人質に。その後クレアは無事解放されるが、強盗たちの影におびえる日々を過ごす。そんな中、彼女は魅力的な男性に出会うが、その男性こそが自分を人質にしたダグだった。


泥棒が主人公である。

そして、この泥棒は改心するわけではない。
単に、泥棒稼業から足を洗うだけである。

予告編を見ていると、この主人公が、恋人のために仲間を裏切り、そして真っ当な人間になっていく話かと思っていた。

しかし、仲間がすべて殺された後、この主人公は一人去っていく。
ただ、それだけの話だ。

そもそも、襲った銀行の支店長に恋をする、などという設定に、感情移入などできるはずがない。

それに、泥棒のメンバーを見る限り、緻密で計画的な泥棒ができるようには見えない。
主人公役のベン・アフレック自体が、それほど知的に見えないので、どう見たって、行き当たりばったりの泥棒だ。

しかも、この主人公は前科者なので、警察にはすでに面が割れている。
もちろん、仲間全員もだ。
そして、その恋をした支店長がいた銀行を襲ったのも、この主人公たちだと目を付けられている。

にもかかわらず、どうして、あんなに簡単に逃げ切れるのか。
警察が、よほど無能なんだろうと思う。

そして最後、主人公が盗んだ金は、恋人であるクレアに渡される。
その後の描写だと、クレアがその金を利用したようにも見える。
つまり、クレアは「ネコババ」したのも同然だ。

結局、この映画で、監督(ベン・アフレック自身)が何を描きたかったのか、さっぱりわからない。

別にカッコいい泥棒でもなければ、何か正しいことをしたわけでもない。
ただ、襲った銀行の支店長に惚れてしまったから、足を洗っただけ。

展開が読めなかったので、途中ハラハラ・ドキドキしたし、まったく唖然とするほどの展開ではなかったけど、終わってみると、ちょっとがっかりした。

ということで、評価は「C」にします。

ベン・アフレックの第一作は見ていないけれど、今後もあまり期待はできそうにない。

映画評501 ~ RED/レッド

今回は「RED/レッド」

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ブルース・ウィリスにモーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチら大物俳優たちが集結したスパイ・アクション・ムービー

主演は、ブルース・ウィリス
共演は、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、カール・アーバン
その他、メアリー=ルイーズ・パーカー、ブライアン・コックス、ジュリアン・マクマホン、リチャード・ドレイフェス、ジェームズ・レマー

<ストーリー>
元CIAの腕利きスパイ、フランク(ブルース・ウィリス)は、心静かに引退後の日々を送っていたが、ある日突然何者かの襲撃を受ける。調査の結果、背後にCIAが絡んでいることを割り出した彼はかつて苦楽を共にした仲間たちを招集。フランクの元上司のジョー(モーガン・フリーマン)や、元イギリスの元MI6諜報部員のヴィクトリア(ヘレン・ミレン)ら引退した超一流のスパイたちが続々と集まる。


これは、まずまず面白かった。

それにしても、錚々たるメンバーが出ていると言える。
と言うか、ベテランばかりだけど・・・

B.ウィリスやM.フリーマン、J.マルコヴィッチの他にも、B.コックス、R.ドレイフェスなど、アクション・ムービーではお馴染みの面々が出ているので、見ていて安心できる。

そんな中、若手のカール・アーバンががんばっていると思う。
どこかで見たことがあるな、と思いながら見ていたけど、調べてみると、「ボーン・スプレマシー」で暗殺者役を演じていた人だ。
他にも、「スタートレック」でのDr.マッコイ役でも出ていた。
印象に残る顔だし、なかなか存在感もある。
まだ28歳のようだし、これからまだまだ活躍しそうな予感がする。

ヒロイン役のメアリー=ルイーズ・カーターもかわいかった。

さて、内容だけど・・・

予告編でもやっていたように、相手の撃ってきたロケット弾を拳銃で撃ち返したり、手榴弾をライフルで打ち返したり、荒唐無稽な部分が随所に出てくるけど、それさえ気にならなければ、特に違和感はない。
ただ、展開がちょっと急すぎるような気はしたが・・・

あと、ヒロイン・サラが事件に巻き込まれる展開は、やや強引な気がする。

主人公のフランクが恋をしてしまった、という設定だから、仕方のないことかも知れないけど、実はフランクは、サラには一度も会っていなかったのだから、なぜ恋をしてしまったのか、という面においては説得力に欠ける。
このあたりは、どうしても男女の恋沙汰を挿入したがるハリウッド映画の悪い癖だろうか。

あと、M.フリーマンがホントに殺されてしまったのには、ちょっと驚いた。
前段で一度「実は生きていた」というフリをしていただけに、「まさか」という感じだった。

などなど、内容的には今いちだったけれど、出演者に満足したし、ヒロインが好きなタイプだったので、評価としては、ちょっと甘めに「B」にします。

でも、もう36歳だって・・・!?
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