映画評509 ~ 塔の上のラプンチェル

今回は、「塔の上のラプンチェル」(吹替え版)

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「髪長姫」の呼称で知られるグリム童話のヒロイン、ラプンツェルを主人公に、自由自在に操れる驚くほど長い彼女の「魔法の髪」に秘められた謎と旅を描くアドベンチャー・アニメーション

<ストーリー>
深い森に囲まれた高い塔の上から18年間一度も外に出たことがないラプンツェルは、母親以外の人間に会ったこともなかった。ある日、お尋ね者の大泥棒フリンが、追手を逃れて塔に侵入してくるが、ラプンツェルの魔法の髪に捕らえられてしまう。しかし、この偶然の出会いはラプンツェルの秘密を解き明かす冒険の始まりのきっかけとなり・・・


これは良かった。
すばらしい!の一言。

ディズニーの底力を見せつけられた感じだ。

まず、ストーリーがいい。
ハラハラ・ドキドキの展開は、最後はハッピーエンドに違いないとわかっているとは言え、最初から最後まで飽きさせなかった。

何よりも、主人公ラプンチェルがかわいい。
表情豊かで、感受性もあり、喜んだり悲しんだり、それぞれの表情がとても愛らしい。

そして、脇を固めるキャラクターがいい。

中でも、カメレオンのパスカルが秀逸だった。
言葉は一切発しないのだが、ちょっとした表情・仕草で、何を言いたいかがすぐわかるその描写は、「あんなのが一匹ほしい」と思うほどだ。

警備隊長を乗せていた白馬・マキシマスのキャラクター設定もよかった。
序盤は、大泥棒フリンを執念深く追いかけるしつこいヤツなのだが、後半になってラプンチェルたちを助ける方に転じる。
この馬の存在も、結構大きい。

あと、酒場の荒くれ者たちも、なかなかの存在感を出していた。

それと、画面がとても綺麗だった。
今回は3Dだったのだが、全体を通して言えば、「別に3Dでなくてもよかったのでは」と思うほどではあるものの、中盤に出てくるロウソクを空に飛ばすシーンは圧巻。
ここで、一度感動泣き(?)してしまうほど。

とにかく圧倒的なスケールには感嘆するばかり。

最初は、吹替え版しかない、ということもあり、あまり期待はしていなかった。
しかし、その声優陣たちがなかなか良かった。
途中で、ミュージカル風の歌が結構入るのだけど、皆さんまったく問題なし。

それにしても、主人公ラプンチェルの声を中川翔子がやっているとは思わなかった。
まったく違和感はないし、なかなかのものだと思う。
調べてみると、すでに実績もあるとかで、聞いていて「下手なタレントがやっているのではないな」と思ったくらいだから、実力はかなりのものだと思う。
ただ、歌のところは、別の声優さんだったようだが・・・

いずれにしても、笑いあり涙あり、そして感動ありの言うことなしでした。

ということで、評価は文句なく「S」にします。
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映画評508 ~ SP 革命編

今回は「SP 革命編」

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岡田准一主演のテレビドラマ「SP警視庁警備部警護課第四係」と『SP野望篇』の最終章となる劇場版第2弾。官房長官を狙ったテロから2か月後、通常任務をこなしていた主人公たちSPの面々が、混乱を極める国会議事堂で巨大な陰謀と対峙する姿を怒とうのアクションと圧倒的なスケールで描く。

主演は、岡田准一
共演は、堤真一、香川照之、真木よう子、神尾佑、山本圭
その他、野間口徹、春田純一、堀部圭亮、波岡一喜、蛍雪次朗など

<ストーリー>
官房長官を狙ったテロから2カ月。警視庁のSPである井上(岡田准一)は上司の尾形(堤真一)への不信感を募らせながらも、尾形の指令で国会での警備を担当することになる。そして麻田雄三(山本圭)内閣の不信任案の採決が行われようというそのとき、国会議事堂で銃声が鳴り響き・・・


これは、意外と面白かった。

昨年、「野望編」を見た時に、何だかよくわからなかったので、「次回は、たぶん見ません」と書いてしまったのだけど・・・

http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=336766&log=20101030

前回は、そもそもの前提を知らなかったので、わけがわからない面があったのだけど、今回は、ある程度の予備知識もあったし、見る体勢は万全だった。
だいたい、今回見ないと、結末がわからないので、前回見た意味がないし・・・

それと、予想に反して(?)序盤からハラハラ・ドキドキの展開はなかなかのものだった。

とは言え、革命実行犯たちの言い分が、割ともっともなものだったので、こういう場合、感情移入する相手に困ってしまう。
並々ならぬ決意をしている連中だ、という一方で、官僚たちは悪いヤツばっかり。

ただ、その官僚たちが、揃いも揃って頭悪そう。
前回もそうだったけど、波岡一喜なんて、キリッとした顔をしているのかも知れないが、まったく頭良さそうには見えない。
その他の面々も同じようなもの。
眼鏡掛けていれば「頭がよく見える」とでも思っているとしか思えない。

しかし、堤真一は、相変わらずカッコいい。
岡田准一もなかなかいいけど、堤真一の国会での演説はかなりシブい。

逆に、香川照之演じる野心丸出しの政治家・伊達の方が軽い感じがする。
彼は、いい役者さんだとは思うけど、こういう役はあまり向いていないと思う。
政治家って、もう少し自分に酔っているように思うし、そういう意味では、貫禄を出そうとして、それが逆効果になっている感じだった。

真木よう子の出番が少なかったのは、ちょっと残念!?

全体の展開としては、まずまずだったと思う。
犯人たちが、あそこまで武器を揃えられたり、統率が取れていたりしたのは、よほど裏で官僚や政治家が絡んでいるのだろうけど、そいつらの最後が見られなかったのには、ちょっと不満が残った。
せめて、香川照之を追い詰めるとかしてほしかった。

あと、堤演じる尾形は、岡田演じる井上たちに対して、結局何がしたかったのだろう。

わざわざ井上たちを別の会議室の調査を命じて、本会議場から遠ざけるものだから、てっきり彼らを助けるつもりなのかと思っていたし、終盤で本会議場が大混乱に陥った時に、井上を撃とうとした犯人の一人を撃ち殺したので、実は「革命なんかどうでもいい、ただ首相の麻田に対して復讐がしたかっただけ」というのかと思っていた。
しかし、首相を人質に逃走した際、これを阻止しようとして井上と対峙した時には、本気で井上を撃っていた。
「オレを撃てるか」とも言っていたので、「オレを撃てないようななら、お前はSP失格だ」とでも言いたかったのだろうか。

ということで、あまり期待していなかった分、結構面白かったので、評価は「B」にします。


ただ、細かいところで・・・

尾形の計画通りに本会議場を乗っ取ったものの、実は裏で伊達がもう一つの陰謀を企てていた、というストーリーだが、このことを尾形一人が知らなかったことになっている。
そして、伊達が立ち上がった時に、驚いた尾形に対して、他の犯人たちは、逆に尾形に対して銃口を向けた。
しかも「知らなかったのは、尾形さん、あんただけだよ」という意味のことを言うのだが、このセリフは、本会議場にいた多くの政治家たちも聞いている。
これでは、裏で伊達がいろいろと画策していたことがバレバレではないか。
つまり、勇気を持って立ち上がった政治家を演出するつもりが、実は犯人たちと通じていたことがわかってしまう。
これでは、例え伊達が一世一代の大芝居をしたところで、何の意味もなくなってしまう。
それどころか、この革命劇が、そもそも荒唐無稽だった、ということにならないだろうか。

どうせなら、伊達の大芝居に対して、犯人たちが心を打たれて、最終的には投降する、という展開の方がスムーズだったのではなかろうか。

ここのところに違和感があったが、最後は堤と岡田のドラマに惑わされ、どさくさに紛れて終わってしまった、という感じ。

それと、あの後伊達や官僚たちは、いったいどうなったのだろうか。
あと、あの終わり方は、「続編あり」ってことだろうか。

映画評507 ~ ナルニア国物語/第3章:アスランと魔法の島

今回は「ナルニア国物語/第3章:アスランと魔法の島」

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C・S・ルイスの児童文学を映画化したファンタジー・アドベンチャー、『ナルニア国物語』シリーズの第3章

主演は、ジョージ・ヘンリー、スキャンダー・ヘインダ
共演は、ウィル・ポールター、ベン・バーンズ、リーアム・ニーソン、ティルダ・スウィントン
その他、ローラ・ブラント、サイモン・ペッグ、ゲイリー・スゥイート、テリー・ノリス


<ストーリー>
ペべンシー兄妹は大嫌いな従兄のユースチスの家に預けられるが、壁に掛かった帆船ドーン・トレダー号の絵の中に吸い込まれ、再びナルニアの国へ。兄妹は、親友のカスピアン王子(ベン・バーンズ)とネズミ戦士のリープチープと再会を果たし、ナルニアの東の果てへと再び冒険の旅に出ることになるが、行く手にはさまざまな困難が待ち受けていた。


いやあ、目まぐるしく物語が展開する。
捕虜になったり、変な「気」のようなものに惑わされたり、ウミヘビの化け物みたいなものに襲われたり、とにかく盛りだくさんだ。

しかし・・・

展開が早すぎて、見ていてわけがわからない。

あっという間に捕虜になったと思ったら、あっという間に解放されちゃうし、あの緑の「気」のようなものは何なんだ、という展開の割には、たいした回答はないし、「7本の剣を集めなければならない」という設定なのに、たいした苦労もなく、いとも簡単に集まっちゃうし・・・

このシリーズは、全体的に盛り上がり感に欠けるのだけど、今回は特にそういう印象を受けた。

従兄のユースチスは、意味のない行動を繰り返すので、いったい何のために出ているのかと思えば、突如ドラゴンになって大活躍したりする。
だいたい、島の偵察に行くのに、なぜ頼りないユースチスなんかを同行させたりするのか。
ドラゴンにするために、前半はわざとアホなことばかりしていた、という展開にしか見えないので、違和感がバリバリ。

とにかく、このユースチスは、主人公たちよりも活躍をするという、わけのわからない存在だった。


それと、前回でもそう思ったのだけど、しゃべるライオン・アスランは、いつも最後の最後にちょこっとだけ出てきて、苦境の場面を一気に解決する。
ホント、一瞬の仕草で、すべてを解決してしまう、と言ってもいいくらいの存在だ。

そんなに力があるのなら、どうして最初から出てこないの?
わざわざタイトルに「アスランの・・・」とあるのに、ほとんど存在感がない。

で、結局「アスランの国」(の手前)にたどり着くのだけど、シリーズはこれで終わりとも思えないし、今後いったいどのような展開をするのだろう。
原作を知らないので、この後の展開もあるのだろうけど、はっきり言って期待するものは何もない。

しかも3Dだったけど、ほとんど意味がなかった。

ということで、バトルシーンはまずまずだったものの、結局最初から最後まで中途半端な印象があったので、評価は「C」にします。


細かい話だけど・・・

「魔法の島」に行くために船で航海中、無風状態になったとかで、船が前に進めなくなった時に、あのユースチス・ドラゴンが出てきて船を引っ張るというシーンがあるが・・・

風がないと進めないのはいいとして、皆オールで漕いでいたのだけど、それでもダメなの?

映画評506 ~ ツーリスト

今回は「ツーリスト」

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ハリウッドを代表するトップスター、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーの初共演が実現したロマンチック・ミステリー

主演は、アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ
共演は、ポール・ベタニー、ティモシー・ダルトン、スティーヴン・バーコフ、ルーファス・シーウェル
その他、クリスティン・デ・シーカ、アリッシオ・ボーニ、ジョヴァンニ・グイデッニ、ラウル・ボヴァなど

<ストーリー>
傷心を癒やすためイタリアを訪れたアメリカ人のフランク(ジョニー・デップ)は、ベニスに向かう車中で上流階級の美女エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に声を掛けられる。魅力あふれるエリーズに誘われるがまま、アバンチュールに酔いしれるフランク。しかし、それはすべて仕組まれたわなだった。


う~ん、これは難しい。

いや、謎の女を演じるアンジェリーナ・ジョリーと、もしかしたら何かやるかも知れないジョニー・デップの共演には期待していた。

そうしたら・・・

途中で、展開が読めてしまった。

どちらかと言うとニブい私に、こんなにも早い段階で読まれてしまう映画というのも、ちょっとどうなんだろう。

だいたい、ジョニー・デップである。
ただの旅行者で終わるわけがない。

でなければ、ただのバカ野郎だ。
あんな危険な目にあっているのにもかかわらず、その後もたびたび出現するなんて、どう考えたってあり得ない。

そう思っていたのだけど、まさか・・・

あまりネタバレはしたくないけど、あまりにも想像通りすぎて、かえってビックリしてしまった。

アンジェリーナ・ジョリーにしても、途中から正体がわかるのだけど、もっとハデに活躍するのかと思っていたら、思ったよりおとなしくて、何だか損した感じ。
予告編のあの思わせぶりは、いったい何だったんだろう。

とにかく、全体を通してハラハラ・ドキドキ感がなかった。

しかも、エリーズを追跡する警察たちが、揃いも揃ってバカ揃ばかりで、見ていてイライラするほど。

クライマックスで、エリーズ達を置いたまま、大金が隠されているかも知れない金庫を放ったらかしにして、全員がいなくなるなんて、頭が悪すぎる。

だいたい、ボスであるショーを裏切り、しかもショーから「何をしでかすかわからない男」と言われていたアレクサンダー・ピアースが、そんな怖さの欠片もなくて、ただの善人になってしまっているのは、どうなんだろう。

最後の場面で、元007のティモシー・ダルトン演じる主任警部が、「彼がいったい何をしたというのかね。死んだギャングから金を盗み取っただけだろ」というセリフがあったけど、あんな冷酷なボスの右腕だったのだから、どう考えたって、人の一人や二人は殺しているだろうに。

そのあたりの設定が、かなりいいかげんだったような気がする。

結局は、アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップが共演しただけ、という映画になってしまっている。

ということで、期待していただけに、あまりにもがっかりしてしまったので、評価は厳しめに「D」にします。

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