映画評583 ~ ベルセルク黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略

今回は「ベルセルク黄金時代篇Ⅱ ドルドレイ攻略」

映画120624

手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞したこともある、三浦建太郎原作の人気漫画「ベルセルク」を基に描くダークファンタジー3部作の第2弾。愛好家たちにも好評の劇的な展開が繰り広げられる「黄金時代」を中心に、本作では「鷹の団」のメンバーたちがドルドレイ要塞攻略に挑む姿を映し出す。3部作すべての監督を務めるのは、OVA作品『バットマン ゴッサムナイト』の窪岡俊之。


<ストーリー>
激動の戦乱期、自分の身長ほどの剣を難なく使いこなす剣の名手ガッツは、やがて傭兵集団「鷹の団」と行動を共にするようになる。彼は数多の戦いを乗り越えてきたが、自分が団長グリフィスの夢に振り回されていることに気付き、彼との決別を覚悟する。そんな折、ミッドランド王国より鷹の団にドルドレイ要塞陥落の命令が下される。


前作(3部作の1作目)は、まったく何の予備知識もなしに見たところ、意外と面白かったので、引き続き見ることにしたものだ。

何と言っても画がきれいだ。

あと、戦いの場面も迫力満点で描かれている。

まあ、今回はちょっとエグい、というか、際どい描写も結構あったのだが、全体的にとても見やすい。

物語の展開としても、トントン拍子というわけではなく、適度にヒネりを加えながら、いい感じで進んでいる。

次回最終作に向けての仕掛けは十分、というところだろうか。


ただ、あら探しをするとすれば・・・

難攻不落とされたドルトレイ要塞に陣取るチューダー帝国の幹部たちがアホすぎること。

いくらグリフィスを生け捕りにするため、とは言え、5千人の敵兵(鷹の団)に対して、3万人の兵の大半を繰り出すなんて、アホ以外の何物でもないだろう。

それに、「鷹の団」がドルトレイ要塞に侵入する方法も、ちょっと不自然。

敵(チューダー帝国)の将軍を人質にしていたキャスカたちが潜入できたのはいいとしても、他の軍勢が城門から中に入っていくのに、チューダー側の大軍勢に見つからずに、いったいどうやって城門までたどり着いたのだろうか。

それと・・・

チューダー帝国の兵士が弱すぎる!
いくら何でも、やられすぎ。


でもまあ、違和感があったのはその程度。

全体的には、なかなか面白かったので、評価は「B」にします。

第3部も、もちろん見ます!

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映画評582 ~ スノーホワイト

今回は「スノーホワイト」

映画120623

世界中で愛されているグリム童話「白雪姫」を大胆にアレンジした、白雪姫と女王が死闘を繰り広げるアドベンチャー。戦術とサバイバル術を身に付けた白雪姫ことスノーホワイトには『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートが扮し、『モンスター』のシャーリーズ・セロン、『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが共演。メガホンを取るのはCMディレクター出身のルパート・サンダーズ。


主演は、クリステン・スチュワート
共演は、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース、サム・クラフリン、イアン・マクシェーン
その他、ボブ・ホスキンス、レイ・ウィンストン、ニック・フロスト、トビー・ジョーンズなど


<ストーリー>
とある王国の王と王妃の間に生まれ、肌の白さがまるで雪のような美しさを持つスノーホワイト(クリステン・スチュワート)は、一家で仲むつまじく生活していた。ところが、スノーホワイトが幼いころに王妃が事故によってこの世を去ってしまう。大きなショックを受けた王だったが、ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)という美女に一目ぼれし、彼女を王妃として迎えることを決める。しかし結婚式の夜に、王はラヴェンナによって殺されてしまう。


まずまず面白かった。

3時間にも及ぶ大作だったが、それほど長くは感じなかった、ということは、中だるみもなく、うまくまとめられていた、ということだろうか。


原作を大胆にアレンジしている部分は、アクション映画にしているところと、ヒロインを救う男性が王子ではないことだ。

原題は「SNOW WHITE AND THE HUNTSMAN」となっているように、明らかにフィアンセである王子は添え物扱い。

実際劇中でも、毒リンゴを食べてしまったヒロインに、最初王子がキスをするけれど、何の反応もないが、その後狩猟家のエリックがキスをすると、あっという間に生き返ってしまう。

まあ、配役を見ても当然の成り行きとはいえ、何だか王子がかわいそうな気もする。


ストーリーは、すでにご存じの通りの流れ。

悪い王妃ラヴェンナが鏡に向かって「世界で一番美しいのは誰?」と問い、いつもは「それはあなたです」と答えていた鏡が、ある日「それはスノーホワイトだ」と答える。

しかし、この時点では、傍目にもラヴェンナ役のシャーリーズ・セロンの方が圧倒的に美しい。
もちろん、最後は醜くなってしまうのだが・・・

ところが、後半になり、戦う強い女を演じるにつれ、ヒロインであるスノーホワイトが美しく見えてくるから不思議だ。
イメージとしては、「ロミオとジュリエット」のオリビア・ハッセー(の劣化版)みたいな感じだけど、実際毒リンゴを食べて死んでしまったヒロインの死体を運ぶシーンは、「ロミオとジュリエット」で無理心中したジュリエットを運ぶシーンを思い起こさせる。


意外だった(?)のは、原作でもお馴染みの小人が8人いたこと。

最初「ん?」と思っていたのだが、そのうちの一人が、ヒロインを守るために犠牲になってしまうので、結果的に7人になるわけだけど。


アクショーン・シーンは、今さら言うまでもないが、CGを駆使しているとは言え、迫力があって良かった。

ということで、「最高!」というわけではなかったけれど、そこそこ面白かったので、評価は「B」とします。


ただ・・・

この物語は、実は3部作なんだそうな。

「えっ?」という感じがする。

最大の悪役である王妃が死んだ後、いったい誰が新しい悪役になるんだろうか。

新たな化け物でも出てくるの?
まさか、邪険に扱われた王子が悪役に変身するの?

映画評581 ~ 幸せへのキセキ

今回は「幸せへのキセキ」

映画120617

閉鎖した動物園付きの家を買った主人公と2人の子どもたちが、愛する人の死から立ち直り、感動の奇跡を起こすまでを紡ぐヒューマン・ドラマ。イギリスのコラムニストであるベンジャミン・ミーの実体験を基に『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウがメガホンを取り、『インビクタス/負けざる者たち』のマット・デイモンが主人公を演じる。ほかに、スカーレット・ヨハンソンやトーマス・ヘイデン・チャーチ、エル・ファニングらが共演。繊細で希望にあふれるストーリーや、シガー・ロスのメンバーであるヨンシーが手掛けた音楽にも癒やされる。


主演は、マット・デイモン
共演は、スカーレット・ヨハンソン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、パトリック・フュジット、エル・ファニング、ジョン・マイケル・ヒギンズ
その他、コリン・フォード、マギー・エリザベス・ジョーンズ、アンガス・マクファーデン、カーラ・ギャノなど


<ストーリー>
半年前に愛する妻を失ったベンジャミン(マット・デイモン)は仕事を辞め、悲しみの渦中にいる14歳の息子と7歳の娘と共に郊外へ引っ越す。そこは閉鎖中の動物園で、敷地内には動物が暮らしていた。ベンジャミンは動物園の再建を決意するも、資金難が発生するなど悪戦苦闘の日々が続く。しかし飼育員や地域の人々に支えられ、少しずつ再建は進んでいくが・・・


これは良かった。

実話に基づく話ということだけど、まあ「奇跡」なんだろうと思う。

内容はともかく、随所に出てくる「言葉」が、実はキーワードになっている。

最初は、反抗期の息子が発する「別に」だけど、中盤からは、主人公が動物園を買うことになった理由を聞かれた際に答えた「Why not(いけないのか?)」という言葉、そして同じく主人公が息子に対して言う「20秒の勇気を持て」という言葉が、それぞれクライマックスのある出来事に向けてのキーワードになっている。

特に「Why not?」は最後の最後に出てくるのだけど、これがまたいい感じになっている。


主演のマット・デイモンはアクションを封印したのか、最近はこの手のおとなしい役が多い。
個人的には、「ジェイソン・ボーン」シリーズのような映画への出演を期待しているのだけど、こういう役もなかなかのものだ。

共演のスカーレット・ヨハンソンも、普段はぼ~っとした感じなんだけど、今回は芯の強い女性を魅力的に演じていたと思う。

娘役のマギー・エリザベス・ジョーンズがかわいい。
ある映画評論が「米国にも芦田愛菜ちゃんがいた」などとトンチンカンなことを書いていたが、この程度の子役ならアメリカにはゴロゴロいる。
と言うか、感情表現なら、残念ながら欧米の子供にはかなわないと思う。
意外と重要な役どころではある。

その他の出演者も、「全員が全員いい人」というあり得ない設定ではなかったのが、また良かった。


ただ、もちろんこの手の映画にありがちな「それはないだろう」という描写も随所にある。


まず、単なる反抗期というのではなく、半年前に母親を亡くしたというとても複雑な精神状態の息子と父親との確執が、たった一度の怒鳴り合い(?)で解決するはずがない。
次の日には、すでに親子の情が通じていた、という描写にはちょっと唖然としてしまった。

また、この息子が、夜寝る前に動物園内の建屋の消灯を命じられた時、エサ小屋(?)に置いてあった「ヘビの入った箱」を無造作に開け、大量のヘビを見た途端に、箱の鍵を閉めることも忘れて逃げ出してしまうシーンも「何だかなあ」だった。
普通、わざわざ「生きたヘビがいるので注意」と書いてある箱を、あんなに簡単に開けるはずがないだろう。

息子のことばかりになってしまったが、彼と動物園で働く女の子リリーとの恋愛も、何だか唐突な感じだ。

さらに、園にいたグリズリーが囲いを抜け出して街に出てきて、それから森に入ろうとしていた時、主人公は何とこのグリズリーに対して、説得を始めようとする。
いくら「動物のことをあまり知らない」とは言え、感情の読めないクマに対して、無防備に接近しようなんてことは、普通しないと思うのだが・・・

そんなことより・・・

街にグリズリーが出没したというのに、街の誰もが気が付いていない(?)なんて、あり得ないだろう。
ここは、「動物園再開の許可が下りるかどうか」という瀬戸際のアクシデントだっただけに、描き方がちょっと中途半端だったような気がする。


これほど随所に「ん?」という場面があったのだが、この程度のことは、全体の流れからすればたいしたことはない(?)、やはり最後の場面は感動してしまうだろうと思う。

ということで、評価は「A」にします。

映画評580 ~ ミッドナイト・イン・パリ

今回は「ミッドナイト・イン・パリ」

映画120616

『アニー・ホール』『ハンナとその姉妹』などのウディ・アレン監督が、パリを舞台に撮り上げた幻想的なラブコメディー。1920年代のパリを敬愛する主人公がタイムスリップし、自分が心酔してやまないアーティストたちと巡り合う奇跡の日々をつづる。社交性に欠ける主人公を、『ダージリン急行』のオーウェン・ウィルソンが熱演。彼の婚約者を、『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムスが好演する。第84回アカデミー賞作品賞ノミネートのしゃれた物語に酔いしれる


主演は、オーウェン・ウィルソン
共演は、レイチェル・マクアダムス、キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、マリオン・コティヤール
その他、マイケル・シーン、ニーナ・アリアンダ、カート・フラー、アリソン・ビル、レア・セドゥー、コリー・ストールなど


<ストーリー>
ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いていたのだが、ある日・・・


何だかよくわからなった。
冒頭で、古き良きパリをイメージしているのか、いきなりダル~い音楽が延々と流れるので、ここでちょっとめげそうになった。
個人的に、あまりパリが好きではない、ということもあるのだろうが・・・

実は、最初まったく見るつもりはなかった。
ホントは別の映画を見る予定だったのだが、ひょんなことから突如予定が変わり、時間の調整がつかず、急きょ見ることにしたわけだ。

内容は、1920年代にタイムスリップして、その当時の著名な作家や画家などに巡り合う、というものだけど、私が知らない作家も何人かいたので、彼・彼女たちの作品やエピソードを知らないと面白くない面は確かにあった。

タイムスリップした当時、その作家・画家たちがどのような作品を書いていたか、という描写がほとんどないので、「主人公が彼らの作品を予言する」というハチャメチャな展開はなくて、主人公はただ単純、彼らに会えたことに驚き、喜ぶだけ。

このまま突き進むのかと思っていたが、物語は後半になって急展開する。

主人公が過去にタイムスリップしたということが、実は歴史上の事実となって、主人公が会った女性が、その気持ちを作品に書き記した、というわけのわからない展開がある一方、彼女の気持ちを知った主人公が、再びタイムスリップしたところ、彼女も実はそれ以前のパリに憧れていて、二人してその時代にタイムスリップしてしまう、という二重・三重のどんでん返し(?)が待ち受けている。

ここで、「なるほど、アカデミー賞にノミネートされたのは、このあたりの展開だな」と勝手に思って、ちょっと感心しかかっていたところ、最後の最後でちょっとがっかりした。

何もあんな女性との再会を「オチ」にしなくたって・・・

ということで、特に「つまんない!」というほどではなかったけれど、全体的に私には合わなかったので、評価は「C」にします。


ついでに言うと・・・

主人公の行動を疑った婚約者の父親が、探偵を雇って彼を尾行するのだが、その探偵もまったく別の時代(18世紀頃?)のパリにタイムスリップしてしまう、という「笑い」の部分があるのだが、なぜ彼はそんな時代に飛んでいってしまったのだろう。

そもそもの設定は「その人が憧れていた時代にタイムスリップする」ということだったはずなので、その探偵は18世紀のパリに憧れていた、ということなのか?

「あの探偵はどこへ行った?」という疑問に対する答えなんだろうけど、何だか余計な部分のような気がした。


映画評579 ~ 外事警察 その男に騙されるな

今回は「外事警察 その男に騙されるな」

映画120602

対国際テロ捜査に奔走する「日本のCIA」警視庁公安部外事課の活躍を描いた、NHKの人気テレビドラマを映画化したサスペンス。『静かな生活』の渡部篤郎、『クライマーズ・ハイ』の尾野真千子ら、再結集を果たしたテレビドラマ版のメンバーに加え、『食客』のキム・ガンウ、『男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW』のイム・ヒョンジュンなど、韓国の実力派俳優が共演。韓国に実在する防空壕でロケを敢行し、2日間40時間を費やして撮り上げたという銃撃シーンも見ものだ。

主演は、渡部篤郎
共演は、キム・ガンウ、真木よう子、尾野真千子、田中泯、イム・ヒョンジュン
その他、北見敏之、渋川清彦、山本浩司、遠藤憲一、余貴美子、石橋凌など


<ストーリー>
東日本大震災の混乱が続く、2011年の日本。原子力関連部品のデータが、某大学の施設から盗み出される事件が発生する。警視庁公安部外事課の住本(渡部篤郎)は、不正輸出にかかわっているとマークしていた奥田交易の社長夫人・果織(真木よう子)の経歴や行動パターンを調査。彼女を協力者として取り込む住本だったが、何者かに刺されてしまう。やがて、その襲撃が日本にひそんでいる韓国人工作員から警告であることが判明する。


ちょっと期待しすぎたかも知れない。

たいしたドンデン返しもなく、展開もそれほど意外性はなかった。

「2日間40時間を費やして撮り上げたという銃撃シーン」も、そんなに言うほどではなかったし・・・


主演の渡部篤郎は、いつものように聞き取りにくい低い声だったけど、あまり貫禄が感じられない。
何よりも、あそこまで華奢だったとは思わなかった。
あれでは、乱闘や撃ち合いは無理だろう。

ヒロイン役の真木よう子は、「SP」のようなカッコいいお姉さんではなかったが、なかなか存在感のある演技をしていたと思う。

遠藤憲一や石橋凌など、渋い脇役を使っていたのはいいけれど、怪優・余貴美子を内閣官房長官として起用したのはどうなんだろう。
ただ単に「脳内お花畑」である日本の役人を演じさせていただけなので、普段のような独特の存在感が消されたのは残念だ。

もともとはNHKのドラマらしいけど、そんなに評判が良かったのだろうか。

タイトル(副題)にもあるような「この男に騙されるな」というほどの非道な「騙し」はしていなかったような感じだし、キャラクターそのものが弱い感じがする。

そんなことより・・・

事前に何も調べていかなかったので、まさか韓国・朝鮮に関わる物語とは思わなかった。

日本でやりたい放題やっているあいつらが、この映画でもやりたい放題をやっている。
ほとんど実話みたいなものだろう。

特に最後の方に、やたらと「このチョッパリが」というセリフが出てくるのが不快だった。

ただ、こいつらの言うことの中で正しいことがあるとすれば、「お前たちは甘すぎる」というセリフだろう。

「まさか、日本国内でこんなことがあるわけがない」という、まさに官房長官のセリフにもあるような、「有事は、起こらないと思い込めば起こらない」という警告を日本に対してするつもりだったのなら、この映画は正解かも知れないけど・・・


ということで、内容はまずまずだったけど、いろいろ不快な面もあったので、評価は「C」にします。
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