映画評588 ~ ダークナイト・ライジング

今回は「ダークナイト・ライジング」

映画120728

鬼才クリストファー・ノーラン監督が、『ダークナイト』に続いて放つアクション大作。8年間平和を保ってきたゴッサム・シティを狙うベインが出現し、再びダークナイト(バットマン)と激しい攻防を繰り広げる様子を映し出す。今回も主演のクリスチャン・ベイルをはじめ、マイケル・ケインやゲイリー・オールドマンらが続投。新キャストのアン・ハサウェイやトム・ハーディらと共に見せる、最終章にふさわしい壮絶なストーリー展開に熱狂する。

主演は、クリスチャン・ベイル
共演は、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、アン・ハサウェイ、トム・ハーディ
その他、マリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン・レヴィット、モーガン・フリーマン、リーアム・ニーソンなど


<ストーリー>
ジョーカーがゴッサム・シティを襲撃するものの、ダークナイトが死闘を繰り広げ彼を撃破してから8年後。再びゴッサム・シティの破壊をもくろむベイン(トム・ハーディ)が現われる。


これは凄かった。

ストーリー的には賛否あるみたいだし、派手なCGがあるわけではなく、アクションもそこそこなんだけど、何と言えばいいのか、うまく表現する言葉が見つからない。

とにかく160分があっという間だったのは確かだ。

3部作の最終作だそうだが、前作「ダークナイト」は見たけど、第一作「バットマン・ビギンズ」は見ていない。
けれど、その必要はないと思えるくらいだったと思う。

原題は「THE DARK KNIGHT RISES」で「RISE」という動詞を使っているにもかかわらず、邦題では「ライジング」となっている。

「ライジング」だと、「上る、昇る」みたいなイメージがあるのだが、「RISE」という動詞には「蘇る」とかの意味のほかに、「暴動が起きる」とか」嵐が来るとかいう意味もあるらしいし、こっちの意味だと映画の内容にも合っている感じがする。

まあ「ライジズ」よりも「ライジング」の方が何となくカッコいい響きではあるのだけど・・・


さて、今回の悪役ベインは、バットマンよりも強い。

と言うか、バットマンもスーパーマンみたいな感じではなく、普通の人間みたいに描かれている。
だから、中盤では、このベインにボコボコにされる。

このベインは、前作のジョーカー同様に、街を支配する、というよりは、破壊することが目的のいわば狂人なので、余計に厄介だ。

しかも、この背後にいろんな人が絡んでいて、味方だと思っていた人が実は敵であったり、敵だと思っていた人が味方になったりと、終盤になって特にドンデン返しが繰り広げられる。

最初は、もっと残酷な映画だと思っていたのだが、前作同様とても「重い」内容だ。

前作の準主役であるアーロン・エッカートも写真だけ登場するし、第一作で渡辺謙が演じていたラーズ・アル・グールの名前も出てくるのだけど、まあそれらを見なくても、面白く見ることはできると思う。


もちろん、ツッコみどころはいくつかある。

先述した人間らしく描かれているバットマンだけど、相変わらず神出鬼没だし、高い塔の上にも平気で登っている。
これでベインに負ける理由がよくわからない。

あと、ベインの策略によって地下に閉じ込められた警官たちだけど、3カ月も閉じ込められていた割には、ヒゲが伸び放題というわけでもなく、姿恰好も小綺麗だったので、まるで街中から出てきた人みたいだった。
これはいくら何でも違和感がある。

その地下から出てきた警官たちと、ベインの部下たちが大乱闘をするわけだけど、銃器を持っているベイン側が押されているのも、何だか変。
だいたい、機関銃の弾がほとんど当たっていないのは、どうなんだろう。

あと、小型とはいえ、核爆弾があんな程度の爆発でいいの?

などなど・・・


ただ、そんな粗も気にならないくらい、スムーズな展開だったように思えたのは、やはり演出のうまさなんだろうと思う。


ということで、前作ほどのインパクトはなかったものの、とても面白く見ることができたので、評価は「A」にします。


最後の最後に、ブルース・ウェインがちらっと映ったのは、妄想だったということ?
それとも、次回作があるの?
スポンサーサイト

映画評587 ~ リンカーン弁護士

今回は「リンカーン弁護士」

映画120715-2


マイクル・コナリー原作のベストセラー小説を映画化した法廷ドラマ。時には汚い手も使いながら、優秀な弁護士として抜け目なく生きてきた男が、ある事件の弁護を引き受けたことから始まる衝撃のてん末に肉迫する。『評決のとき』の新米弁護士役でスターの仲間入りをしたマシュー・マコノヒーが、今回は敏腕弁護士を熱演。彼の元妻を『いとこのビニー』のマリサ・トメイが演じている。法廷の内外で巻き起こる不穏な事態に手に汗握る


主演は、マシュー・マコノヒー
共演は、マリサ・トメイ、ライアン・フィリップ、ジョシュ・ルーカス、ジョン・レグイザモ
その他、マイケル・ペーニャ、フランシス・フィッシャー、ボブ・ガントン、ブライアン・クランストン、ウィリアム・H・メイシー、ベル・ジェームス


<ストーリー>
ロサンゼルス中を高級車リンカーンで奔走するやり手弁護士ミック(マシュー・マコノヒー)の顧客は、主に麻薬の売人や娼婦たちだ。ある日、彼の元に殺人未遂容疑で訴えられた資産家の息子ルイス(ライアン・フィリップ)の事件の依頼が舞い込んでくる。ミックは彼の十八番の司法取引で事を丸く収めようとするが、ルイスは無実を訴える。


これは、なかなか面白かった。

出演者が割と地味(?)なので、誰かに思い入れしながら見る必要もないし、また派手アクションがあるわけではないが、ストーリーがしっかりしているので、最後まで飽きることなく見ることができた。

特に主演のマシュー・マコノヒーは、どちらかと言うと脇役顔だけど、いい存在感を持っていると思う。


焦点は一つ。
主人公ミックが、いかに悪童ルイスを追い詰めていくか、ということだけだ。

当然、ミックも最初はかなり追い詰められるが、そう簡単な展開にはなっていない。

悪童とは言え、所詮は金持ちのボンボン。
最後は、悪童が無謀な行為に出て自業自得か?という展開を予想していたのだが、ちょっと違った。

「ほお~っ」と感心する結末が用意されている。

そして、主人公が悪童をボコボコにするやり方も、「あっ、なるほどね」と思えるようになっている。

時々、悪人が捕まったのはいいのだけど、それで本当にいいの?という結末のものがあるのだが、これなら、見ていて欲求不満(?)になることはない。


ということで、簡単な感想になってしまったけど、評価は「A」にします。

映画評586 ~ 崖っぷちの男

今回は「崖っぷちの男」

映画120715-1

『アバター』や『タイタンの戦い』で、ハリウッドスターの仲間入りを果たしたサム・ワーシントン主演を務めた衝撃のサスペンス。ある計画を実行するために、偽装自殺を企てた男の命懸けの戦いを描く。メガホンを取るのは、これまでドキュメンタリー作品を手掛けてきた、長編初監督となるアスガー・レス。『スパイダーマン』シリーズなどのエリザベス・バンクスや、『リトル・ダンサー』で名をはせたジェイミー・ベルらが共演を果たす。それぞれの思惑が複雑に交錯するストーリーに絶句する。

主演は、サム・ワーシントン
共演は、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、アンソニー・マッキー、エド・バーンズ、タイタス・ウェリヴァー
その他、ジェネシス・ロドリゲス、キーラ・レジウィック、アフトン・ウィリアムソン、エド・ハリスなど


<ストーリー>
元ニューヨーク市警の警察官ニック(サム・ワーシントン)は、30億円のダイヤモンド強盗の罪で投獄されていたが脱走。ニューヨークの高層ホテルで投身自殺を図ろうとしていたところを発見される。次々と野次馬たちが集まって来る中、彼は最近失敗をやらかしたばかりの女性刑事リディア(エリザベス・バンクス)を交渉人に指名する。


何だか評価が両極端に分かれそうな映画だと思う。

「ミッション・インポッシブル」並みのミッション遂行と、それに絡む人たち。
確かに、ハラハラ・ドキドキ感はかなりのものだった。

まず、なぜ男(主人公)はホテルから身を乗り出して、自殺しようと見せかけたのか。

このあたりは、予告編では一切触れられていないのだが、意外にも序盤で判明してしまう。

そして、彼は弟とその恋人を使って何をしようとしているのか。
これまた途中でわかるのだが・・・

それにしても・・・

弟は、元々何屋さんなの?
何で、あんなことが簡単にできるの?
そして、その恋人も・・・

主人公が元警察官というのはいいけど、それにしても、何から何まで知りすぎ!

あのミッションをこなすのに必要な知識は、いろいろと調べたんたろうけど・・・

それにしても、あんなことがあんなに簡単にできるものなのか?
いくら何でもセキュリティが甘すぎるだろう。

主人公が飛び降り自殺を装う目的はわかったが、それにしても無理がありすぎる。

で、主人公たちはミッションを何とかやり遂げるのだけど、その後の展開が何とも中途半端。

あそこまでいろいろと調べ上げているにもかかわらず、肝心の犯人たちのことがまったくわかっていない。
だから、終盤でかなり危険な目に陥る。

最終的に逃げ切って、目指す相手をやっつけるのだけど・・・

あの最後のドンデン返しって何なの?

あれはいくら何でもフェアではないと思う。

だいたい、ホテルのフロント係をやったり、バーテンをやったり、随所に出現できるって、アメリカってそんなにいいかげんなところなのか?


最初から最後まで曖昧な言い方で、読んでいる人は何のことやらさっぱりわからないだろうけど、あまりネタばらししてしまうと、これから見る人が面白くなくなると思ったので・・・


ということで、あまりのご都合主義な展開なんだけど、ハラハラ・ドキドキしたのは事実なので、そのあたりを差し引いて、評価はかなり甘めに「B」にします。


読み返してみても、何を書いているのかさっぱりわからん!?


映画評585 ~ ネイビーシールズ

本日2本目は「ネイビーシールズ」

映画120701-2

アメリカ軍の中でもエリート中のエリートが集められる特殊部隊、ネイビーシールズを題材にしたコマンド・アクション。ある救出ミッションを命じられた彼らが、巨大なテロ計画に巻き込まれていく姿を息詰まるタッチで追い掛けていく。メガホンを取るのは、これまでドキュメンタリーなどを手掛けてきたマイク・マッコイとスコット・ウォー。実際の隊員がキャストを務め、銃器もすべて本物を使用、さらに劇中の特殊技術や作戦立案も実例に従っているという、リアル志向を極めた描写と戦闘アクションに圧倒させられる


出演者は、実際の隊員たちなので、クレジットはなし。


<ストーリー>
過酷な訓練を乗り越えてきた数パーセントの精鋭兵士たちで編成され、オサマ・ビンラディン暗殺をはじめとする国家の最高機密作戦に従事している、アメリカ軍が誇る特殊部隊のネイビーシールズ。そんな彼らに、誘拐されたCIAエージェントの救出という新たなミッションが下される。冷静に着々と救出作戦を遂行させていくが、誘拐事件は恐ろしい大規模テロ計画へとつながっていた。国家のため、家族のため、仲間のため、さまざまな思いを胸に秘めながら、ネイビーシールズの面々はテロ計画の中枢へと突き進んでいく。


割と名前が知られている陸軍のグリーン・ベレーやデルタ・フォースなどと並んで、アメリカ海軍の特殊部隊であるネイビーシールズが、実際に撮影に協力した映画ということだ。

実話に基づく話、ということなので、彼らの活躍を題材にした「カッコいい」ストーリーだと思っていた。

実際、CIAのエージェントを救出したり、テロリストをせん滅するという困難な任務を淡々とこなす隊員たちの活躍がカッコよく描かれている。

しかし、後半になって少し趣が変わる。

隊長である大尉が、テロリストのアジトを急襲した時に、爆死してしまうのだ。

しかも、味方を救うために、何と敵の投げた手榴弾を身を呈して防ぐ。
つまり、手榴弾の上に覆いかぶさって、爆発を自分の身体で防いだ、というわけだ。

これが事実だとすれば、ものすごい行為だと思う。
常に死と隣り合わせの任務とは言え、咄嗟にここまでできるなんて、「スゴい!」の一言だ。

「世界の警察」を自認しているアメリカが、常に正しいとは限らないとは言うものの、こういう人たちの行為によって、世界の秩序が保たれているのも、また事実。

いわゆる「ヒーローもの」の映画でも、主人公に近い人物がよく死んだりするけれど、これは実在の人たちが題材であるだけに、ちょっと重かった。

実話なので、戦闘シーンに派手さがあまりないし、「見世物」としての迫力は今いちだったけど、こういう現実を知ることもいいかと思う。

ということで、評価は「B」にします。

映画評584 ~ テルマエ・ロマエ

今回は「テルマエ・ロマエ」

映画120701-1

古代ローマ帝国の浴場設計技師が現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう、ヤマザキマリの人気コミックを実写映画化。監督は、『のだめカンタービレ 最終楽章』シリーズの武内英樹、脚本を『クローズZERO』シリーズの武藤将吾が手掛ける。古代ローマと現代日本、時空を越えて異文化交流を繰り広げる主人公ルシウスを、阿部寛が妙演。漫画家志望のヒロインに上戸彩がふんするほか、古代ローマ人役の北村一輝、宍戸開、市村正親という日本屈指の顔の濃い役者陣の成り切りぶりにも注目。

主演は、阿部寛
共演は、上戸彩、市村正親、北村一輝、宍戸開、マルクス、キムラ緑子
その他、笹野高史、外波山文明、森下能幸、神戸浩、内田春菊、竹内力など


<ストーリー>
古代ローマ、アイデアが行き詰まり失業した浴場設計技師のルシウス(阿部寛)は、友人に誘われた公衆浴場でタイムスリップしてしまう。たどり着いた場所は、何と日本の銭湯。そこには「平たい顔族=日本人」がいて、彼は漫画家志望の真実(上戸彩)と出会う。ルシウスは日本の風呂の文化に感銘を受け、そこで浮かんだアイデアを古代ローマに持ち帰り一躍有名になっていくのだが・・・


4月末に公開されてもう2カ月になるのだが、この時期にも、まだ一日3回上演するとは、結構なロングランだ。

一度見るのを断念したのだが、今日は「映画の日」ということもあり、結局見ることにした。

見る前は、古代ローマ人と現代日本人が、いったいどうやって会話をするのかと思っていた。

最初主人公ルシウスが現代日本にタイムスリップした時には、まったく会話が通じず、何となく雰囲気だけで話を進めていたのだが、その後上戸彩演じるヒロインが古代ローマにタイムスリップした時には、勝手に現地語(と言っても日本語だけど・・・)で会話していた。
まあしょうがないとは言え、これはちょっとがっかり。

しかし、全体的にはまずまず面白かった。

まず、阿部寛を初めとして、市村正親、北村一輝、宍戸開など出演者の顔の濃いこと。
これがいい。

見ていると、その他の外人エキストラよりも顔が濃い。
うまい人選だと思う。

ただ、竹内力の使い方については不満だ。

はじめは古代ローマ人役かと思っていたが、何と日本人、しかもただの酔っ払い。
わざわざ4番目にクレジット(阿部、上戸、北村の次)されているにもかかわらず、あんな役柄でいいんだろうか。

てっきり、古代ローマに行ってから大活躍するのかと思っていたのに、それもなし。
あんな濃い顔をしているのに、ホントにもったいない。


ストーリーは結構まじめなんだけど、所々に笑いを散りばめていたが、これが意外と面白かったのも、全体的な印象が良かった要因だろうか。

個人的にウケたのは・・・

ちょっとマニアックだけど、上戸彩が、阿部寛演じるルシウスを銭湯で初めて見た時に放った一言。

「あれ?ケンシロウ?」

まあ、これは「北斗の拳」の映画版で阿部寛が主役であるケンシロウの声を担当していたことを知っている人は、誰もが気が付いただろうけど・・・

もう一つ、上戸彩はやっている。

漫画家の夢が破れて、田舎に帰った時に、雪道を歩きながら放った一言。

「ひでぶ~」

これなんかは、知らない人はまったく知らないので、わかりにくいだろうけど、ちょっと笑ってしまった。


とにかく、どんな展開になるのかまったく知らずに見たのだけど、結構しっかりとした構成だったと思う。

ということで、評価は「B」にします。

まっ、気に入らなかったのは、竹内力の使い方だけ。
だって、阿部寛とバトルでもやるのかと思っていたのに・・・!?
アクセス数
プロフィール

はぶて虫

Author:はぶて虫
はぶて日記(映画版)へようこそ!

検索フォーム
最新記事
最新コメント
リンク
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
643位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
296位
アクセスランキングを見る>>
月別アーカイブ
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR