映画評610 ~ ホビット 思いがけない冒険

本年最後の映画作品は「ホビット 思いがけない冒険」

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『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のピーター・ジャクソン監督が、同シリーズの60年前を舞台にした小説「ホビットの冒険」の実写化に挑んだアドベンチャー大作。凶悪なドラゴンに占拠されたドワーフの王国を奪還する旅に出たホビット族の青年ビルボや魔法使いガンダルフの一行が、さまざまな戦いを経て強大な力を秘めた指輪と対峙する姿を壮大なスケールで映し出す。ガンダルフにふんするイアン・マッケランやイライジャ・ウッド、ケイト・ブランシェットら、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のキャストとキャラクターも再登場する。

主演は、マーティン・フリーマン
共演は、イアン・マッケラン、リチャード・アーミティッジ、ジェームス・ネスビット、ケン・ストット、シルヴェスター・マッコイ
その他、ケイト・ブランシェット、イアン・ホルム、クリストファー・リー、ヒューゴ・ウィーヴング、イライジャ・ウッド、アイディ・サーキスなど


<ストーリー>
ホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)から思わぬ旅の誘いを受ける。それは、ドラゴンに乗っ取られたドワーフの王国を奪取するというものだった。ドワーフの戦士トーリン(リチャード・アーミティッジ)が率いる13人のドワーフたちと、最初の目的地「はなれ山」を目指してワーグ、オークといった怪物や魔術師がひしめく荒野を進んでいくビルボ。そんな中、ゴブリンが巣食うトンネルに入っていった彼は、そこでゴラム(アンディ・サーキス)という醜悪な化け物と出会う


壮大なスケールで描かれた「ロード・オブ・ザ・リング」の、さらにその60年ほど前の時代を壮大なスケールで描いた映画だ。

これまた3部作なんだそうな。

まるで「スターウォーズ」の二番煎じみたいな感じだ。


それにしても長い!

3時間弱だけど、内容的にはもう少し縮められそうな気もした。

主人公(バギンズ)たち冒険の一行が、旅の途中でさまざまな困難に立ち向かう、というのは当然あるだろうけど・・・

例えば、あの岩の巨人たちの戦い(ケンカ?)って、いったい何だったの?

だいたい、あんなぐらぐら動く岩(というか、巨人に乗っかっちゃってるし)の上で、あんな行動ができるわけがないだろう。

巨人を相手に戦う、という設定ならまだ納得ができただろうに、あんまり意味のある展開だとは思えなかった。

それから、バギンズがゴブリンの巣(?)でゴラムと対峙した時、なぜか「なぞなぞ合戦」をしてしまう。

たぶん指輪を落としたゴラムに、そのことを気付かせるための演出なんだろうけど、変に冗長なので、見ていてちょっとイライラする。

もっと他の方法で、指輪のことを気付かせれば、もうすこし時間も短縮できただろうに。


とは言え・・・

「ロード・オブ・ザ・リング」の懐かしい面々が随所に出てくるのは楽しい。

まず、主人公だったフロド(イライジャ・ウッド)が出てきた時に、ちょっとびっくり。

ハリー・ポッターのダニエル・ラドクリフみたいなおっさんになっていないどころか、ガキのまんま。

あと、エルフ族の面々や、当時はいい魔法使いだったサルマンも出てくる。

ただ、オークとゴブリンの区別がよくわからないけど・・・


それと、今回の冒険のきっかけは、ドワーフ族が火を吐くドラゴン(スマウグ)に襲われて故郷を追い出されたから、それを取り返すため、ということになっている。

だけど、スマウグがドワーフの故郷を襲ったのは、黄金が狙いだったのだとか。

最後の最後に、黄金の中に身を潜めたスマウグの姿がちょっと出てくるけど・・・

宝物の好きなドラゴンって、いったいどんな設定なんだか。


まあ、随所に違和感はあるのだけど、とにかく迫力は十分!

しかも、危機が迫った時に、必ずそれを一気に覆す登場人物が出てくる展開は、ベタとは言え、なかなかいい感じだ。

ということで、評価は「B」にします。


あと2作あるけど、もちろん見る予定です。

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映画評609 ~ ONE PIECE Film Z

今回は「ONE PIECE Film Z」

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世界中に熱狂的ファンを持つコミック「ワンピース」の劇場版第12作目で、新章「最後の海 新世界編」を基にした冒険アニメ。ルフィたち麦わらの一味がNEO海軍を自称する元海軍大将のゼットらと、新世界の運命を懸けた壮絶な死闘を繰り広げる。原作者の尾田栄一郎が前作に続き総合プロデューサーとして名を連ね、脚本に鈴木おさむ、オープニングテーマにPerfumeのプロデュースを手掛ける中田ヤスタカが参加。『プリキュア』シリーズに携わってきた長峯達也がメガホンを取る。


<ストーリー>
偉大なる航路の後半の海、新世界のとある島。NEO海軍を自称する元海軍大将・ゼットらは巨大なエネルギーを持つ鉱物、ダイナ岩を盗み、その破壊力で全海賊抹殺を企てていた。一方、新世界を航海中のルフィたち麦わらの一味のもとに、右腕に大型の武器を装着し、けがを負ったゼットが現れ、ルフィたちは介抱する。しかし目覚めたゼットはルフィたちに襲い掛かる。


このシリーズは、荒唐無稽な設定で、ムチャクチャな展開をするマンガだけど、意外と泣かせる結末なので、一昨年初めて見た時に、結構感動してしまった。

今回も同じ。

登場人物は、とにかく変な能力を持ったヤツばかりだけど、その設定に違和感を持っているようでは、中に入っていけない。

途中までは、「どうせ、また最後にルフィが勝って終わりだろ」と思うような展開だった。

ただ、今回の悪役(?)ゼットはちょっと違う。

そもそも、海軍時代の部下を皆殺しにされたり、妻子を殺されたりした過去があるので、「海賊を全滅させる」と息巻いている。

その怒り・憎しみはとてつもないもので、目的のために一般の市民がどうなろうと関係ない。

しかし、ゼットの言っていることは、至極真っ当なことで、どちらかと言うと「海賊王になる」と宣言しているルフィよりも「理」がある。

しかも、ゼットの他に悪役キャラ風のボルサリーノがいたり、逆にゼットの忠実な部下であるアインは、とても悪人には見えない。

だから、ゼットをボコボコにするという結末が想像できない。

そう思っていたら、最後にものすごい対戦の後、泣かせる場面が出てくる。

「なるほどね」と納得する場面だ。


変な主人公とその仲間変なヤツらが、変なヤツら相手にわけのわからない闘いを展開する変なマンガなのに、ホントによくストーリーが練れていると思う。

この手のマンガにあんまりストーリーにツッコんでもしょうがないので、やめておきます。

ということで、面白かったので評価は「B」にします。


それにしても・・・

どうして、ボルサリーノを田中邦衛みたいな顔にしたの?

これまたカッコいいキャラだったクザン(青雉)は松田優作風だったが、これは何となくわかるのだけど・・・

よりによって田中邦衛って・・・意味がわからん!


あと・・・

アインの声を篠原涼子がやっていたとは。

鼻にかかった声で、ちょっと「ヘタだな」と思っていたら、案の定・・・

だから、あれほどタレント(女優も同じ)を安易に使うな、と多くの人が言っているというのに。

映画評608 ~ 007 スカイフォール

今回は「007 スカイフォール」

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007のコードネームを持つイギリスの敏腕諜報員、ジェームズ・ボンドの活躍を描くスパイ・アクションのシリーズ第23弾。上司Mとの信頼が揺らぐ事態が発生する中、世界的ネットワークを誇る悪の犯罪組織とボンドが壮絶な戦いを繰り広げる。『007/カジノ・ロワイヤル』からボンドを演じるダニエル・クレイグが続投。監督に『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデス、共演には『ノーカントリー』のハビエル・バルデム、『シンドラーのリスト』のレイフ・ファインズら、そうそうたるメンバーが結集。

主演は、ダニエル・クレイグ
共演は、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、ジュディ・デンチ
その他、ベレニス・マーロウ、アルバート・フィニー、ベン・ウィショー、ロニー・キニア、オーラ・ラパスなど


<ストーリー>
MI6のエージェントのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、NATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵のアジトを特定し、トルコのイスタンブールに降り立つ。その組織をあと少しのところまで追い詰めるも、同僚のロンソンが傷を負ってしまう。上司のM(ジュディ・デンチ)からは、敵の追跡を最優先にとの指令が入り、後から駆け付けたアシスタントエージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)と共に、敵を追跡するボンドだったが・・・


このシリーズも、一時「二度と見ない!」と宣言したことがあるのだが、ダニエル・クレイグになってからは、アクションだけでなく、ストーリーもなかなかいいので、ずっと見ている。

ダニエル版ボンドのいいのは、ボンドガールとの余計な行事が少ないこと。

今回は、特に少なかったような気がする。
それに、割とあっさり殺されちゃうし・・・
というか、誰がボンドガールかもわからなかった。

さて今回は、冒頭でいきなり壮絶なチェイスが始まり、いいテンポだったのだが、途中ちょっとダレてしまう。

しかし、後半になって一気に加速。
最後は、ちょっとした出来事があって終わり。

なかなか面白かった。

今回悪役シルヴァを演じたハビエル・バルデムは、いかにもな風貌をした俳優さんだけど、そんなに言うほど悪辣極まる感じではない。

ただただMに復讐したいだけの男、みたいな感じ。

ちょっと気になったのは、彼がMに復讐するために、いろいろと手を尽くすのはわかるのだけど、「わざと捕まって、自分のPCが使われるのを予見していたので、脱出も簡単にできた」という部分がよくわからない。

MI6本部に乗り込むためにわざと捕まった、というのならわかるが、彼がMを襲おうとしたのは、そこではなく諮問委員会の会場。

だとしたら、わざわざ捕まる必要なんかなくて、最初からそこを目指せばよかったのに。

しかも、例え彼のPCを使用して、彼が捕まっている部屋の開閉システムが解除されたとして、それでMI6本部から簡単に脱走できると考える理由がよくわからない。

まあ、出てくるエージェントとか警備員が、軒並み無能なので、しょうがないのだろうけど・・・
ホントに簡単にやられてばかりだし。

しかも、手下を使って随所に手際良さを見せていたのに、何だか結果オーライみたいなところも結構あったし・・・


一方のMも似たようなもの。
というか、実際にはボンドの旧知のおじさんのせいなんだろうけど、シルヴァから逃げる時に、何だってわざわざ懐中電灯なんか使ったんだろう。

夜なんだから、ほんの小さな明かりでも、すぐに気が付かれてしまう。
ちょっとアホすぎ。

だいたい、Mのせいで、いったい何人が殺されてしまったことか。

このあたりが、今いち感情移入できなかったところだろうか。

だけど、最後のシーンですべて帳消し。

まあ、あそこが不満という人もいるようだけど・・・


ということで、ストーリーとしてちょっとクビをかしげるシーンもあったけれど、全体的には楽しんで見ることができたので、評価は「B」にします。


次回から、世代交代がそのまま引き継がれるんだろうか?

映画評607 ~ カラスの親指

今回は「カラスの親指」

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「月と蟹」で直木賞に輝いた作家、道尾秀介の小説を実写化。ワケありの詐欺師コンビが、ひょんなことから共同生活を送ることなった姉妹と青年と共に一世一代の勝負に挑む姿を活写する。『テルマエ・ロマエ』の阿部寛とベテラン芸人の村上ショージが詐欺師コンビにふんし、絶妙な掛け合いを披露。共演には『北の零年』の石原さとみ、『グッモーエビアン!』の能年玲奈、『トウキョウソナタ』の小柳友など、バラエティー豊かな顔ぶれが集結。全編にちりばめられた伏線が一気に回収される、ラスト20分に圧倒。

主演は、阿部寛
共演は、村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、古坂大魔王
その他、ベンガル、ユースケ・サンタマリア、市川佳代子、なだぎ武、上田耕一、鶴見辰吾など


<ストーリー>
ベテラン詐欺師のタケ(阿部寛)と、どこかマヌケな相棒のテツ(村上ショージ)。ある日、ひょんなことからまひろ(能年玲奈)という少女と知り合ったのをきっかけに、二人は彼女と姉のやひろ(石原さとみ)、その恋人の貫太郎(小柳友)と共同生活を送るハメになってしまう。全員が不幸な生い立ちを背負っていたこともあり、彼らは次第に奇妙な絆を育んでいく。そんな中、タケが過去に自分が引き起こした事件が深く関わった大勝負に挑むことになる。テツやまひろたちも一致団結し、一大詐欺作戦が動き出すが・・・


これは意外だった。

終盤までは、普通のコメディだと思っていて、いろいろ苦労しながらも、最後闇金屋に復讐して終わり!という展開だと思っていた。

「ドンデン返し」がある、のは何となく知っていたが・・・

最後、ああいう結末になるとは、さすがに予想できなかった。

「まひろ」と「やひろ」と共についてきた貫太郎に何かあるのかな?とは思っていた。

しかし、問題はそういうことではなく、もっと根本的なことだったとは・・・


冒頭で、ユースケ・サンタマリアが「コーチ屋」に騙されるサラリーマンを助けるフリをして、実は自分が騙された、というシーンは、「あんなヤツいないだろう」という感じだった。

終盤の闇金屋との攻防も「まあ、現実にはムリだろうな」という展開だ。

闇金の兄ちゃんたちがアホすぎたので成功したようなものの、ちょっと「甘いな」という流れだった。

しかし、それが最後の最後で、「ひっくり返った」というよりは、「きれいにまとまった」という感じだろうか。

前半はそこそこだったけど、フィニッシュをうまく決めたみたいな・・・

タイトルの「カラスの親指」って、そういう意味だったのね、という感じ。


出演者で言えば・・・

主演は阿部寛だけど、映画全体の鍵を握っているのは村上ショージだ。

映画初出演ということで、ややセリフ回しが単調だったけど、なかなかの存在感だったと思う。

ヒロイン役の能年玲奈がかわいいし、いい味を出していた。

その姉役のバカ女が石原さとみだと知らなかった。
こういう役が合っているのかも知れない。


ということで、内容も知らず、もちろん期待もしていなかった割には結構面白かったので、評価は「B」にします。

まあ、「感動した」という感じではなかったけれど・・・

映画評606 ~ 人生の特等席

今回は「人生の特等席」

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『ミリオンダラー・ベイビー』『硫黄島からの手紙』など俳優、監督として活躍しているクリント・イーストウッドが、およそ4年ぶりに主演を務めた感動作。17年間イーストウッドからじかに映画制作を学んだロバート・ロレンツが監督を務め、疎遠だった父娘が仕事を通して絆を取り戻していく様子を描き出す。まな娘を演じるのは『ザ・ファイター』のエイミー・アダムス。不器用な父親と、長い間そんな彼を遠くに感じていた娘がたどる再生のドラマが胸を揺さぶる。

主演は、クリント・イーストウッド
共演は、エイミー・アダムス、ジャスティン・ティンバーレイク、ジョン・グッドマン
その他、ロバート・パトリック、マシュー・リランド、ジョー・マッシンギルほか


<ストーリー>
ガス(クリント・イーストウッド)は長年大リーグの名スカウトとして腕を振るってきたが、ここのところ年のせいで視力が弱ってきていた。それでもまったく引退する素振りを見せない彼に、チームは疑いの目を向ける。窮地に陥った父親に救いの手を差し伸べたのは、あまり関係が良好とはいえない娘のミッキー(エイミー・アダムス)だった


クリント・イーストウッドの出る映画である。

面白くないはずがない。

そう思っていた。

結果的には、期待しすぎただろうか。

前半は淡々と進む。
やや冗長な感じがしたものの、どちらかと言うと「いい感じ」ではあったのだけど・・・

そのままクライマックスに突入かと思いきや、何だか唐突な展開が繰り広げられてしまい、最後はやや唖然。
そんな感じだった。

なぜか。


はっきり言えば「できすぎ」と「ありえない」だろう。

ガスを初めとする、大リーグの多くのスカウトが目をつけていた選手が、実は「変化球がまったく打てない」ということが、物語の肝にはなっているのだけど・・・

あれくらいすぐにわかるだろう、という気がする。

それなのに、片やパソコンだけで判断し、まったく実物を見ようとしない。
こんなヤツがスカウトをやっているとは、とても思えない。

さらに、宿泊先でまったく偶然に見つけた男が、実はものすごい素質の選手だったなんて・・・

しかも、それを見つけたのが、ガスではなくて、娘のミッキー!?

いくら何でも、これはあり得ないだろう。

途中までは、「最後はどうなるの?」という期待感はあったのだけど、ここまで強引に話をまとめてしまっては、逆に興ざめになってしまうと思う。


あと、親子愛はともかく、恋人との愛も、何だか唐突感があって馴染めない。

特にジョニーは、あそこまでガスを信頼し、ミッキーを愛していたのに、あんなことで二人を罵倒したりするものかね。

短絡的すぎるというのか、瞬間湯沸かし器みたいなヤツで、最後は何事もなかったかのように、再びミッキーの前に現れるなんて、何だか好きになれない。

イーストウッドは相変わらず渋かったし、エイミー・アダムスはかわいかった。
もちろん、あそこまで野球に詳しい女性がいたっておかしくはない。

でも、展開がちょっと強引だったと思う。


ということで、期待しすぎた分がっかりしたので、評価は「C」にします。
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