映画評625 ~ シュガー・ラッシュ

本日2本目は「シュガー・ラッシュ」

映画130324-2

数々の名作を生み出してきたディズニーが手掛ける、ゲームの世界を舞台にしたアドベンチャー・アニメ。人気ゲームの悪役でいることに疲れてしまったキャラクターが、お菓子の国を舞台にしたレース・ゲームの世界に入り込んでヒーローになろうとしたことから思わぬ騒動が巻き起こる。「マリオ」シリーズのクッパ、「ストリートファイター」シリーズのザンギエフとベガなど、人気ゲームのキャラクターたちが次々と登場。彼らが悪役としての苦労をセラピーで吐露するなど、マニアならずともニヤリとしてしまう場面が満載だ。

声の出演は、山寺宏一、諸星すみれ、花輪英司、田村聖子、多田野曜平など


<ストーリー>
アクション・ゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の敵キャラを30年間も演じているラルフ。人々から嫌われている状況にうんざりしていた彼は、自分のゲームの世界を抜け出してお菓子だらけの世界でレースが繰り広げられるゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界へ。そこで彼は、仲間外れにされてレースに出ることを禁止されている少女ヴァネロペと出会う。お互いに孤独を抱えていた彼らは意気投合し、友情を深めていくように。だが、違うゲームのキャラクター同士が遭遇することはゲーム世界のおきてに背く行為であり


これは面白かった。

吹替え版しかなかったのだけど、主演が山寺宏一だったし、直前に見た「ジャックと天空の巨人」の吹替え版がお笑い芸人ばかり(ウエンツ瑛士を含む)だったのと比べるとプロの声優さんばかりだったので、見ることにした。

そうしたら大正解。

吹替えがどうのこうのよりも、ストーリーが抜群に面白い。

というか、ヒロイン・キャラのヴァネロペがメチャクチャかわいい!

以前「S」をつけたことのある「怪盗グルーの月泥棒」と同じ(ような)娘だけど、表情の多様さも含めて、これだけ愛嬌のあるキャラクターだと、感情移入も簡単だ。

これだけでも「A」評価に匹敵するほど。

その他のキャラクターやも秀逸。

笑いあり、感動ありで文句なし。

今年は、あまり面白い映画がなかっただけに、評価はちょっと甘いですが「S」にします。

スポンサーサイト

映画評624 ~ ジャックと天空の巨人

今回は「ジャックと天空の巨人」

映画130324-1

1700年代初頭の民話「ジャック・ザ・ジャイアント・キラー」と童話「ジャックと豆の木」を基に、人間と巨人のバトルを圧倒的映像で描くアドベンチャー大作。人間界と巨人界を隔てる開かずの扉が開けられたことから、巨人たちの人間への逆襲が繰り広げられる。メガホンを取るのは、『X-MEN』シリーズや『スーパーマン リターンズ』のブライアン・シンガー。主人公のジャックを『シングルマン』のニコラス・ホルトが演じ、スタンリー・トゥッチやユアン・マクレガーなど実力派のキャストが脇を固める。巨大な豆の木の映像や100人の巨人対300人の人間の壮絶な死闘は見ものだ。

主演は、ニコラス・ホルト
共演は、エレノア・トムリンソン、スタンリー・トゥリッチ、イアン・マクシェーン、ビル・ナイ
その他、ユアン・マクレガー、エディ・マーサン、クリストファー・フェアバンク、サイモン・ロウ、ラルフ・ブラウンなど


<ストーリー>
何百年も前に、地球には巨人が存在しており、地上で生活していた。ある日、一人の青年が人間界と巨人界を隔てる扉を開けてしまい、巨人たちは地球を取り戻そうと人間を襲撃。王国を守るべく、ジャック(ニコラス・ホルト)は巨人を相手に戦うことを決意。果たして、300人の人間たちで100人の巨人の猛攻撃を抑え切れるのか


この手のファンタジーは好きだ。

しかし、今回の作品は、あまりハラハラ・ドキドキ感がなかった。

主人公のジャックが頼りなくて、感情移入ができない、というのもあるけれど、実は大したバトルは行われないからだ。

「100人の巨人対300人の人間」なんて大ウソ!?

もちろん、ちょっとした攻防はある。

でも、最終的に勝敗を決するのは、人間側の総合力でも知恵でも策略でもない。

つまり、力の差は歴然なわけで、普通ならボコボコにされて終わり。

では何が勝敗を決するのか、と言うと、それは中盤でわかってしまう。

だから、せっかくユアン・マクレガーを中心とした兵士たちが一生懸命に防戦していても、ハラハラ・ドキドキ感がほとんどなく、後はその「決め手」がいつ出てくるか、ということだけになる。

しかも、その決め手の出るタイミングは、簡単にわかってしまう。

これでは、あまり感動できない。

さらに、一旦「これで、もう終わり?」というシーンがあるのだが、この時点でそれはあり得ない、という場面なので、かえって違和感がある。

だって、まだ巨人と戦っていないし・・・たみいな感じ。

これが残り30分のことなので、「ここからいったいどうやって盛り上げるの?」という感じさえした。

しかも、その前に「悪の黒幕?」みたいな存在だったロデリックが、あっさりやられてしまうので、後の展開に対して期待感も薄れてしまう。

ストーリーそのものに問題があるのではなかろうか。


ということで、期待した分ちょっと残念だったので、評価は「C」にします。


出演者で言えば・・・

主演のニコラス・ホルトは、ちょっと頼りない感じなので、むしろユアン・マクレガーの方がカッコいい役柄だ。

しかも、どう見ても主人公よりも目立っていた。

映画評623 ~ ジャンゴ 繋がれざる者

今回は「ジャンゴ 繋がれざる者」

映画130303

『イングロリアス・バスターズ』などの異才クエンティン・タランティーノ監督が、前作からおよそ3年ぶりに放つ骨太のアクション大作。19世紀中期のアメリカ南部を舞台に、かつて奴隷だった男の妻奪回のし烈な闘いを描き出す。レオナルド・ディカプリオが本作で初めてとなる悪役に挑むほか、ジェイミー・フォックスやクリストフ・ヴァルツら個性と実力を兼ね備えた俳優たちが豪華共演。緊迫感あふれる人間模様と、驚きのストーリー展開に言葉をなくす

主演は、ジェイミー・フォックス
共演は、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン、ドン・ジョンソン
その他、ジョナ・ヒル、ウォルトン・ゴギンズ、デニス・クリストファー、ローラ・カユーテ、M.C.ゲイニー、クーパー・ハッカビー、ジェームズ・レマー、マイケル・パークス、フランコ・ネロなど


<ストーリー>
1858年、アメリカ南部。奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)の手によって自由の身となる。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功する。その後、奴隷市場で離れ離れとなってしまった妻を捜す目的のあったジャンゴは、農園の領主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)のところに妻がいることを突き止める。


これは面白かった。

3時間弱という長丁場ではあったけど、最後まで飽きることがなかった。

まず出演者がいい。

主演はジェイミー・フォックスだけど、存在感ならクリストフ・ヴァルツが一番。

たぶん、悪役をやらせたら今もっとも存在感のある役者さんだと思う。
(今回は悪役ではないけど・・・)

だから、主役を引き立たせるために、最後はあんな扱いにしたんだろうな、と言う気がする。

さすがは、アカデミー賞助演男優賞受賞者だ。

そして、サミュエル・L・ジャクソン。

日本で言えば香川照之みたいな感じだけど、それぞれに存在感があるし、今回も「何か目つきの鋭い奴隷がいるな」と思ってたら彼だった。

今回もかなり重要な役柄を演じていて、最後もそれなりの殺され方(?)をしている。

さらに、かつてマカロニ・ウエスタンで一世を風靡したフランコ・ネロ、テレビドラマ「マイアミ・バイス」でお馴染みのドン・ジョンソンなども、それなりの役柄で出ていた。

ついでに、監督のタランティーノまで最後にチョイ役で出演していた。

一方、ディカプリオは、初の悪役ということだけど、この人はヒーローとか悪役とか云々以前に・・・

顔がいまだにガキなので、この手の役は似合わない。

一生懸命にやっているのはわかるけど、存在感で言えば、クリストフ・ヴァルツとの格の違いは歴然だ。


さて、物語の方だけど・・・

南北戦争の直前が舞台ということで、奴隷がたくさん出てくる。

一言で言えば、そのうちの一人による復讐劇、ということになるけど、最後復讐を達成するまでの過程がとてもうまく描けていると思う。

音楽の使い方もうまいと思ったし、所々にユーモアも交えてあって、なかなかいい。

監督のタランティーノは、ちょっと変なおじさんのイメージがあるけど、こういう映画も撮れるから難しい!?


ということで、面白いと思った時は、昨日の「フライト」みたいに、ネタバレしないようにしているので、このへんでやめておきます。

評価は、もちろん「A」にします。

今年初です!


とは言え・・・

サブタイトルの「繋がれざる者」って、いったいどういう意味だ?

繋がれてんの? それとも繋がれてないの?

最近、この手の「○○○れざる者」というタイトルのついたものが多すぎる。

こういう言い方は、意味がわからないので、もうやめてほしい。

映画評622 ~ フライト

今回は「フライト」

映画130302

『フォレスト・ガンプ/一期一会』のロバート・ゼメキス監督と『トレーニング デイ』のデンゼル・ワシントンがタッグを組んだ話題作。旅客機の緊急着陸を成し遂げたものの血液中から検出されたアルコールにより英雄から一転、糾弾される主人公の機長の苦悩を描く。弁護士を『アイアンマン』シリーズのドン・チードルが演じ、友人を名脇役のジョン・グッドマンが好演。善悪では割り切れない人間の業の深さを描いた深遠な心理描写にうなる。

主演は、デンゼル・ワシントン
共演は、ドン・チードル、ケリー・ライリー、ジョン・グッドマン、ブルース・グリーンウッド
その他、メリッサ・レオ、ブライアン・ジェラティ、タマラ・チュニー、ジェームズ・バッジ・デール、ガーゼル・ボヴェイなど


<ストーリー>
ベテランのウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)は、いつものようにフロリダ州オーランド発アトランタ行きの旅客機に搭乗。多少睡眠不足の状態でも一流の操縦テクニックを持つ彼の腕は確かで、その日もひどい乱気流を難なく乗り越えた。機長は機体が安定すると副操縦士に操縦を任せて睡眠を取るが、その後突然機体が急降下を始める。


アカデミー賞の「主演男優賞」と「脚本賞」にノミネートされた映画だ。

「英雄か、それとも犯罪者か」

そんな宣伝を大々的に行っていた。

しかし・・・

結論から言うと「犯罪者でもあり、英雄でもある」となる。


今日は、ネタバレ全開でいく。


まず、この映画はいったい何が描きたかったのだろうか。

「善悪では割り切れない人間の業の深さを描いた深遠な心理描写」だって?

確かに、最後の最後、主人公ウィトカーは「飛行機に乗る前(乗ってからも)に酒を飲んだ」と告白する。

しかしこれは、その直前からは、まったく予想もできない主人公の告白である。

いや、物語が展開する途中で、「これは、最後に告白するな」とは読めていた。
このニブい私でも、である。

しかし、そこに至るまのでの「心理描写」や「心の葛藤」なんてものが、どこにも描かれていない。
いったい、どこが「深遠」なんだか。

直前まで、主人公は酒を断つどころか、毎日飲んだくれている上に、生き残った乗務員たちに「ウソの証言」まで頼んでいる。

もちろん、友人のチャーリーや彼の弁護士は、公聴会での勝利を勝ち取るために、ありとあらゆる手段を取ろうとするのは仕方がない。

しかし、それに対して、主人公は協力しないどころか、反発してばかり。

しかも、あろうことか、前日まで約9日間断っていた酒を、なぜか直前にがぶ飲みして泥酔する始末。
(あのシーンも、何か変。どうして隣の部屋に行き来できるような部屋なのに、事前に何にもチャックしてないの?)

そして、何とか表面だけ繕って公聴会に出るのだが・・・

それから公聴会での終盤までの間に、彼の心にいったい何があったのだろう。

機内にあったウォッカがなくなっていることから、「誰かが酒を飲んだはず」という事実を突き付けられて、それを前夜一緒に過ごした同僚の女性に罪をかぶせることに良心の呵責を感じたの?

しかし彼女は、元妻でもなければ、今度妻のなる予定の女性でもない。
ただのセフレである。

そんな彼女に対して、「彼女は機内にいた少年を助けるためにシートベルトをはずした。そんな彼女にいくら何でも罪をかぶせるのは忍びない」というのなら、そういう描写が必要なはずだけど、少なくとも私にはわからなかった。

いや、そんなものはなかった、と断言できる。

にもかかわらず、最後の最後になって、急に「いい人」になったところで、誰が感動できるものか。


しかも、主人公は、当日だけではなく、その前日も前々日も、そして当日以降も、とにかくのべつ幕なしに飲んでいる。

つまり、今までも「酔っぱらって飛行機を操縦」したことがあるはずだ。

というか、気づいている人はたくさんいたはずだ。

だから、いくら偽証をしたところで、いずれはバレることだ。

このあたりの描写がまったくないのにも違和感がある。

「その日に限って、なぜか飲んでしまった」という展開であれば、もうちょっと主人公にも感情移入ができただろうに、もうどうしようもない「飲んだくれ」なのである。

感情移入のしようがない。


しかし・・・である。

それと乗客救出劇とはまったく関係がない。

つまり、主人公は酔っ払って操縦はしたのだけど、飛行機の制御ができなくなるという最悪の事態の中で、最高の操縦をして、乗員・乗客の大半を助けたのは間違いない。

ということは、彼は間違いなく「英雄(ヒーロー)」だ。

乗員・乗客の中で、いったい誰が彼を責められようか。

にもかかわらず、公聴会の後、刑務所(?)に入った主人公の回顧の中で「許してくれた人もいたが、許してもらえなかった人もいた」という旨の告白をしている。

誰だ? 彼を「許さない」と言ったヤツは。

半身不随となってしまった副操縦士か?

でも、彼は操縦不能になった機内で、パニック状態になっていて、救出劇については、ただの脇役でしかない。

だいたい、パイロット10人に対して行ったシミュレーションでは、10人全員が「生存者ゼロ」という結果になったほどの状況である。

副操縦士も、主人公がいなかったら確実に死んでいたはず。

酔っ払っていなければ、乗員・乗客全員が助かったかも知れない?
いやいや、それにしたって、彼はヒーローだろう。

となると、亡くなった6人のうちの誰かの身内の者?

いやいや、事故の原因は飛行機の「整備不良」であって、主人公の操縦には何の落ち度もない。

文句を言うとしたら、相手は飛行機会社でなければおかしい。


例えて言うなら、あるレストランで、食中毒が発生し、その店の客全員が食中毒になり、何人かが危篤状態に陥ってしまった。
そこには、全員を運べる車(マイクロバス)はあるのだが、運転手も危篤状態だ。
そんな時に、唯一症状が軽かった男が、酒を飲んで酔っ払ってはいるのだが、「よし、オレが運転してやろう」ということで、全員を乗せて病院に向かった。
しかし、残念ながら食中毒にかかったうちの数名が途中で亡くなってしまった。
ただ、それ以外の者は全員助かったとする。

さて、こんな時に、運転して皆を助けた男は、確かに「飲酒運転」ということで罪には問われるだろうけど、いったい誰が彼を責めるというだろうか。

食中毒にかかった人は、全員彼に感謝するはずだし、亡くなった人も文句を言う相手は、運転した男ではなく、食中毒を起こした店であるはず。


この映画は、そんな中味なのである。

これの、いったいどこがアカデミー賞「脚本賞」候補なの?

せっかく、デンゼル・ワシントンがいい演技をしたところで、こんな脚本では、感動しろという方がおかしい。

ということで、単なる「ベタな展開」なだけの映画かと思っていたけど、あまりにも唖然とする結末だったので、ちょっと期待していただけにその落差は大きく、評価は久々の「D」にします。


おまけで・・・

ラストで、主人公の息子が刑務所まで訪ねてきて、彼(父親)についてのエッセイを書きたい、と言い出すシーンでの会話。

息子「いったい何者?(Who are you?)」
主人公「いい質問だ(It’s a good question)」

これって、すごくいい会話なの?
アクセス数
プロフィール

はぶて虫

Author:はぶて虫
はぶて日記(映画版)へようこそ!

検索フォーム
最新記事
最新コメント
リンク
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
628位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
293位
アクセスランキングを見る>>
月別アーカイブ
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR