映画評663 ~ ゲノムハザード ある天才科学者の5日間

今回は「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」

映画140125

意欲的に海外の監督作品にも出演している西島秀俊が、『美しき野獣』のキム・ソンス監督と手を組んだサスペンスアクション。司城志朗原作のミステリー小説「ゲノムハザード」を映画化し、妻の死と奪われた記憶の謎を追う主人公が体験する驚きのてん末を描き出す。共演は、キム・ヒョジンと真木よう子。パワフルな展開はもとより、複雑に絡み合う謎が一気に氷解する衝撃のてん末に言葉を失う

主演は、西島秀俊
共演は、キム・ヒョジン、真木よう子、浜田学、中村ゆり
その他、パク・トンハ、イ・ギョンヨン、伊武雅刀など

<ストーリー>
ある日、石神(西島秀俊)は自宅で殺害された妻を見つけてわれを失うが、いきなり鳴り出した電話の音で現実に引き戻される。電話に出ると通話の相手は死んだはずの妻で、彼は混乱したまま警察を装った男たちに追われることに。そんな彼に正体不明の女性記者(キム・ヒョジン)や、彼の妻をかたる謎の女性(真木よう子)らが近づいてきて・・・


目下人気・実力ともに急上昇の西島秀俊主演映画ということで、ちょっと期待していた。

しかし・・・

日韓合同作品である。

西島クンが「Kの法則」に引っ掛からなければいいのだけど。

しかも、原作は舞台も登場人物も日本だけらしい。

何であの国を入れてきたのか理解できない。

さらに、主人公は実は韓国人、そして天才科学者・・・って、もしかしてノーベル賞を取れないのが悔しくて、わざわざそういう設定にしろ、とねじ込んできたの?

随所に出てくる韓国語が、何とも聞きづらくて(?)ちょっと不快だった。

そして、ヒロインの女性記者の日本語が下手なものだから、余計に違和感がある。

さて、内容の方だけど・・・

序盤からわけのわからない展開が始まる。

記憶がどうのこうの、というのだけど、何だかよくわからない。

よくわからない中で、主人公が日本人になったり韓国人になったり・・・はいいのだけど、後で考えても、何だか辻褄が合っていないような気がしてならない。


元々の科学者からデザイナーに「記憶」が変わるのはいいのだけど、それですぐに綺麗な絵が描けるものだろうか。

しかも、右利きと左利きも変わってしまうなんて。

確かに脳からの指令が変わったとしても、すでに身体の方は、元々の生活に慣れてしまっているわけだから、そう簡単にいくとは思えないのだけど。

だいたい、すでに中味が別人になっているというのに、彼(元々の天才科学者)の研究資料を盗もうとしたところで、覚えているはずがないだろうに。

そのあたりが見ていてややこしい、というのか、違和感のまま話が進むので、余計に物語に入っていけない。

しかも、余計なカーアクションが、時間が前後して挿入されているので、何が何だかよくわからない。

さらに、周りの人間たちが、石神が入れ替わっていることに、まったく気がつかない、というのもあり得ないと思う。

石神が天涯孤独というのならまだしも、専門学校へ行ったり就職したりしているのだから。

この監督は話の辻褄というものをちゃんと考えて作っているのか?

ホント、そんな映画でした。

盛り上がりも今いちだったし。


せっかく西島秀俊は頑張っていたというのに、かなり残念でした。

しかも、真木よう子の使い方がもったいないし、逆にヒロインは美人でもなんでもないものだから、感情移入さえできない。


ということで、評価は「C」にします。


後は・・・

西島秀俊の身に不幸が降りかからなければいいのだけど・・・
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映画評662 ~ エンダーのゲーム

今回は「エンダーのゲーム」

映画140118

1985年に出版された、オースン・スコット・カードによるSF小説の名作を実写化。昆虫型生命体と人類の戦争を終息させる能力と宿命を背負った少年の成長と苦悩が描かれる。監督は、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』などのギャヴィン・フッド。『ヒューゴの不思議な発明』で注目を浴びたエイサ・バターフィールドが主人公のエンダーを好演、名優ハリソン・フォードやベン・キングズレーなどの実力派が脇を固める。宇宙船の艦隊が銀河を行く戦闘シーンなどのVFXビジュアルも必見。

主演は、エイサ・バターフィールド
共演は、ハリソン・フォード、ベン・キングズレー、ヴィオラ・デイヴィス、ヘイリー・スタインフェルド
その他、アビゲイル・ブレスリン、アラミス・ナイト、スラーザ・パーサ、モイセス・アリアス、カイリン・ランボ、ノンソー・アノジーなど


<ストーリー>
強大な軍事力を持つ昆虫型生命体、フォーミックとの宇宙戦争を続けている人類。その第2次侵攻に備えるべく、世界中から優れた少年兵士たちが防衛軍ベースキャンプのバトルスクールへと集められ、宇宙で戦う技術と知識をたたき込まれていた。そんな中、戦いを終わらせる特殊な能力を秘めているとして少年エンダー(エイサ・バターフィールド)もベースキャンプに送られる。生命を持つ者同士が戦争で殺し合うことに強い疑問を抱きながらも戦士の才覚を発揮し、少年戦士の指揮官となるエンダーだった


最新の映像システムであるDOLBY ATOMOSが導入された映画館での鑑賞だったので、通常のスクリーンの倍くらいの大きさだったし、音はあっちからもこっちからも聞こえてきて、迫力は結構あった。

無重力の中での訓練というシーンも、「ゼロ・グラビティ」同様、リアルな感じが出ていて、映像としてはかなり良かったと思う。

主演のエイサ・バターフィールドも、いい面構えをしていると思う。

ガキなのに大人の風格も出せる、いい役者さんになると思うが。


ただ、物語の方が・・・

なぜ子供たちばかりなのか、というのは、まあ我慢できる。

「ゲームがうまいから」とかいうわけのわからない理由なのもしょうがない。

「覚えるのが速く」「柔軟性がある」というのはいいけど、そこに「経験」というものがまったく欠落しているのも、この手の映画を見て時には、ある意味我慢しなければならない。

また、訓練だと思っていたら実は実戦だった、という展開もいいと思う。

その割には、敵を撃滅した後のリアクションは、あまりにも淡々としすぎのような気もするけど。


しかし、根本的な問題として・・・

昆虫型生命体の方が地球を攻めてきたわけである。

そして、地球人はこれを迎え撃って、何とか撃退した。

だから、地球としては、次の攻撃に備えていろいろと訓練するのは当たり前のことだ。

なのに、何なんだあのラストは。

主人公の考えていることが、まったく理解できない。

「あの生命体は何かを言いたかったに違いない」だって?

バカも休み休み言え。

自分たちの方から攻めておいて、要は「話し合おう」ってことか?

主人公の方も「話せばわるか」というつもり?

お前は福島瑞穂か!

これまでに、いったいどれだけの人間が殺された、というのか。

そして、その大元つまりボスが、最後に出てきた女王だ。

自分の死期が近くて、次の女王を育てなければならないから、それで「話し合おう」と言っているわけだろ?

まるで、昆虫型生命体はチ○○だな。

そんな恥も外聞もない連中のお願い(?)に主人公が応じてしまったために、たぶん新しい星で大繁殖した生命体軍団に地球は滅ぼされるぞ。

ホント、何という安易な発想だろう。

私の大嫌いな展開だ。

地球の方が先に攻めたというのなら、それはしょうがない(「宇宙戦艦ヤマト2199」がそういう設定にして、エラく腹がたった)けど、少なくともそういう設定にはなっていないはず。

原作があるらしく、それはどんなものかは知らないけれど、何か変な平和主義かなんか訴えている人が書いたのか?


ということで、本当なら「D」にしたいところだけど、映像は良かったので、ギリギリ「C」にしておきます。

映画評661 ~ 鑑定士と顔のない依頼人

今回は「鑑定士と顔のない依頼人」

映画140117

名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、刺激的な謎をちりばめて紡ぐミステリー。天才鑑定士が姿を見せない女性からの謎めいた鑑定依頼に翻弄されていくさまを、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの音楽に乗せて描く。偏屈な美術鑑定士には、『シャイン』などのジェフリー・ラッシュ。共演には『アップサイドダウン 重力の恋人』などのジム・スタージェス、ベテランのドナルド・サザーランドらが名を連ねる。

主演は、ジェフリー・ラッシュ
共演は、シルヴィア・フークス、ジム・スタージェス、ドナルド・サザーランド
その他、フィリップ・ジャクソン、ダーモット・クロウリーなど


<ストーリー>
天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、資産家の両親が遺した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の女性クレア(シルヴィア・フークス)は決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共に依頼人の身辺を探る彼は・・・


いやあ、こんな物語だとは思わなかった。

実は、この映画がミステリーだということは後で知ったのだけど、もちろんあのまま終わるとは思っていなかったけど・・・

主演がジェフリー・ラッシュだったので、あんな展開は予想していなかった、というのもある。

あまり書くとネタバレになるので書かないけど、少ない登場人物の中で、よくこういう話を作り上げたものだと思う。

要は、主人公が騙されるわけだけど、主犯はたぶんあの人だろう。

彼の多くを知っているわけだから。

それ以外の連中は、いわば共犯。

ずいぶんと手の込んだ芝居を考え出したものだが、あそこまでうまくいくだろうか、という疑問もあるにはある。

ネットでの評判を見ると、「まあ、こうなるだろうと思った」という人も結構いたのだけど、いつものことながら鈍い私は終盤までまったく思いもつかず、それだけにちょっと衝撃的でした。

しいて言えば、「顔のない依頼人」が意外と早く顔を出すなあ、と思っていたことくらいかな。

あと、屋敷の正面に位置するところにある喫茶店の窓際に座っていた女性の存在も、ちょっと気にはなっていたのだけど・・・

まさか、ああいうことだったとはね。

ただ、これまたネットに結構ある声だけど、「これはバッドエンドではない」という人もいて、ラストシーンを見る限り、そんな感じもしないではない。


さて、評価だけど・・・

いい映画だったとは思う。

だけど、面白かった!とか、感動した、というものではなく、悲しくなるとかいうものでもない。

何だか不思議な気分。

ということで、やっぱり「A」にはしづらかったので、ここは「B」にしておきます。


この映画は、何の予備知識もなくて見た方が面白いかも?

映画評660 ~ 大脱出

今回は「大脱出」

映画140112


シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーの二大アクション俳優が共演し、洋上にあるタンカー型監獄からの脱獄を描いたサスペンスアクション。すご腕のセキュリティーコンサルタントであり、自らが設計した巨大監獄からの脱出を企てる男をスタローンが、彼の前に立ちはだかる囚人のボスをシュワルツェネッガーが演じる。メガホンを取るのは、『シャンハイ』などのミカエル・ハフストローム。敵か味方か明かされていない二人の関係の真相や、年齢を感じさせない怒とうのアクションが見どころ。

主演は、シルヴスター・スタローン、アーノルド・シュワルツネッガー
共演は、ジム・カヴィーゼル、カーティス・50cent・ジャクソン、ヴィニー・ジョーンズ、ヴィンセント・ドノフリオ
その他、エイミー・ライアン、ファラン・タヒール、サム・ニール、マット・ジェラルド、ケイトリオーナ・バルフなど


<ストーリー>
陸から離れた海上に存在する、通称墓場と呼ばれるタンカー監獄。ある日、その監獄に、世界でもトップレベルのセキュリティーコンサルタントのブレスリン(シルヴェスター・スタローン)が身に覚えのない罪で投獄される。ブレスリンは、自らが設計に携わったこの監獄から脱出することを決意。しかし、囚人たちのボス、ロットマイヤー(アーノルド・シュワルツェネッガー)がブレスリンの前に立ちはだかり


これは面白かった。

まあスタローンとシュワちゃんが出ている、というだけで見にいくのは決めていたから、それだけでも満足だったのだけど、思った以上に良かったと思う。

内容も、定番の脱獄ものだけど、設定がちょっと違う。

元々刑務所のセキュリティをチェックするという仕事自体斬新だし、どこをどうやって通ってきたのか、という説明付きというのも面白かった。

ただ、今回の刑務所は船の上。

これって、見ている我々としても、脱獄して「これで表に出られる」という段階になって、はじめて「えっ?船の上?」という展開になり、それで面白さがさらに増すだろうという展開。

ところが・・・

この部分は、実は予告編でバラしてあった。

いくら何でも、これはないだろう。

最初から船の上だとわかって見ているのと、そうでない場合とでは、衝撃度がまったく違うと思う。


あと、脱獄するのに、ちょっと簡単に物事がうまくいきすぎる感はあった。

まあ、その点は逆に「テンポのよさ」に繋がっているので、どちらがいいとも言えないとは思うけど・・・
その分、殴られたり蹴っ飛ばされたりしているわけだし。


とは言え、二人のアクションは健在。

特に、終盤で先に脱出に成功したシュワちゃんが、機関銃を手に取ってぶっ放すシーンは「おっ、コマンドーだ」と思わせるものがあり、ちょっと感動した。

途中に若干の違和感があっても、全体的にテンポよく話が進むので気にならず、最後まで面白く見ることができました。

ということで、事前のネタばらしの分を差し引いて、評価は「B」にします。


映画評659 ~ トリック劇場版 ラストステージ

今回は「トリック劇場版 ラストステージ」

映画140111

自称天才美人マジシャンと天才物理学者のコンビを仲間由紀恵と阿部寛が演じ、高視聴率を記録したテレビドラマシリーズのラストを飾る劇場版。レアアース採掘の障壁となる魔術師のトリックを解くべく、秘境を舞台に登場人物が活躍を繰り広げる。主演の二人に生瀬勝久らレギュラー陣のほか、東山紀之、北村一輝、水原希子ら豪華キャストが共演。監督は、『TRICK』シリーズに携わってきた堤幸彦。マレーシアでの初の海外ロケや奈緒子の出生の秘密など、シリーズのファンには見逃せない内容が満載となっている。

主演は、仲間由紀恵、阿部寛
共演は、生瀬勝久、野際陽子、東山紀之、北村一輝
その他、水原希子、中村育二、石丸謙二郎、池田鉄洋、吉田鋼太郎など


<ストーリー>
海外の秘境でレアアースを採掘するため、協力を依頼された天才物理学者・上田次郎(阿部寛)。しかし、採掘権は獲得してあるものの、そこに住む部族が立ち退きを拒否。上田は自称天才マジシャン・山田奈緒子(仲間由紀恵)の力を借り、部族が信奉する呪術師(水原希子)のトリックを見破ろうとするが・・・


これは失敗した。

前作「霊能者バトルロイヤル」が面白かったと感違いしていたけど、よく見たら「D」評価だった。

でも、すでに前売券を買ってしまっていたので、仕方なく見ることにした。

何せ、昔のギャグが随所に出てくるのだけど、何でそのギャグなのかもわからず、不必要に出てくる上に、しょうもないダジャレがまた多い。

前作の中心ギャグは、アダモステの「ペイ!」だったけど、今回の中心ギャグは、村上ショ-ジの「ドゥーン!」だった。

しかも、本人が出ているというのに、上のように出演者には名前を連ねてもらってもいない。

呪術師も、実は日本語が話せるという設定なのだが、なぜか名古屋弁が混じっていて、笑わせようとしているのだろうけど、中途半端で何だか笑えない。

「もうこの監督の作品には、何も期待できい」とちゃんと書いてあったのに、何してんだか。


さて、内容の方だけど、トリックの方は前作同様にショボい!

まあ、前作よりはマシだとは思うけど・・・

ただ、内容・展開よりも、出演者たちがわざと下手クソに演じているような感じがして、途中で生瀬勝久が出てきた時に、やっとまともな俳優が出てきたと思ったほど。

阿部寛も、好きな俳優さんだけど、意外とセリフが聞き取りづらい。

仲間由紀恵は、たぶん何をやっても同じだと思う。
それと、本来おちゃらけた人ではないのだろう、ギャグの無理やり感は、どうにも隠しようがない。

中村育二って、あんなに下手だったっけ?

北村一輝を、わざわざオカマキャラにした理由もよくわからない。

逆に、東山紀之が一番良かったと思う。
嫌いな俳優(というかアイドル?)だったので、偏見の目で見ていたことは確かだけど、今作の準主役でもあるし、存在感はあったと思う。


それと「奈緒子の出生の秘密」って、別にたいしたことじゃないし。

もしかして、父親が出てくるのは初めてなのか?


そして、ラスト。

あれは、いったい何がしたかったのだろう。

何かトリックがあって、それで○○だった、ということなんだろうか。
あれだけ予告編で煽っておいて、ああいう結末になるのは仕方がないとしても、ちゃんと説明してもらわないと。


まあ、ネタバラシまでするつもりはないけど、あまり面白くなかったのは事実。

ということで、評価は「C」にします。

映画評658 ~ 47RONIN

今年第一弾は「47RONIN」

映画140103

世界的スター、キアヌ・リーヴスを主演に迎え、歌舞伎や映画、ドラマなどで不動の人気を誇る「忠臣蔵」を大胆にアレンジしたアクションファンタジー。非業の死を遂げた主君の敵を討つべく集まった47人の浪士と異端の混血のサムライが協力し、数々の試練を乗り越え決死の戦いに臨むさまを描く。監督は、CMなどを手掛けてきた新鋭カール・リンシュ。共演には国際的に活躍する真田広之、浅野忠信、菊地凛子のほか、本作でハリウッド作初出演の柴咲コウに加え、赤西仁も名を連ねる

主演は、キアヌ・リーヴス
共演は、真田広之、浅野忠信、菊地凛子、柴咲コウ
その他、赤西仁、田中泯、ケイリー=ヒロユキ・タガワなど


<ストーリー>
大石(真田広之)率いるサムライたちは、吉良(浅野忠信)とミステリアスな女ミヅキ(菊地凛子)のたくらみによって主君を殺され、自然が豊かな赤穂の領地を追われてしまう。さらなる謀略を企てる吉良の野望を阻止し、主君の敵を討つべく集まった47人の浪士たちは、はぐれ者の混血青年カイ(キアヌ・リーヴス)と手を組むことに。わずかな人数の彼らは、明らかに戦力差のある敵の軍勢の戦いに命を賭して身を投じる


これは意外と面白かった。

ネットなどでの評判は結構悪かったし、設定が「ん?」という感じだったので、前売券を買っていたにもかかわらず、見るのをやめようかと思っていたのだけど、年末年始でちょっとヒマだったということもあり、見ることにした。

でも、何せ前提となる物語は「忠臣蔵」である。
面白くないはずはない!

とは言うものの、原作が「忠臣蔵」であると知ったのは、前売券を買った後だった。

やっぱり「47」という数字は、「四十七士」というように漢字じゃないとピンとこない。

それと、設定で「?」と思ったように、主演であるキアヌ・リーヴス演じるカイの役柄は本来いない。

と言うか、いなくたって物語は成り立つわけだから、かなり違和感があることは間違いない。

そのあたりは、妖術を使う女(菊地凛子)や天狗とか出してきて、辻褄を合せるのに結構苦労してるな、という感じはした。

だから、そういう設定だと納得すれば、それほど気にはならない。

何せ、「忠臣蔵」である。

どういう展開にしたところで、最後は「仇討ち」が成就するわけだから、話としてまとまるのは当然だ。

そういう意味では、最後はちょっと感動したし、いい話にはなっている。


もちろん、変なところは随所にある。

将軍である徳川綱吉が、とにかく前面に出すぎだ。

本来もっとも守られるべき存在であるはずの将軍なのに、かなり無防備だ。

常に前に出てきて、浅野家の家臣や吉良たちに話しかけているし、最後は47士の切腹を一番前で見ているというのは、いくら何でも変だ。

あと、お城もどう見ても日本の城ではない。

天守閣が多すぎるというのか、監督が天守閣って何だかわかっていないみたい。

あと、舞台は赤穂(兵庫県)だし、吉良は本来の三河ではなく長州(山口)になっているのはいいのだけど、簡単に出島(長崎)に行ったり、羽越(奥羽・上越)に行ったり、「どんだけ日本が狭いと思っとんじゃい!!」という感じだったのもちょっと変。

そもそも日本が舞台で、日本人俳優が多く出ているにもかかわらず、全員英語でしゃべっているのはしょうがないとは言え、仇討に出掛ける直前に血判状を作る際、「大石内蔵助」とか全員漢字(日本語)で書いてあったのはどうなの?

あそこは、ただ血判だけでよかったような気もするけど・・・

まあ、日本のことをそんなに知らないのはしょうがないか、と思いつつ終盤へ。


ホント、最後の最後までは評価は「B」にしようかと思っていたのに、最後の最後に大ドンデン返しが待っていた。

もちろん、最後というのは切腹のシーン。

先に書いたように、将軍が最前列で見ているのはまあいい。

まわりには、一般の町民(?)が見ているのも、違和感バリバリだけど、まあ許す。

その中に、大石内蔵助の妻りくがいるのも変(と言うか、夫の切腹をわざわざ見にくるか?)だけど、それも我慢する。

しかし・・・

最後、綱吉が突如大石主税(内蔵助の息子)を前に呼び出す。

そして、何を言い出すのかと言えば・・・

「お前(大石家)の血筋を絶やすわけにはいかない」と言って、主税を切腹メンバーからはずす。


は????


「なんじゃ?それは!!」という感じ。

と言うか、それをやっちゃあいかんだろう。

それって、武士のプライドをずたずたにする行為だろう。

討ち入り直後に離脱した寺坂吉右衛門みたいに、特別に理由があってのこと(という説にはなっているが・・・)ならともかく、全員揃ったところで「お前は切腹しなくてもいい」なんてことを言われても、本来拒否をするはず。

ゼッタイにあり得ないシーンだと思う。

と言うか、真田広之さんよ、監督に文句言えよ。

「いくら何でも、それはないよ」って。

調べてみると、監督であるカール・リンシュは、本来映像の専門家らしい。

確かに映像はきれいで、ドラゴンとか妖術とかいろいろ出てきたけど、違和感はなかった。

とは言え、もう少し日本のことも調べてから映画作れよ、という感じ。


ということで、最後の最後で「D」にしてやろうかと思うくらいのミス!のせいで、せっかく面白く見ようとしていた私の気持ちが切れたので、評価は「C」にします。



出演者で言えば・・・

キアヌ・リーヴスは、まああんなものでしょう。

真田広之はさすがの貫録でした。

彼がいなければ、この映画はかなりしょぼいものになっていたかも知れません。

浅野忠信も菊地凛子も、英語ゼリフだと、あんまり違和感がありません。

日本ではたいしたことはないのに、ハリウッドで認められる理由が何となくわかるような気がしました。

赤西仁は・・・

やっぱ、まだまだガキですね。
しょぼいです。
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