映画評742 ~ 進撃の巨人 エンド・オブ・ザ・ワールド

映画150920
今回は「進撃の巨人 エンド・オブ・ザ・ワールド」

諫山創のコミックを基に人間を食う大型巨人と人類のバトルを圧倒的迫力で描いたアクションの後編。対巨人のために結成された調査兵団の一員となった主人公エレンの絶体絶命の戦いや、突如現れた黒髪の巨人の謎などが活写される。『巨神兵東京に現わる』などの樋口真嗣がメガホンを取り、三浦春馬や長谷川博己、水原希子、本郷奏多らが出演。インパクト抜群の巨人のビジュアルやハードな戦闘シーンのほか、オリジナルのキャラクターと設定が後半の物語に及ぼす影響や物語の行方も見どころ

主演は、三浦春馬
共演は、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭みなみ
その他、松尾諭、水崎綾女、武田梨奈、石原さとみ、ピエール瀧、國村隼など


<ストーリー>
100年以上ぶりに現れた超大型巨人に多くの人間が捕食され、生き残ったエレン(三浦春馬)は調査兵団の一員として外壁修復作戦を決行。しかし巨人に襲われてしまい、アルミン(本郷奏多)をかばったエレンは巨人に飲み込まれてしまう。その直後、黒髪の巨人が出現し、ほかの巨人たちを攻撃するという謎の行動を見せる。人類の存続を懸けて彼らは巨人たちと戦い続けるが・・・


いよいよ後編である。

前編もわけがわからなかったけど、いちおう完結はするんだろうな、とは思っていたけど・・・

あれで完結したのか?

何だか物語そのものが変わってしまったような感じを受けたけど。


冒頭では、前作で巨人になったしまったエレンが、鎖に繋がれて、今まさに銃殺されようかというシーンが出てくる。

もう「敵は巨人」ということなんか、どうでもよくなったみたいだ。

そして、エレンが銃殺されるのを阻止しようとしたピエール瀧が、しゃべっている途中でいきなり殺される。

殺したのは國村隼だけど、何と隣に立っている部下が持っている銃の引き金を、持っている小さなムチのようなもので、ちょっと触れただけで、弾が発射された、ということらしい。

あんなの、どう考えたって無理だろう。

でもまあ、そんなことはまだ序の口だからいい。

その後、エレンが謎の巨人に捕まってどこかに連れていかれる。

そして、白い部屋の中で目覚めるエレン。

さらに、なぜか置いてあるジュークボックスに近づいたところで、どこから現れたのか、後ろからシキシマ隊長が出てくる。

劇中では、シキシマさんが助けた、ということになってるけど、いくら鈍い私でも、シキシマも巨人なんだろう、ということくらい、すぐわかるわい!

この部屋はいったい何なんだ?と思う間もなく、天井に映像が流されるかと思えば、どこから持ってきたのか木の椅子が用意されてるし、いつの間にかエレンもシキシマも白い服に着替えている。

ん?これは妄想の世界か?
そんな感じのするシーンだった。

そんなことより、シキシマさんって、何と言うか・・・・キモい!

全体に漂う気持ち悪さ感は、その後も違う形で出てくるのだけど、どういうキャラ設定なんだかよくわからない。

そして物語は、ここから急展開する。

何と、巨人は「実は人間だ」ということらしい。
人体実験の結果、ああなったんだとか。

いや、うすうす気が付いてはいたけど、爆発していきなり巨人になるって、いったいどういう理屈なの?

シキシマさんなんかも、もはや「なりたい時に、簡単に巨人になれる」みたいで、こうなったら、もう何がなんだかわからない。

お前らウルトラマンか!と思わずツッコみたくなるような展開だ。

その後、キリシマさんが考えていることがわかり、実は塀の中の人間たちは政府に騙されているんだ、ということらしいけど、その政府側の人間だと思われていた國村隼も、実は巨人だったりで、ますます話が混乱する。

ここからは、あのアホ面の巨人たちはほとんど出てこなくて、人間同士(一部は巨人)の争いとなる。

でも、國村隼が変身する巨人は無茶苦茶デカいけど、エレンやシキシマさんがなる巨人は、二回りも三回りも小さい。

何でなの?

それと、エレンや國村さん、シキシマさんなどの巨人は、理科室に置いてある人体模型みたいで、ちょっとカッコいいのだけど、前作で大量に出ていたアホ面の巨人たちって、いったい何なの?

実験で、どんな失敗をしたら、あんなになっちゃうの?

まあそれもいいとして、後は壁を壊す・壊させないの攻防になるのだけど、これも何だかよくわからない。

壁に開いた穴を防ぐために、壁の上の方を壊す、というのも、前作で言っていたから、何となく聞いていたけど、実際に壁の上の方を壊したところで、あんなにうまく穴は塞がらないだろう、と思うのだけど違うかな?

というか、前作でもそうだったけど、目の前に大きな壁の破片が落下しまくっているというのに、どうしてみんなに当たらないの?

というか、どうして遠くに逃げないの?

CGを使うのはいいけど、ちょっといいかげんすぎる。

最後の方で、落ちていくエレンをミカサが助けるシーンなんか最悪!

まわりを大きな壁の破片が落下しているというのに、まったく二人には当たらない。

ミカサが破片を避けながら助けている、というよりは、そもそもシーンがまったく違うというのがモロバレで、見ていて情けなくなってしまう。

そして、最後

いきなり巨人になった國村さんに対して、エレンにやられたと思われていた(思ってないけど)シキシマさんが、なぜか爆弾を持ったまま突っ込んでいって共に爆発し、果ててしまった。

その時のシキシマさんの言葉「(エレンは)オレの獲物だ!」

まったく意味不明だ。

國村さんに殺されそうになっていたエレンを助けるのではなく、わざわざ共倒れを狙っていった感じ。

アンタ、政府の陰謀を打ち砕くんじゃなかったの?

要するに、アンタはいったい何しに出てきたの?

とにかく、これでハッピーエンド・・・

・・・かと思っていたけど、何となく悪い予感がしてエンドロールが終わるまで待っていたら、案の定。

原作もまだまだ続いてるのだから、ここで終わるはずはないと思っていたけど、この後いったいどうするつもり?

もう見たくはないけど、気にはなる。

でも、エレンとミカサが最後に壁の上に立った時、壁の向こうには巨人なんか一人もいなかったけど、どういうこと?

というわけで、何だかわからないうちに、話は終わってしまいました。

あのアホ面巨人たちが、まったく関係なくなってしまっていることに、ちょっと驚きましたが、先の読めない展開は、ハラハラ・ドキドキの連続でした(棒)

とにかく期待(?)以上のわけのわからなさで、「原作って、なんでそんなに人気があるの?」と、逆に気になってきました。

ということで、評価は「C」にします。

次回作が出たら・・・見るかどうかわかりません!


さて、役者さんたちについて。

三浦春馬は、前作では「意外とハマっている」と書いたけど、やっぱりダメだな。

もともと腹から声を出していないので、絶叫シーンなんか、ほとんと声が枯れてしまっている。

それがまた、絶叫シーンが多いものだから、余計に気になった。

シキシマ役の長谷川博己がキモい!というのは、役柄のせいなのか、本人がもともと持っているものなのかはよくわからない。

國村さんは、あんな役引き受けていいのかね。

ちょっとイメージ悪くなったぞ。

だいたい、國村さんが出ているのに、どうしてここまで陳腐に見えてしまう映画が作れるのか、わたしには理解できませんでした。

本郷奏多も、何だかなあ。

存在感のある顔しているのだけど、如何せんセリフ回しがねえ。

むしろ存在感だけなら、黙っている時の水原希子の方がいい。

石原さとみは、一人だけ存在感のある演技をしていたせいで、逆に浮いていた。

桜庭みなみは、いったい何なんだ?

原作ではどういうキャラなのかは知らないけど、重要な役どころなのだったら、もう少ししゃべらせてやれよ。


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映画評741 ~ キングスマン

今回は「キングスマン」

映画150913

『英国王のスピーチ』などのオスカー俳優コリン・ファースを主演に迎え、『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督がメガホンを取って放つ痛快スパイアクション。世界を股に掛けて秘密裏に活躍するスパイ機関所属の主人公が、最強の敵相手に奮闘する姿が描かれる。『サイダーハウス・ルール』などのマイケル・ケインや、『パルプ・フィクション』などのサミュエル・L・ジャクソンらが共演。エレガントな小道具やウイットに富んだ会話はもとより、切れ味のいい怒とうのアクションに見ほれる。

主演は、コリン・ファース
共演は、マイケル・ケイン、タロン・エガートン、サミュエル・L・ジャクソン
その他、マーク・ストロング、ソフィア・ブテラ、ソフィー・クックソン、ハンナ・ハルストルム、マーク・ハミルなど


<ストーリー>
ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、実はいかなる国の干渉も受けない屈指のエリートスパイ集団だった。ブリティッシュスーツを小粋に着こなす紳士ハリー(コリン・ファース)もその一人で、日々極秘任務の遂行に務めていた。そんなある日、仲間が何者かに暗殺され、彼は街で不良少年エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする


これはまたブッ飛んだ映画だった。

予告編で見る限り、英国紳士の代表みたいなコリン・ファースが主演だし、ちょっとスマートなスパイ映画だと思っていたけど、どうしてどうしてまったく違った。

ハチャメチャというか、はっきり言えばムチャクチャだった。

でも、なかなか面白かった。

R15指定ということで、ちょっとグロいシーンが出てくるのかな?程度だったけど、あそこまでやるとは思わなかった。

何せ、主人公であるハリーが、教会でそこにいる人たちを全員殺しちゃうんだから。

殺し方も、スマートとかいうものは一切なく、銃で撃ち殺すわ、斧でぶった切るわ、ナイフを突き刺すわ、もう何でもあり。

そして、最後まで活躍すると思われた主人公も、実は教会を出たところで悪役に撃ち殺されてしまう。

「ええっ?」という場面だけど、殺した悪役を演じるのは、サミュエル・L・ジャクソン。

とにかくいろんな映画に出まくっていて、日本で言えば香川照之みたいな存在だ。

アベンジャーズでは善の黒幕だけど、今回はちょっと頭のイカれた悪役だ。

そして、ここから後は若い男の子(タロン・エガートン)が主役に取って代わる。

スピードワゴンの井戸田みたいな顔立ちのちょっとワルっぽい子だけど、いつの間に身につけたのか、ものすごい身体能力でもって、悪役の野望をぶち壊す。

もう一人ヒロインとして登場するソフィー・クックソンとの訓練の様子は、何だかよくわからなかったけど、ここでの訓練が後に生きた、という展開にはなっている。

さて、物語のハチャメチャ度は、ここからさらに加速する。

一見、ただのハード・アクションだけど、悪役のアジトでの壮絶な撃ち合いは、まだまだかわいい方で、最後の方では、サミュエル・L・ジャクソンの悪事に加担した連中(というか、自分たちだけ生き残ろうとした連中?)の頭が、何と全部吹き飛んでしまう!

いや、比喩で言ってるんじゃなくて、ホントにぶっ飛ぶ。

というか、爆発してしまうのだけど、そのあたりの描写は、けっしてグロではなくて、むしろ花火みたいにしてあって、エルガーの「威風堂々」の曲に乗って、実にきれいに打ち上げられていた!?

味方だと思っていた連中にも、結構裏切り者がいるのだけど、いつもは悪役であることが多いマーク・ストロングが、実は最後まで準主人公である若い男の子をサポートする頼もしい存在となっている。

まあ、物語がトンでもないものなので、あまり詳しく書いても意味がないのでやめておくけど、とにかく想像とはまったく違う内容でビックリした反面、意外と楽しめたのも事実。

ということで、評価は「B」にします。

スマートなスパイ映画を期待している人は、そうはならないので、そのつもりで見た方がいいと思います。


ところで・・・

途中に出ていた教授を演じていたのが、スターウォーズ以降泣かず飛ばずだったルークことマーク・ハミルだとは、エンドロールが出てくるまで気が付かなかった。

映画評740 ~ カリフォルニア・ダウン

今回は「カリフォルニア・ダウン」

映画150912


ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンを主演に迎え、カリフォルニアを襲う巨大地震の脅威を描くパニックアクション。同地に実在するサン・アンドレアス断層が通る場所を舞台に、ゴールデンゲートブリッジの崩壊やフーバーダムの決壊など、未曽有の災害に見舞われた人々の姿を映す。監督は、『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』でもドウェインと組んだブラッド・ペイトン。『スパイキッズ』シリーズなどのカーラ・グギーノ、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズなどのアレクサンドラ・ダダリオらが共演・

主演は、ドウェイン・ジョンソン
共演は、カーラ・グギーノ、アレクサンドラ・ダダリオ、ポール・ジアマッテイ
その他、ヨアン・グリフィズ、アーチー・パンジャビ、ヒューゴ・ジョンストン=バート、アート・パーキンソン、ウィル・ユン・リー、カイリー・ミノーグ、コルトン・ヘインズなど


<ストーリー>
巨大地震が発生し、猛烈な揺れに襲われたカリフォルニア。超高層ビル群やゴールデンゲートブリッジが次々と倒壊し、ロサンゼルスなどの大都市が相次いで壊滅。救難活動に奔走するレスキュー隊のパイロット、レイ(ドウェイン・ジョンソン)はサンフランシスコに残された娘(アレクサンドラ・ダダリオ)の救出に向かうが


パニックムービーは、迫力はもとより、リアリティも求められると思う。

そういう意味でいうと、この映画にはちょっと違和感があった。

まず、主人公のドゥエイン・ジョンソンは、消防士の役だけど、この映画では困っている状態の人たちを助けるわけではない。

助けようとしているのは、彼の元妻と娘だけ。

つまり、まわりには流されたり死んでいったりした人たちもたくさんいるのに、そんな彼らには見向きもせず(実際には、ちょっと助けるけど・・・)ヘリコプターやセスナ機に乗るのも、ただひたすら彼の家族を助けるためだ。

もちろん、元妻だけを助けるのではない、ということで、元妻には「みんなを屋上に連れていけ」と言うのだけど、みんなは元妻の言うことを聞かずに、階下に向かって走り出す。

結果的には、屋上にあがった元妻は、危険な目に逢ってしまい、ギリギリのところで助かるのだから、主人公の助言が正しかったのかどうか、何ともいえない。

娘を助けに行く時もそう。

ボートで街中まで入っていくのだけど、まわりには目もくれず、ただひたすら娘を探している。

父親としては、当然の行為なのかも知れないが、だったら消防士の役でない方が良かったような気がする。

まあ、父親の仕事のことを知っていたから、娘がいろんな知識を持っていて、それで弱々しい彼氏も助かったわけだけど、せめて元消防士くらいにしておけばよかったのではないかと思う。


あと全体を通して持った違和感は、何だか大地震が起こっている、という感じではなかった、ということ。

大きな揺れが起こっている時、あそこまで走り回れないと思うのだけど、とにかく人々は逃げ惑う。

地震の方も、断続的に起こるのではなく、まるで一定の場所をピンポイントで狙っているみたいで、大きなビルも、一度に崩れ落ちるのではなく、順々に崩れ落ちていく。

あれだけの地割れが起こるほどの揺れなんだから、その地域一体が全滅してもよさそうなのに、なぜか元気に残っているビルもたくさんあった。


でも、一番の違和感と言えば・・・津波だ。

まるで、街中を洪水が襲ったかのような感じだったけど、いつまでたっても水が引かない。

津波って、来る時も恐ろしいけど、それが引く時の破壊力もものすごいと聞くので、それでビル群を破壊していくのかと思っていたら、街中はまるで海か川に沈んだかのようになっている。

もう一度言うが、「洪水」ではなく「津波だ」

それに、あちこちで地割れが起こっているというのに、どうして水がそこから落ちないで、川みたいな状態のままでいられるの?

もしかして、この映画を作った人は、地震や津波のことを知らないのか?

経験したことがないのはしょうがないにしても、ちょっとくらい調べとけよ。

何のために、冒頭で地震学の教授が東日本大震災のことを題材にしていたのかわからない。

まったく意味がないじゃん。


だからなのか、見ていて「これは、いったい何が起こったんだ」と思ってしまうわけだ。

まるでテロに遭ったか、宇宙人でも襲ってきたかのような感じ。

むしろ、そういう映画だったら、違和感はなかったかも知れない!?


ということで、迫力だけはものすごかったのだけど、とにかく違和感のかたまりだったので、評価は「C」にしておきます。

いや、迫力はありましたよ!


ついでに言うと・・・

元妻の新しい夫だけど、あそこまでヒドい人間として描く必要なんてあったのだろうか。

最後に主人公と元妻がよりを戻すためには、それなりの理由が必要なのはわかるが、あの社長さんは、いくらなんでもヒドすぎるだろう、という気がした。

あと、娘を助ける(というか助けられた?)若い男性(後で恋仲にはなるけど)だけど、彼はともかく、その弟って、どんなヤツなの?

最初は、頼りない兄貴を見かねて会社の面接にまでついてきて、娘にはいろいろとおませな会話を仕掛けるくせに、破壊されまくった街中では、急に「おうちに帰りたいよ~」とか泣き出すし、水浸しになったビルの中では、泳ぐこともできない。

ませたガキなのか、ホントのガキなのか、よくわからない。

いや、役者の子が悪いんじゃない。

監督は、この子をどういう子として描きたかったの?

映画評739 ~ アンフェア the end

今回は「アンフェア the end」

映画150905

秦建日子のベストセラー小説を基にした、人気テレビドラマの劇場版第3弾にしてシリーズ完結編。国家の陰で暗躍する一団に関する機密を手にした警視庁捜査一課の女性刑事・雪平が、壮絶な戦いに身を投じていく。前作『アンフェア the answer』に引き続き、佐藤嗣麻子が監督を担当。篠原涼子、阿部サダヲ、加藤雅也をはじめとするレギュラーメンバーが結集。これまでの事件でちりばめられていた謎が収束する展開に加え、『クローバー』などの永山絢斗とEXILEのAKIRAのシリーズ参戦も見どころ

主演は、篠原涼子
共演は、永山絢斗、阿部サダヲ、吉田鋼太郎、加藤雅也
その他、向井地美音、AKIRA、寺島進、佐藤浩市など


<ストーリー>
警察病院占拠事件やネイルガン連続殺人事件を経て、国家を動かす謎の権力組織に関するデータを手中にした雪平夏見(篠原涼子)。組織と闘うすべを模索する中、ある転落死の現場で10年前に起きた推理小説事件の遺留品と同じしおりに奇妙なメッセージが記されて置かれているのに気付く。やがて、転落死体がネイルガン連続殺人事件の首謀者だった村上克明検事(山田孝之)であること、推理小説事件の犯人たちを結び付けたサイトが復活していることが判明。不穏な空気に包まれる雪平の前に、ある協力者が現れる。


このシリーズの完結編なんだそうな。

前作を見た時にも思ったのだけと、この映画って、「こいつは怪しい」と思ったヤツは、ほぼ全員悪いヤツだ。

そして、悪いヤツだと思っていたヤツが、実は味方だったというパターンも多いのだけど、それがまた結構強引で、それまでの行動に一貫性がない。

何というか、観客に対して、いろいろと悩ませようとしているだけど、そのやり方が「アンフェア」な感じ。

逆に言えば、どうとでも解釈できる部分を、さも「ドンデン返し」みたいに見せているけど、これまでの作品で慣れている者にとっては、ドンデン返しでも何でもない。

今回の作品にしてもそう。

最後の最後に裏切るヤツも、かなり強引な感じ、というより頭が悪くて、どうせ騙すのだったら、もう少しうまくやればいいのにと思う。

つまり、こいつの目的は雪平から重要なデータを手に入れること。

雪平を殺す理由は、少なくともこいつにはない。

雪平は完全に自分を信用しているのだから、あそこで余計なことをしなければ、すべてがうまくいった(実際には、武部に利用されているだけだから、また裏切られるのだろうけど)のだから、まったくもって意味のない行動ということになる。

とは言え、ああしないと事件は解決しないのだから、ある意味しょうがないのだろうけど、そういう意味では、脚本書いたヤツの頭が悪いということだろう。


あと、ちょっと人を殺しすぎじゃないの?

裏切りの連鎖というか、お互いに腹の中がわからないのだろうけど、簡単に殺しすぎだ。

黒幕がいくらヒドいヤツとはいえ、ここまでやると、逆に疑われるだろうに。

警察・検察・裁判所がいくらグルだったとしても、なんか無理がある。

一方で、撃たれたけど大丈夫だった、という場合の描き方も変。

極端な言い方をすれば、次の瞬間には治ってる、みたい感じだ。

特に寺島進が撃たれた時なんかは、いくらジッポのライターのおかげで助かったとは言え、目の前で撃たれたわけだし、ほとんど衝撃もなかった、みたいな描写はどうなんだろう。

撃ったヤツも、とどめを刺すのならともかく、一発しか撃たないのに、何で目の前でわざわざ顔をさらして撃ったりしたの?
アンタ、寺島の同僚(というか、同じ警官)だろ?

だから、後で「オレを撃ったのは、○○だ」って簡単に悪いヤツがバレてしまう。

やることが頭悪すぎだろう。


あと、雪平側からすると、証拠のデータを簡単に手に入れすぎ。

というか、ワルの連中たちも、何であんな悪事の証拠を残してるのかわからない。

「○○を始末しろ」などというやり取りを、電話でやっているのならともかく、直接対面で話をしているというのに、それが何で録音データとして残っているわけ?

危機感ゼロ、というより、セキュリティが全然ダメだろう。

そんなこんなで、とにかく簡単に裏切りがあるので、ハラハラ・ドキドキ感がほとんどなく、「ふ~ん、こいつもやっぱり悪いヤツか」で終わり。

「これまでの事件でちりばめられていた謎が収束する展開」とか宣伝しているけど、結局これで解決なの?という感想しか残らない。


出演者で言えば・・・

篠原涼子は、昔バラエティ番組でダウンタウンと共演していた頃のイメージ(ムチャクチャ頭が悪い!)があるので、どうかなと思っていたけど、意外と貫録がある。

セリフが淡々としたものが多いのも、良かったのかも知れない。

で、今回の目玉である重要な役どころを演じたAKIRA。

見た目は、そこそこ貫録があるのだけど、如何せんセリフ回しが単調で下手くそ。

雪平と1対1で話している時は、特に感じなかったけど、複数の登場人物の中でしゃべっていると、下手くそさがモロわかりでした。

あとは、佐藤浩市も加藤雅也も、ちょっともったいない感じでした。


そんなこんなで、あまり面白くなかったけど、「何じゃ?これは」というほどヒドいとも思えなかったので、評価は「C」に留めておきます。


それにしても、最初と最後のシーンは何なの?

雪平は亡命したの?

それとも、単なるサービス?
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