映画評757 ~ 猫なんてよんでもこない

今回は「猫なんかよんでもこない」

映画160130

『映画 鈴木先生』などの実力派俳優風間俊介を主演に迎え、杉作の人気漫画を映画化した人間ドラマ。実話をベースに、パッとしないボクサーと2匹の猫たちの何げない日々の暮らしをつづっていく。歌手やタレントとしても活躍する『ウルトラマン』シリーズなどのつるの剛士が主人公の兄を好演し、ヒロインを『サムライフ』などの松岡茉優が演じている。猫との暮らしで新たな自分を発見する男の物語にじんとする

主演は、風間俊介
共演は、つるの剛士、松岡茉優
その他、内田淳子、矢柴俊博、市川実和子など


<ストーリー>
プロボクサーとして芽が出ず空虚な日々を送っていたミツオ(風間俊介)の兄(つるの剛士)が、ある日、2匹の猫を拾ってくる。彼はもともと犬派だったものの、ふとしたきっかけでなぜかその猫たちの面倒を見ることに。夢破れて沈みがちなミツオだったが、彼の気持ちなどお構いなしにマイペースで生活する猫たちとの暮らしが始まる。


これは良かった。

いわゆる「ほのぼの」系だし、映画館でも予告編はなかったのだけど、猫も大好きなので見ることにしたわけだけど、正直言うとあまり期待はしていなかった。

ただ、ある程度は面白いだろう、とは思っていたわけで、実際見てみると、これが思った以上だった。

とにかく、圧倒的に猫が面白い。

「かわいい」という面も、もちろんあるけど、画面に登場する猫(2匹)が、自由きままに走り回っていて、それがものすごく映像を引き立てている。

「ただ映しただけ」とか「無理やりな演技」とか「どこか他所で撮ってきたのを貼り付けたみたいなシーン」とかではなく(一部はそうなんだろうけど)、今まさに目の前で暴れまわっているので、それを見るだけでも楽しい。

そんな中で、主演である風間俊介のコミカルな演技も、とても合っている。

まあ、猫の演技の邪魔をしていない、と言った方がいいのか!?


ストーリー自体は平凡だ。
特に大きなヒネりはない。

むしろ、主人公とウメさんとのやり取りは、ちょっと抑え気味になっている。

まあ、ラストはあんなものだろうけど、違和感はなかった。

ということで、思った以上に楽しめたので、評価は「A」にします。

まあ、精神的に落ち込んでいる時って、こういう映画はいいかも知れません。


あと、劇中でも出ていた「イヌ派」とか「ネコ派」

私もたまに聞かれることはあるが、私は両方とも好きだ。

確かに「ネコは呼んでもこない」けど、遊んでいると楽しい。

一方、イヌの方は、「呼んだら来る」と簡単に言うが、主従の関係はネコよりもシビアなので、自分より格下だと見ると、呼んだって来やしない。

その点、ネコは自分勝手なので、家の中の順位なんか関係ない。

もちろん、イヌも飼ってみると、ホントにかわいいと思う時があるわけで、単純に「どっちがいい?」と聞かれたって、答えようがない。


ただ、映画で見る時は、基本的にイヌが主役級で出ている時は、まず見ない。

無理やり演技をさせているのがバレバレだからだ。

ホントに喜んでいる時と、そうでない時のしっぽを振り方は、まったく違う。

そこを「そんなのわからんだろう」みたいな感じで、適当にやっている映像を見ると、ホントに腹が立ってくる。

その点、ネコの場合、はなから演技なんてさせようとする方がおかしいわけで、自然な演技(というより、ただ好き勝手に走り回っているだけ)が、見ていて楽しい。
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映画評756 ~ シーズンズ

今回は「シーズンズ」

映画160116

『オーシャンズ』のジャック・ペランとジャック・クルーゾが監督を務め、2万年前からの地球の変遷を捉えたネイチャードキュメンタリー。最新の撮影機材やテクノロジーを用い、学者らスペシャリストの意見を仰いで、動物の歴史をひもといていく。モウコノウマの格闘やヨーロッパオオカミの狩りなど生息数が少ない動物の生態や、鹿の出産といった貴重な場面を映し出す、鮮明で臨場感あふれる映像に魅了される。

ナレーションは、木村文乃と笑福亭鶴瓶

<内容>
2万年前、地球では数多くの種類の生命が躍動していた。ロバとシマウマ以外で現存する唯一の野生馬モウコノウマや、激減したヨーロッパオオカミなどの生態に迫るとともに、鹿の出産や母鳥の子育てなど動物たちの繊細で豊かな姿を捉える。最新技術を駆使した、さまざまな手法で動物たちの暮らしを活写していく。


いきなり2万年という言葉が出てきた割りには、出てくる動物は最近のものばかりで、鹿とかオオカミとかイノシシとか馬とか、そんなものばかり。

しかも、何が描きたいのかよくわからないまま見ていたら、「そう言えば、『オーシャンズ』のスタッフが作ったんだっけ」と思い出し、「あの映画って、プロパガンダ丸出しで、トンデモない映画じゃなかったか?」と思い始めたところ・・・

最後にやっぱり出てきた。

「森林の黄金時代をぶち壊したのは人間」とか「地球は人間だけのものではない」とか、何だかお馴染みの誰かが言い出しそうな言葉ばかり出てくる。

だいたい「今まで、森の中では動物たちが、仲良く共存してきたのに」って、何だよ?

肉食動物が草食動物を食べる世界は、食物連鎖として貴重なものなのかも知れないが、それを「仲良く」と表現するセンスが理解できない。

そして、最後は前回と同じ「人間が悪い」みたいな描き方。

これって、見ていて胸糞が悪い。

映像の方も、「よく撮れているな」と思われる部分がある反面、「これは、もしかして合成か?」と思わせるようなシーン(要は、これってホントにオオカミが狩りをしている映像なのか?みたいな感じ)もあり、「オーシャンズ」ほどのインパクトはなかった。

さらに、ナレーション。

木村文乃は違和感がなかったけど、鶴瓶はいかんだろう。

かなり違和感があった。

関西弁でしゃべるのも何だか品位が下がる感じだし、コメントもしょうもないものが多くて、聞いていてちょっとイライラした。

ということで、新年早々あまり低い評価もしたくないけど、こんな映画って、基本的に嫌いだから、今回は「D」にしておきます。


<オーシャンズ>
http://habute.blog74.fc2.com/blog-entry-393.html

映画評755 ~ ブリッジ・オブ・スパイ

今回は「ブリッジ・オブ・スパイ」

映画160109

『ターミナル』以来のタッグとなる、スティーヴン・スピルバーグ監督と名優トム・ハンクスによるサスペンス大作。東西冷戦下の1960年に実際に起きた、ソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件「U-2撃墜事件」の舞台裏に迫る。『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞監督賞を受賞したジョエル&イーサン・コーエンが脚本を担当。一介の弁護士が挑む実現不可能と思われた作戦で、思いがけないアプローチを試みる姿に意表を突かれる。

主演は、トム・ハンクス
共演は、マーク・ライランス、エイミー・ライアン、アラン・アルダ、スコット・シェパード
その他、セバスチャン・コッホ、オースティン・ストウェル、ウィル・ロジャース、ミハイル・ゴアヴォイ、ノア・シュナップ、ピーター・マクロビーなど


<ストーリー>
アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受ける。その後ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れ懲役刑となった。5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、CIAから自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員のパワーズ(オースティン・ストウェル)の交換という任務を任され・・・


実話に基づいた話ということで、ちょっと重たいけど、なかなか面白かった。

いまや、かつてのモーガン・フリーマンみたいに、主演のトム・ハンクス主演の映画には、はずれがないと言ってもいいくらいだ。

決してハデな演技ではないし、もちろんアクションはない。

でも、とても存在感のある役者さんだと思う。

もともと保険担当の一介の弁護士であるドノヴァンが、どうして捕虜交換の交渉役になったのか、というところが気になっていたのだけど、ソ連のスパイであるアベルの弁護を引き受けた時に、「いつかアメリカのスパイが捕虜となった時に、その交換条件に使える」と言ったのがきっかけ、という流れはスムーズだった。

そして、当時東西に分かれたばかりの東ドイツに行き、難しい交渉に臨むわけだけど、割と淡々とした流れながら、違和感なく展開していたと思う。

まあ、実話なんだから、当たり前かも知れないけど・・・

ただ、決してハッピーエンドではない。

もちろん、捕虜の交換は成立するわけだが、最後アベルとの別れ際に、ドノヴァンがアベルに「これから、君はどうなるんだ?」と聞いた時、アベルが「それは、車に乗る時にわかる。抱擁するか、単に後部座席に座らされるかだ」と答える。

そして、ラストで、アベルは黙って後部座席に座らされる。

この後、アベルはどうなってしまうのだろう、と思わせるシーンだ。

一方、ソ連の捕虜になっていたアメリカ人飛行士パワーズも、決してハッピーではない。

なぜなら、スパイ偵察をする時に「もし飛行機が撃墜されたら、爆破しろ。そしてお前たちは捕虜になるくらいなら自害しろ」と言われていたにもかかわらず、彼は自害をしなかった(できなかった?)わけだから。

冷戦当時の米ソって、こんなやり取りをお互いにやっていたんだと思うと、ちょっと暗い気分になってしまう。

全体的にハラハラ・ドキドキ感に少し欠ける気はしたけど、2時間半という長編にもかかわらず、最後まで飽きることなく見ることができた。

ということで、とても良かったけど、「感動した!」というほどでもなかったので、評価は「B」にしておきます。

映画評754 ~ 黄金のアディーレ 名画の帰還

今回は「黄金のアディーレ 名画の帰還」

映画160102


ナチスに奪われた世界的に有名なグスタフ・クリムトの名画を取り戻すため、オーストリア政府を相手に返還訴訟を起こした女性の実話を基に描いた人間ドラマ。肖像画のモデルとなった女性のめいで、戦争に運命を翻弄された実在の主人公をオスカー女優ヘレン・ミレンが好演する。彼女とタッグを組む弁護士に、『[リミット]』などのライアン・レイノルズがふんし、『ラッシュ/プライドと友情』などのダニエル・ブリュールらが共演。『マリリン 7日間の恋』などのサイモン・カーティスがメガホンを取る。

主演は、ヘレン・ミレン
共演は、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュール、ケイティ・ホームズ、タチアナ・ラズラニー
その他、マックス・アイアンズ、チャールズ・ダンス、エリザベス・マクガヴァン、ジョナサン・プライスなど


<ストーリー>
アメリカ在住の82歳のマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)は、グスタフ・クリムトが描いた伯母の肖像画で第2次世界大戦中ナチスに奪われた名画が、オーストリアにあることを知る。彼女は新米弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)の助けを借り、オーストリア政府に絵画の返還を求めて訴訟を起こす。法廷闘争の一方、マリアは自身の半生を振り返り・・・


なかなかいい話だ。

少し前に公開された映画で、ホントは公開時に見たいとは思っていたのだけど、何となくそんな気になれなかったので、今頃になってしまった。

実話に基づいた話ということで、主人公マリア・アルトマンが、自分の伯母をモデルとした絵画を取り戻すまでを描いているのだけど、随所に過去の追想が出てくる割には、裁判で勝ち取るまでの過程が割と淡々としている。

考えようによっては、展開が早すぎる、という感じもしたのだけど、そのあたりをしっかりと描いていたら、逆にちょっとダレてしまっていたかも知れない。

そういう意味でも、適度な長さだったと思う。

主演のヘレン・ミレンは、アクションものにも出ている元気なおばさんだけど、気品が感じられる人なので、こういう映画もなかなか似合っている。

新米弁護士役のライアン・レイノルズとともに、いい演技をしていたと思います。

特に大どんでん返しとか、劇的な展開があるわけではなく、むしろほのぼの系で、最後の回想シーンも、なかなか感動的でした。

ということで、評価はちょっと甘いとは思うけど、今年1本目の「A」にします。


それにしても・・・

ここのところ、ナチとかユダヤ人を描いた映画が多いような気がする。

「ミケランジェロ・プロジェクト」もそうだし、今上映されている「杉原千畝」などもそうだ。

今さら、ナチス・ドイツによる蛮行を描いたところで、ドイツ人は過去にもまともに謝罪していないし、連中があらためて反省するとも思えない。

最近は、難民受け入れ問題とか、VWの不正問題などで、ちょっと窮地に陥っているけど、欧州で独り勝ちと言われるドイツだけに、何かあるんだろうか。

映画評753 ~ スターウォーズ/フォースの覚醒

2016年第一弾は「スターウォーズ/フォースの覚醒」

映画160101

SF映画の金字塔にして世界中で愛され続ける人気シリーズの新3部作第1章で、『スター・トレック』シリーズなどのJ・J・エイブラムスが監督を務めた超大作。ジョン・ボイエガやデイジー・リドリー、オスカー・アイザック、アダム・ドライバー、旧シリーズのマーク・ハミルやハリソン・フォードらが出演。新たなエピソードやキャラクターと共に、最新鋭の技術とリアルなセット撮影を融合した映像にも期待。

主演は、ハリソン・フォード
共演は、キャリー・フィッシャー、アダム・ドライバー、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ
その他、オスカー・アイザック、ルピタ・ニョンゴ、アンディー・サーキス、ドーナル・グリーソン、マーク・ハミル、マックス・フェン・シドー、グレッグ・グランバーグ、サイモン・ペッグ、ダニエル・クレイグなど


<ストーリー>
帝国軍の残党から誕生した悪の組織ファースト・オーダーと戦うレジスタンスのレイア将軍は、最後のジェダイであり、消えた兄ルークの行方を探していた。レジスタンスのパイロット、ポー・ダメロンは惑星ジャクーでルークの居場所が記された地図を受け取るが、ストームトルーパー隊の襲撃を受け、彼の忠実なドロイドBB-8にデータを託す。


待ちに待ったスターウォーズである・・・?

まあ、これまでの6作で完結だと思っていたのだから、その先の物語なんて、もともと期待してはいない。

しかし、何だろう、この終わった後の空虚な気持ちは。

何か、たいした盛り上がれもないままに終わってしまった感じがした。

まず、一度ボロボロにされたはずの帝国軍が、なぜか強大になって復活。

しかし、星1個を簡単に爆破するほどの兵器を持っているにもかかわらず、内部のセキュリティはスカスカで、せっかく捕まえたレジスタンスのパイロットに簡単に逃げられてしまうし、ストームトルーパーとともに簡単に脱走されてしまう。

しかも、そのへんにあった戦闘機(?)を、いとも簡単に奪われてしまう始末。

さらに、主人公たちが侵入した時も、何の警報も鳴らないし、そもそも何の警戒もしていない。

こんなアホの集団みたいな帝国軍だから、当然レジスタンスとの戦いも、たいしたことはなく、ほとんどやられっ放し。


だいたい、ストームトルーパーって、もともとクローンじゃなかったっけ?

今回は、なぜか子供を奪ってきて、それを訓練して殺人兵器に仕立てあげたのだとか。

それだったら、スキがあったらいくらでも逃げられるだろうに。

もしかして、洗脳とか何にもしてないわけ?

逆に、そうと知っていれば、レジスタンスとしても、倒すのに躊躇してしまうんじゃないの?

もしかして、知らずに無垢な少年・青年たちをバンバン殺しまくってるのか?


あと、エピソード6の続編だし、ハン・ソロやレイア姫などが出てくるわけだから、もしかして彼らの子供たちも出てきて、実は暗黒面に落ちてたりして・・・などと単純に思っていたのだけど、まさかあそこまでベタだったとは。

しかも、流れがダース・ベイダーの時とほぼ同じであるにもかかわらず、明らかにスケールは落ちているし、フォースの力もはっきり言ってたいしたことはない。

そんなことより・・・

どうして、主人公格の女性・レイは、ライトセイバーを簡単に使えるの?

あのルークでさえ、慣れるのに相当訓練を積んでいたのに、彼女は持った瞬間に使えるようになっている。

しかも、脱走兵であるフィンでさえ、いとも簡単に操作できるとは・・・

要は、ライトセイバーって、誰にでも使える、ということなんじゃないの?


最後に、暗黒面に落ちたレン。

弱すぎる!

いったいどんな設定にしているんだか、さっぱりわからない。

せっかく、途中でハン・ソロとレイアが出てきた時に、ちょっと感動しかかっていたのに、全体の流れが単調だし、ハラハラ・ドキドキ感に欠けるので、何だか悲しかった。

わざわざ新3部作を作る必要が、ホントにあったのかどうか。

ただ、最後の最後にルークが出て、それで終わりになった時に、ちょっといい感じだったので、評価は「B」にしておきます。

たぶん、レイって・・・・じゃないの?


それにしても、キャリー・フィッシャーも年取ったよなあ。

スターウォーズ以降は、ほとんど見たことがないので、さすがに時の流れを感じる。
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