映画評775 ~ 64~ロクヨン~ 後編

今回は「64~ロクヨン~後編」

映画160611

「クライマーズ・ハイ」などで知られる横山秀夫の原作を基に、『感染列島』などの瀬々敬久監督と『ザ・マジックアワー』などの佐藤浩市主演で映画化した犯罪ドラマの後編。昭和時代の最後の1週間にあたる昭和64年に起きた未解決誘拐事件と、新たに発生した類似の事件の謎に迫る。県警の広報官を演じる佐藤のほか、綾野剛、榮倉奈々、永瀬正敏、三浦友和ら豪華キャストが集結。事件の行く末はもちろん、警察と記者クラブとの摩擦や警察内の対立、主人公の娘の行方など怒とうの展開に目がくぎ付け

主演は、佐藤浩市
共演は、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、緒形直人、椎名桔平
その他、吉岡秀隆、篠田正孝、坂口健太郎、鶴田真由、赤井英和、菅田峻、柄本佑、小沢征悦、瑛太、永瀬正敏、奥田瑛二、三浦友和など


<ストーリー>
昭和最後の年、昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件は刑事部で「ロクヨン」と呼ばれ、被害者が死亡し未解決のままという県警最大の汚点となっている。その事件から14年が過ぎ、時効が近づいていた平成14年、「ロクヨン」の捜査にもあたった敏腕刑事・三上義信(佐藤浩市)は、警務部広報室に広報官として異動する。記者クラブとの確執、キャリア上司との闘い、刑事部と警務部の対立のさなか、ロクヨンをなぞるような新たな誘拐事件が発生する。そして三上の一人娘の行方は・・・


前編がなかなか面白かったので、後編は当然のように期待していた。

ただただ「ソロモンの偽証」みたいにならなければいい、と願って・・・

結果から言うと、まずまずというところだろうか。

第二の誘拐事件(模倣犯?)は、予想通りの犯人だったけど、あんな犯行はないと思うぞ。

すぐにバレそうだし、そもそも仕掛ける側にリスクが大きすぎる。

そして、結果的に第三の誘拐事件(?)が発生するのだけど、こちらの方は、話の展開・流れからしても良かったと思う。

それにしても、14年前の誘拐事件の犯人をあんな方法で探し当てるなんて・・・

ちょっと違和感はあるけど、これまた話の筋としてはいいのかな、という気はする。

まあ、犯人があの人だったとは思わなかったけど、彼もなかなかいい演技をしていたと思う。

特に表情の変化は、親父さんを彷彿とさせる(?)ような、いい演技だったと思う。

吉岡秀隆とはエラい違いだ。

あと、捜査二課長を演じた柄本佑は、下手すぎると言うか、あんなおどおどしたヤツが、捜査課長なんか勤まるか?

あまりにも違和感ありすぎて、見ていてイライラした。

警察内部の対立や記者クラブとの確執とか話が知り組んでいるので、肝心の64年の誘拐事件が脇に逸れたみたいな雰囲気もあり、ちょっと不満は残るけど、前後編を通じてみたら、まずまず面白かった、というところでしょうか。

佐藤浩市さん、敢闘賞です。

ということで、評価は「B」にしておきます。

少なくとも「映画史に残る傑作の誕生」とは言えないと思います。


おまけで・・・

最後のシーンで、突如三上家の電話がなり、電話機に「公衆電話」の文字が・・・

これって、「もしかして家出した娘?」と思わせる細工か?

余計なシーンだと思うけど。
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映画評774 ~ 探偵ミタライの事件簿 星籠の海

今回は「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」

映画160604

人気ミステリー作家・島田荘司が手掛けた人気シリーズ「御手洗潔シリーズ」のエピソードを基にした謎解きミステリー。6時間ごとに潮の満ち引きが繰り返される海を舞台に、探偵御手洗潔が謎を推理していく。主人公の天才探偵役には玉木宏。『相棒』シリーズなどの和泉聖治がメガホンを取り、島田がシリーズ初の映画化にあたり新構成の考案に参加。映画オリジナルのヒロインを演じる広瀬アリスのほか、石田ひかりや小倉久寛といった共演者たちにも注目。

主演は、玉木宏
共演は、広瀬アリス、石田ひかり、要潤、谷村美月
その他、小倉久寛、吉田栄作、神尾佑、品川徹、片桐竜次、寺脇康文、螢雪次朗など


<ストーリー>
天才的な頭脳で、数々の難事件を解決に導いてきた脳科学者・御手洗潔(玉木宏)。ある日、御手洗は半年の間に6体もの死体が海岸で発見されたという“死体島”の存在を知る。事件の現場である瀬戸内海の興居島に着いた御手洗は、死体が海流によってある場所からこの島に流れてきたと推理。その場所を広島県福山市だと突き止め、福山へ移動した御手洗たちだったが、外国人女性の変死体が発見されるなど奇妙な事件に遭遇し・・・


「奇想天外」なトリックで有名な島田荘司の推理小説のキャラクターの一人・御手洗潔が出てくる、ということで、ちょっと期待して見に行った。

ネットでの評判が散々だった、というのはちょっと気になったけど・・・

しかも、のっけからシャーロック・ホームズばりの推理(一目見ただけで、その人の素性とか最近の様子とか、全部わかっちゃう、とかいうウソ臭いヤツ)を始めるので、少し不安はあった。

大学での講義になんて、たぶん玉木宏自身は、内容についてほとんどわかってはいないだろう、と思えるくらいの淡々とした話しっぷり。

まあ、相変わらずいい声はしているけど。

それに、いきなり事件現場を広島県福山市と突き止めるのは、まだいいとしても、何だか展開が早すぎる。

で、結果から言うと、島田荘司お得意の「いくつかの偶然が重なって・・・」みたいな感じで、「えっ?そんなことってあり得るか?」と聞かれても「いいえ、ゼッタイにあり得ない、ということはない」と答えそうな、そんな展開。

しかも、無理やり感動させようとしているのか、犯人に「私は、誰も殺していない」と言わせている。

確かに、赤ん坊を殺したのは○○だし、変死した外国人たちも、この犯人が殺したわけではない。

でも、こいつがやっていることは犯罪も犯罪、重罪である。

同情の余地なんて、どこにもないはずだ。

昔経験した悲劇や、幼馴染の葛藤を利用して、いかにも「いい話」に仕立てようとしているのだけど、よくよく考えてみれば、過去はともかく、こいつはトンデモないワルだろう。

御手洗潔も、そういうヤツだとわかっているはずなのに、なぜか最後は優しく見送るだけ。

終わってみたら、何かいい話のようだけど、ちょっと違和感が残る。

まあ、この手の推理モノは好きなので、そこまで酷評するつもりはないけど・・・

監督が、あの「相棒」の人だし・・・

評価は「C」にしておきます。


主演者で言うと・・・

玉木宏は、探偵役としては似合っていると思う。

広瀬アリスは、そういうキャラクターなのかも知れないけど、バカっぽくてウザい。

あと、石田ひかりが壊滅的!?

こんなに下手だったか?と思うくらいに、棒読み連発で、鞆の浦や村上水軍の話をする時も、一生懸命覚えたのだろうけど、聞いていて笑いそうになったくらい。

小倉久寛は、いい味を出していたと思う。

まあ、皆さん広島弁が中途半端だったとは思います。

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