映画評806 ~ ドクター・ストレンジ

今回は「ドクター・ストレンジ」

映画170129

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などのベネディクト・カンバーバッチを主演に迎えたヒーローアクション。事故で両手が思うように動かせなくなった天才外科医の姿を描き出す。『スポットライト 世紀のスクープ』などのレイチェル・マクアダムス、『偽りなき者』などのマッツ・ミケルセン、『フィクサー』などのティルダ・スウィントンらが共演。たとえ敵であろうとも他者を傷つけることのできない外科医の行く末に注目。

主演は、ベネディクト・カンバーバッチ
共演は、キウェテル・イジョフォー、レイチェル・マグアダムス、ベネディクト・ウォン、マイケル・スタールバーグ
その他、ベンジャミン・ブラッド、スコット・アドキンス、マッツ・ミケルソン、ティルダ・スウィントンなど


<ストーリー>
ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)は、天賦の才能を持つ脳外科医として名をはせていたが、ごう慢さが玉にきずだった。彼は地位も名誉もリッチな生活も手に入れていたが、交通事故によって全てをなくしてしまう。神の手と崇拝された両手の機能を取り戻すため、高額な治療を繰り返すが・・・


これは、意外と面白かった。

マーベル・シリーズの主人公がまた一人増えたわけだけど、こんなヒーローがいることは、もちろん知らなかった。

どんなヒーローになるのかと思っていたら、描かれている世界が結構デカい。

冒頭の描き方もなかなか良かったと思うので、すぐに入っていけた。

何となく面白そうだったし・・・

一言で言うと、「マトリックス」と「インセプション」を混ぜ合わせた感じ?

「マトリックス」はほとんど関係ないかな?

主人公のストレンジは、天才的な頭脳は持っているが、この世界での実力はまだわからないにもかかわらず、あれよあれよという間に成長していって、最後は世界を救う、みたいな展開にはちょっとムリがあるのだけど、テンポがいいので、あまり違和感がない。

主人公が強いのか、ラスボスが弱いのかはわからないけど、最終戦では、壮絶なバトルはまったくない。

ただひたすらヒーローを殺し続けるという永遠の繰り返しの中で、ラスボスが根負けしてしまった、という変な結末だけど、まあ許せる範囲だろうか。

出演者も、それぞれ存在感があったと思う。

ベネディクト・カンバーバッジは、もはや貫録十分。

悪役のマッツ・ミケルソンも相変わらずの貫録だけど、今回はティルダ・スウィントンがなかなかいい感じだった。

ということで、評価はちょっと甘めに「A」にします。


映画の冒頭で「本編が終わった後に、特別映像があります」みたいな字幕が出てきたので、「何だよ、次回予告のためのショート映像か?」と思っていたら、何とあの人が出てきた。

さすがマーベル、と言いたいところだけど、そのうちアベンジャーズに出てくるんじゃないだろうな。

と言うか、これは間違いなく出てくる!

もし出たら・・・

たぶん、見ます。
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映画評805 ~ 劇場版黒執事 Book of the Atlantic

今回は「劇場版 黒執事 Book of the Atlantic」

映画170121

テレビアニメや舞台、実写映画にもなった枢やなのコミックの中で、人気の高いエピソード「豪華客船編」をアニメ化した劇場版。19世紀の英国を舞台に、名門貴族に仕える執事と彼の主人である13歳の少年が、死者蘇生のうわさを調査すべく豪華客船で繰り広げる活躍を描き出す。監督は『BLEACH ブリーチ』『黒執事』シリーズなどの阿部記之。小野大輔と坂本真綾がそれぞれ執事と主人の声を担当。船上という究極のシチュエーションで起こる事件に立ち向かう二人の活躍が見どころ


<ストーリー>
19世紀の英国。名門貴族ファントムハイヴ家に仕える執事のセバスチャン・ミカエリスは、13歳の主人シエル・ファントムハイヴと一緒に、「女王の番犬」として裏社会の仕事にいそしんでいた。あるとき、シエルとセバスチャンは死者が生き返るといううわさを調べるべく、豪華客船カンパニア号に乗り込むことになり・・・


これは、意外と面白かった。

いちおう、2014年に公開された「黒執事 Book of Murder 上下巻」は見ているのだけど、評価を見てみると、それほど高くない。

ただ、何となく続編のつもりで見たのだけど、今回は主人公である黒執事・セバスチャンの過去(というか、主人であるシエルの執事となった背景)がわかるので、ようやくスタートラインに立った感じだろうか。

要するに「悪魔」とか「死神」がたくさん出てくる世界である。

セバスチャンは悪魔なんだって。

原作を知っている人からすれば、「あんた、何も知らないで見てるの?」と思われるかも知れないが、いつもそうである。

しかも、前作をほとんど覚えていないので、余計に内容がわからないまま見てしまう、ということもたまにある。

だから今回も、途中豪華客船の中で開かれる秘密の会合に侵入する際、あまりにも簡単に開催場所や合言葉まで調べられているので、「ちょっと安易すぎないか」と思った上に、その合言葉「フェニックス」を言う時に変な恰好をする姿を見て、完全に「しまった、見なきゃ良かった」と思ってしまった。

さらに、随所にギャグまがいのセリフが出てくるのだけど、どうも受け付けられなくて、この時点ではちょっと諦めかけていた。

ところが、話か進み、その他のキャラクターが出てきて、それぞれの素性がわかってきたら、逆に開き直って見ることができ、その結果結構楽しむことができた。

だいたいの背景もわかってきたので、今後も楽しみになってきました。

ということで、評価は「B」にします。

やっぱり、何事もな~んにも知らないで見るよりは、ある程度知っておいて見た方が楽しめるかな!?

映画評804 ~ 傷物語<Ⅲ冷血篇>

今回は「傷物語<Ⅲ冷血篇>
映画170107

西尾維新の代表作「化物語」の前日譚であり、「物語」シリーズの原点ともいえる小説を3部作で映像化した劇場版アニメーションの最終章。ドラマツルギーら3人の強敵と戦い抜き、吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの四肢を取り戻した高校生・阿良々木暦が、元の人間の姿に戻るはずが、吸血鬼の恐るべき本質を突き付けられる姿を描く。前作・前々作と同様に総監督を新房昭之、監督を尾石達也が担当。過酷な運命が暦を待ち受ける。


<ストーリー>
ドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターという3人の強敵に勝ち、吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの四肢を奪還した阿良々木暦。これで普通の人間に戻ることができると思っていた暦だったが、キスショットに吸血鬼の恐るべき本質を知らされる。暦は自分のしたことを後悔するが、そんな彼に同級生の羽川翼があることを提案する。


3部作の最終章である。

過去2作は何だかわけのわからないままに見たのだけど、何となく結末が気になったので、最後まで見ることにしたわけだ。

前作で、3人の強敵にあっさりと勝ったので、最後には何が待ち受けているのかと思えば、一言で言うと、主人公が人間に戻れるかどうか、という話。

わけもわからずに延々と続くバトルの先で、なぜかまたヒロイン(?)の羽川が出てきて「キスショットは、ホントは自分の死に場所を探しているのだ」と言う。

その相手が主人公・阿良々木だったというわけだけど、それで終わると、ただの感動物語(?)になってしまうと思ったのか、本作ではそのような終わり方はしない。

自分が吸血鬼となって生きるか、それともキスショットを殺して人間に戻るか、という二者択一を迫られた主人公は、ここで何とエヴァンゲリオンの碇シンジのような態度を取る。

つまり「どっちもイヤだ」というわけだ。

もっと言えば「キスショットを殺すことはできない」ということ。

何のことはない、現状を理解しようともせず、「〇〇を助けるためなら、自分が犠牲になってもいい」という、わけのわからない正義感、というか、「キスショットが生き長らえる、ということは、人間にとってどんな悪影響があるのか」ということに頭が働かないバカ、である。

で結局、今回4人しか出てこない登場人物の最後の一人・忍野の提案によって(「ストーリー」のところに書いてある「ある提案をする」とあるのは、実は羽川ではなく忍野である)どちらでもない結末を選ぶ。

つまり、キスショットは殺さずに、中途半端な存在(ガキの吸血鬼みたいなもの)で生き続けることとなり、もちろん主人公は吸血鬼(限りなく人間に近い吸血鬼)のままである。

これで良かったのか?という気がしないでもないが、そもそもが、この後に続く「化物語」の前日譚なのでしょうがない。

第一部・第二部では、バトルなどか中心となっていたので、最後もハデなバトルを期待していた私としては、ちょっと肩透かしを食らった感じだけど、「まあ、こんなもんか」という気持ちもある。

そんなことより、ヒロイン・羽川翼の存在がよくわからない。

主人公を助ける存在、というよりは、「なんでそこにいるの?」というイメージしかなく、極端なことを言えば「エロ担当」みたいなだけの存在。

今回も、ちょっとエッチなやり取りがあって、それは物語のメインとはまったく関係のないシーンであり(原作にはあるみたいだけど)、見ていて違和感バリバリだった。

ということで、過去2作はいずれも「B」をつけたのだけど、最終的にはあまり「面白かった!」というわけでもなかったので、評価は「C」にしておきます。

でも、この手の物語は嫌いではないので、このシリーズは今後も見てみたいと思います。

映画評803 ~ この世界の片隅に

本年第一弾は「この世界の片隅に」

映画170103

「長い道」「夕凪の街 桜の国」などで知られる、こうの史代のコミックをアニメ化したドラマ。戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ少女が戦禍の激しくなる中で懸命に生きていこうとする姿を追い掛ける。監督にテレビアニメ「BLACK LAGOON」シリーズや『マイマイ新子と千年の魔法』などの片渕須直、アニメーション制作にテレビアニメ「坂道のアポロン」や「てーきゅう」シリーズなどのMAPPAが担当。市井の生活を壊していく戦争の恐ろしさを痛感する


<ストーリー>
1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。


太平洋戦争の前後を描いた作品で、舞台は広島県呉市。

ということは、当然原爆を身近に感じた人たちが描かれている。

アメリカにボコボコにされた上に、原爆を2つも落とされた戦争。

私は、そんな悲惨なこの時期を描いた映画はほとんど見ない。

どうしても悲しくなってしまうからだ。

だから、最初は見るつもりはなかったのだけど、見た人から「そんなに悲惨じゃなかったよ」と言われたし、割と評判も良かったので、見ることにしたのだけど・・・

やっぱり悲惨だ。

主人公は右手を失ってしまうし、母を原爆で失った子供を描写したシーンは、何とも言えず重い。

そんな中でも、明るく生きようとする主人公・すずだけど、街が根こそぎやられているのに、あそこまで明るくなれるものだろうか、と逆に悲しくなってしまう。

でも、当時はそんな感じだったのかなあ、という気もする。

展開としても、「お涙頂戴」的な作りではなく、市民の生活を淡々と描いているというイメージだった。

そういう意味では、「ほのぼの系」と言えるかも知れない。

画も、最初は馴染めなかったが、物語が進むにつれて慣れてくるので、そんなに違和感はない。

主人公の声を担当したのん(能年玲奈)も、泣くシーンなどはちょっと「ん?」と思ったが、全体的にはなかなか良かったと思う。

舞台が広島ということで、もちろん広島弁が出てくるが、まああんなものかな、という程度で、特に違和感はなかった。

「泣いた」とか「感動した」という内容ではないので、評価は難しいけど、特に変なところもなかったので、正月第一弾ということで、ちょっと甘めに「B」にしておきます。


Yahoo!映画評を見ていると、中に「真実を描いていない」とか書くヤツがいて、何事かと読んでみると「加害者なのに被害者面している」とか「ここから真珠湾に攻めていって、それで戦争が始まった」とか書いてあって唖然とした。

じゃあ何か?
アメリカは被害者なのか?

別に「日本が正しかった」などと言うつもりはない。

戦争当事者に「加害者」も「被害者」もない。

当時はそういう状況だっただけで、日本を脅威に感じた欧米諸国が寄ってたかって日本を叩こうとした中での出来事。

シナ・チョウセンみたいに、存在自体が害悪な国が近隣にあったせいで、日本は悲惨な目に逢ってしまったとも言えるわけだけど、いまだに「日本は加害者」などと言っている連中を見ていると反吐が出そうだ。

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