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映画評929 ~ ロケットマン

今日は「ロケットマン」を見てきました。

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「Your Song/ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などで知られるミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた伝記ドラマ。主演は『キングスマン』シリーズなどのタロン・エガートン、共演に『リヴァプール、最後の恋』などのジェイミー・ベル、『ジュラシック・ワールド』シリーズなどのブライス・ダラス・ハワードらが名を連ねる。『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督とエルトン・ジョン自身が製作を務め、『サンシャイン/歌声が響く街』などのデクスター・フレッチャーがメガホンを取った

主演は、タロン・エガートン
共演は、ジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデンなど


<ストーリー>
少年レジナルド・ドワイトは、両親が不仲で孤独だったが、音楽の才能に恵まれていた。エルトン・ジョン(タロン・エガートン)という新たな名前で音楽活動を始めた彼は、バーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)と運命的な出会いを果たし、二人で作った「Your Song/ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などヒットナンバーを次々と世に送り出して世界的な名声を得ることになる


私の好きなアーチストの一人であるエルトン・ジョンの半生を描いたものである。

内容は、昨年公開された「ボヘミアン・ラプソディ」みたいな映画を想像していたが、ちょっと違った。

結論から言うと、アーチストとしては、クイーンよりもエルトン・ジョンの方が好きだけど、映画としては「ボヘミアン・ラプソディ」の方が良かった。

まず、全体的にミュージカル調になっていて、エルトン・ジョン役のタロン・エガートンだけが歌うのではなく、子供だけでなく、お父さんやお婆さんまで歌い出す。

これに違和感があって、あまりいい感じではない。

初期の名曲である「土曜の夜は僕の生きがい」や「ビッチ・イズ・バック」などが出てきても、何だか乗っていけない。

せっかく、タロン・エガートンがエルトン・ジョンに似せてウマく歌っていたのに、ちょっと残念だった。

デュエットしたキキ・ディー役の女優さんの歌が下手だったのも、ちょっと残念。

あと、「PG12」指定になっていたので、何でだろうとは思っていたけど、あそこまで「ホモ(ゲイ)」であることを赤裸々に描く必要があったのだろうか。

確かに、エルトン・ジョンは衣装がド派手なだけでなく、生き方も破天荒で、もちろんホモであることは知っていたが、わざわざラブシーンまで描くことはない、と思うのだけど・・・

ただ、「ボヘミアン・ラプソディ」が、フレディ・マーキュリー亡き後ということで、残ったブライアン・メイやロジャー・テーラーが、自分たちが作った曲ばかり使用するなど好き勝手に(?)やっていたのとは違い、エルトン・ジョン自身が監修を務めているだけに、彼がそれを望んだのかも知れない。

それにしても、エルトン・ジョンが、あそこまで天才的なアーチストだということは知らなかった。

一度聞いただけで、それをピアノで正確に弾くことができるとか、盟友であるバーニー・トーピンの作った詞に対して、もらった後ものの数十分~数時間で曲に仕上げてしまう、とかいうのには驚いた。

あと、デビューし名声を博した後に、アルコール依存症になったり、薬物使用によって情緒不安定になったり、とにかく私生活が荒れていたけど、ようやくそれを克服し、今も元気でいる、というエンドロールの映像にはちょっと感動した。

とは言え、全体的にはちょっと不満だったので、評価は「C」にします。
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映画評928 ~ ペット

昨日は録画していた映画「ペット」を見ました。

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世界中でヒットを記録した『ミニオンズ』のイルミネーション・エンターテインメントとユニバーサル・ピクチャーズが作り上げた、ペットたちの知られざる世界に迫るアニメ。人間たちの留守中に犬や猫や小鳥といったペットたちが、どのように過ごしているのかをユーモアたっぷりに映す。『ロラックスおじさんの秘密の種』に携ったクリス・ルノーとヤーロウ・チェイニーが監督を担当。飼い主たちが知らないペットたちのキュートな姿に笑いがこみ上げる。


<ストーリー>
犬のマックスは、ニューヨークで大好きな飼い主のケイティと最高のハッピーライフを送っていた。ところが、ケイティが大型犬デュークを新たに連れてきたことから、マックスの生活環境はガラリと変化する。マックスとデュークが何とか自分が優位に立とうと頑張っていたある日、ひょんなことから彼らは迷子になってしまい……


現在公開中の「ペット2」を見るかどうか迷っている時に、たまたまテレビで放映していた前作を見てから決めよう、ということで見たけれど・・・

だいたい予想通りでした。

展開が、ということではなく、「あまり面白くないだろうな」という予想です。

まず吹替えの時点で、かなりのマイナスポイント(予告編の段階だけでも、バナナマン設楽の声に違和感がありあり)なのに、ペットたちが人間を交えた世界で大活躍する、という「トイストーリー4」的な展開が好きではなかったからです。

予告編でもやっていた、「ペットたちが、ご主人が外出した後にそれぞれ好き勝手なことをやっている」という冒頭の部分は面白かったのですが、でもそこまで。

その後の展開も、かなり強引で、しかも登場人物に感情移入ができるものがほとんどいない。

主人公マックスでさえ、最初は従順でやさしい、という雰囲気だった(後に、仲間のペットがそういうエピソードを語る場面もある)のに、飼い主がデュークを連れてきた途端に、意地の悪いいけ好かないヤツに変わっている。

人間たちに虐げられていたという動物たちとの争いも、出てくる動物たちが雑多すぎるし、敵だったのが急に味方になったりと、何がなんだかわけのわからない展開で、今いちついていけない。

それと、何といっても「トイストーリー4」みたいに、人間と絡んでバトルを展開したり、という流れは違和感があって、どうにもつまらない。

やはり、動物たちだけの会話・バトルの方が、たとえあり得ない展開であっても、もともとそういう設定(動物同士でしゃべる等)なのだから、見ていて違和感がない。

特に、車を奪って逃走などというシーンは、私としては余計なものであり、動物たちのかわいさをかなり消していると思う。

イルミネーションが作ったせっかくのかわいらしいキャラクターたちが、あまり生かされていない、というストーリー展開は、ちょっと残念でした。

ということで、評価は「C」にします。

もちろん「ペット2」は見ません。


ところで・・・

イルミネーションが作成するアニメは、最初に俳優の声を録音して、それからその声に合わせて3Dアニメーションを作るという作成手順になっている。

TOHOシネマズでは、そういう紹介をしていた。

つまり、登場するキャラクターは、オリジナルの声優の口の動きに合っているから、ある意味面白いわけである。

従って、日本版のアニメは、キャラクターの口の動きと声優の声とが合っていないので、洋画(実写版)の吹き替え同様、少し違和感がある。

これは、同じくイルミネーションが作った「グリンチ」で吹き替えを担当した大泉洋も言っていた。

元の声を担当していたのがベネディクト・カンバーバッチだったのだけど、「彼(カンバーバッチ)は好き勝手にやっていりゃいいけど、それに合わせる方は大変だった」というらしい。

今回担当していたバナナマンなどは、そんな苦労もしていないのではなかろうか。

それでストーリーが面白ければ、まだいいのだけど、そうでない時はやはり・・・

映画評927 ~ 劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」

今日は「劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』」を見てきました。

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尾田栄一郎の原作による人気アニメ「ONE PIECE ワンピース」の放送20周年を記念した劇場版。世界中の海賊たちが集う祭典を舞台に、宝をめぐって火花を散らすモンキー・D・ルフィら麦わらの一味やさまざまな海賊が描かれる。ルフィ役の田中真弓をはじめ、中井和哉、岡村明美、山口勝平、平田広明、大谷育江らおなじみの声優たちに加え、ゲスト声優としてユースケ・サンタマリア、指原莉乃、山里亮太が参加した


<ストーリー>
海賊の海賊による海賊のための世界一の祭典・海賊万博に招待された麦わらの一味は、万博の目玉「海賊王(ロジャー)の遺した宝探し」で世界中から集まった海賊たちとお宝争奪戦に奔走する。その熱狂の裏で、海軍が海賊を一網打尽にするため潜入捜査を開始。さらに元ロジャー海賊団の“鬼”の跡目ことダグラス・バレットが、ルフィたちの前に立ちはだかる


このシリーズも、全部見ているわけではなく、たまたま見た「ONE PIECE Film STRONG WORLD」がなかなか良かったので、時々見ている。

感動の源泉は「仲間を大切にする」であるが、普段ボケ~っとしているルフィも、ひとたび仲間がボコボコにされると、ウルトラマンさながらの大変身(?)をして、強大な敵であっても、最後はやり返す。

これを受け入れないと、このシリーズにはついていけない。

しかし、前回見た「ONE PIECE FILM GOLD」あたりから、何だかムチャクチャ加減に拍車をかけている感じがしているので、そろそろ卒業(?)しようかと思っているところだ。

そして、今回も・・・

メチャクチャなのは健在でした!?

とにかく何がなんだかよくわからない。

いろいろと調べてみると、これまでに出てきたキャラクターが勢揃い、みたいな感じだったようだけど、どれも似たような顔をしているので、あまり区別がつかない。

特に女性の造形はほとんど同じだから、名乗ってもらわないと誰が誰だかわからない。

とにかく、登場人物のてんこ盛りで、逆にルフィのいつもの仲間たちの活躍があまりなかったので、余計にわけがわからなかった。

とにかく全員で強大な敵に向かい、寄ってたかってやっつけるのだけど、最後はルフィが締めるとは言え、全体的にまとまりがない感じはした。

特に前半はよくわからなかったので、最後の予定調和なオチにも、ちょっと感動し損なった、というところだろうか。

ということで、今回の評価は「C」にしておきます。

ホントに、もう卒業しようと思っています。


さて、このシリーズでは、いつもタレント・芸能人を声優として使っているのだけど、所々で違和感がある。

今回は、ユースケ・サンタマリア、指原莉乃、山里亮太である。

山里はすぐにわかったが、いつもMCやバックの声などを担当していて、とても上手いと思っているので、違和感はまったくなかった。

あと、ユースケと指原は、エンドロールでようやくわかったのだけど、全体的にハイテンションでしゃべっているので、特に違和感はなかったが、そういう意味では誰でもいい感じ。

映画評926 ~ ワイルド・スピード/スーパーコンボ

今日は「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」を見てきました。

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世界的ヒットを記録してきたアクション『ワイルド・スピード』シリーズの通算9作目。元FBI捜査官のルーク・ホブスと元MI6エージェントのデッカード・ショウが組み、敵に立ち向かう。監督は『デッドプール2』などのデヴィッド・リーチ。ホブス役のドウェイン・ジョンソン、ショウ役のジェイソン・ステイサムのほか、敵役として『マイティ・ソー』シリーズなどのイドリス・エルバらが出演する

主演は、ドゥエイン・ジョンソン
共演は、ジェイソン・ステイサム、イドリス・エルバ、ヴァネッサ・カービー、ヘレン・ミレン
その他、エイザ・ゴンザレス、エディ・マーサン、エリアナ・スア、クリフ・カーティス、ケヴィン・ハート、ライアン・レイノルズなど


<ストーリー>
元MI6エージェントのデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)と元FBI特別捜査官ルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)は、政府から協力要請を受ける。内容はデッカードの妹で、肉体を改造したテロ組織のリーダー・ブリクストン(イドリス・エルバ)に襲われて行方不明になっているMI6エージェントのハッティ(ヴァネッサ・カービー)を保護するというものだった。ハッティが取り戻した人類の半分を死滅させるウイルス兵器の回収を最優先するため、二人は渋々組むことにする。


このシリーズも、もう9作目だそうだ。

だけど、当初主演だったヴィン・ディーゼルは出ていないし、相棒役だったポール・ウォーカーは亡くなってしまったし、代わりにドゥエイン・ジョンソンが主役で、ジェイソン・ステイサムが相棒みたいになっている。

そういう意味でも、これは「ワイルド・スピード」のスピンオフ映画とも言われているが、本来のカーチェイスを主体としてアクションではなく、完全に肉弾戦となっている。

しかも、今回の敵は普通の人間ではなく、完全なサイボーグというか、ターミネーターみたいなヤツなので、異常に強く。

あまりに強すぎて何だか違和感がある。

さらに、テーマが「家族・仲間」ということらしいが、急にジェイソン・ステイサムの妹が出てきたり、ドゥエイン・ジョンソンの家族が出てきたり、かなり強引な感じもした。

まるで「北斗の拳」みたいな感じ・・・

特に、ドゥエイン・ジョンソンがサモア出身だとは知らなかったし、最終的にそのサモアが最終バトルの場所になるとは思わなかった。

それにしても、その兄であるクリフ・カーティスが、ただの修理工にしか見えないのに、壊れしてしまったウイルス除去装置をちょっと分解しただけで、簡単に直してしまうところなんて、ちょっと展開が安易すぎるだろう。

一方のジェイソン・ステイサムの妹役だったヴァネッサ・カービーは、綺麗な上になかなか存在感があって良かった。

ヘレン・ミレンにちょっと似ているので、その娘という設定もなかなか良かったと思う。

ただ、全体的にムダな会話が多くて、上映時間が2時間を超えているのだけど、だいぶ省略できたのではないかという気がした。

中でも、ロシアに向かう飛行機内での会話は大半がどうでもいいものだった。

その機内で出会った航空警察(?)のあんちゃんと知り合いになるためだけの会話、みたいな感じてで、その後ロシアからサモアへ行くための航空券を手に入れるのに、こういう変なキャラクターまで挿入しなければならないほど、展開に合理性がなく、行き当たりばったりで、突飛な展開の大半に伏線がなく、見ていてかなり無理やり感があった。

最後のバトルでも、能力的に圧倒的な差がある敵に対して、「二人で同時に殴りかかれば、一人が殴られている間に、もう一人が相手を殴ることができる」というムチャクチャな理屈で挑み、そして敵を叩きのめす。

その直前までは、二人で殴りかかっても、二人ともやられていたというのに・・・

そして、最強の敵を倒しても、その後ろには黒幕がいる、ということで、この設定でさらに続編ができることが確定、みたいな終わり方だった。

とにかくムチャクチャな設定と展開なのだけど、ドゥエイン・ジョンソンやジェイソン・ステイサム、さらにはヴァネッサ・カービーにヘレン・ミレンなど、豪華な顔ぶれを見られたことは、まあ見る価値があったかなあ、とは思う。

ということで、内容はムチャクチャだったけど、出演者が存在感の人ばかりだったので、評価としては「B」にしておきます。

続編ができたら・・・・

たぶん、見ると思います。

映画評925 ~ ドラゴンクエスト ユアストーリー

今日は「ドラゴンクエスト ユアストーリー」を見てきました。

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『ALWAYS』シリーズなどの山崎貴が総監督と脚本を務め、ロールプレイングゲーム「ドラゴンクエスト」を映画化したフル3DCGアニメーション。「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を原案にした物語が展開する。「ドラゴンクエスト」に携ってきた堀井雄二が原作と監修、すぎやまこういちが音楽を担当。監督は『STAND BY ME ドラえもん』で山崎と共に監督を務めた八木竜一と、同作でアートディレクターを担当した花房真

<ストーリー>
少年リュカは、ゲマが率いる魔物たちにさらわれた母を取り戻すため、父のパパスと共に旅をしていた。旅路の途中で彼らはついにゲマと出くわし、パパスは魔物たちと激しく戦うが、リュカが人質にとられてしまう。反撃できなくなったパパスが息子の目前で失意のうちに命を落としてから10年が過ぎ、故郷に戻ったリュカは父の日記を見つける


あの「名作」と言われた「ドラゴンクエスト5~天空の花嫁」の映画版である。

だから、見ることにはしたものの、ほとんど期待はしていなかった。

私も、やり終えた時には感動したゲームだけど、親子三代にもわたる壮大なドラマであることから、映画にするには不向きだと思っていたからだ。

しかも、それ以前に心配になることもあった。

まず、主人公が「しゃべる」ということだ。

「ドラクエ」では、「ファイナルファンタジー」と違って、主人公は基本的にしゃべらない。

なぜなら、ゲームをしている私自身が主人公だからだ。

つまり、プレーヤーである自分が、それぞれの言葉を思い浮かべながら主人公を動かしているので、セリフだけではなく、声も含めて、千差万別の展開が繰り広げられる。

モンスターに向かって「ゲ・マ~~!!!」などと叫んだりはしない。

それが、「あの人」の声で統一されること自体、何とも違和感がある。

それと、登場人物の名前である。

ドラクエでは、主人公や主人公に匹敵する登場人物には、自分の好きな名前をつけることができる。

だから、今回の映画の主人公が「リュカ」だと言われても、ちょっと感情移入できない。

細かいところでは、前半の重要な登場人物(?)の一人(匹?)であるキラーパンサーも、本作では「ゲレゲレ」となっているが、実はゲームでは、「ボロンゴ→プックル→チロル→ゲレゲレ」の順に提案してくるので、私の場合「ボロンゴ」の方がしっくりくる。

いずれにしても、前提条件からちょっと違和感があるのだけど、それはそれ、ということで内容がよければいいのだけど、これまた随所にツッコミどころ・気になるところがあった。

しかし、問題はそんなところではなく、もっと根本的な問題。

つまり、あのラストでいいのか?ということだ。

ここからはネタバレ全開でいきます。


主人公たちは、いろいろあったものの、ついにゲマを倒します。

さて、いよいよラスボス・ミルドラースとの対戦だ、とゲーム経験者全員がワクワクしていたはず。

とは言え、この時点で上映時間もあと10分ほどしか残っていない。

第二形態まで進化するモンスターであることから、そう簡単には倒せない。

いったいどうするの?と誰もが疑問に思ったその時。

何とも言えないわけのわからないヤツが出てきます。

そして、何と「この世界はバーチャルな世界で、実はお前もその世界の中の一人だ。そして、私はその世界をぶち壊そうとしているウィルスなんだよ」みたいなことを言い始めます。

おそらく全ドラクエファンから「はあ????」という声が上がったと思われるほどの意外な展開。

意外というよりは、「あり得ない」展開になっていくわけです。

つまり「夢オチ」にしようとしているようなのですが、唖然としながら見ていると、突如主人公につつき従っていたスライムが前に出てきて「実は私はアンチウィルスソフトです。今からウィルスを退治します」みたいなことを言います。

そして、ウィルスであるミルドラースを一瞬のうちにやっつけ、主人公たちをまた元の世界に戻すのです・・・・

・・・っていうか、まったくわけがわからん!

元々架空の世界での冒険譚であるのだから、それがバーチャルだろうがなんだろうが関係ない。

こういう展開にした監督・脚本関係者は、そのあたりを勘違いしているんじゃなんいの?

たぶん、今作のスタッフの中には、ドラクエをやったことのある人は一人もいなかったのではなかろうか、と思えるほどの暴挙、あり得ない展開・結末だろう。

こいつらは、制作にあたって、次のようなやり取りをしたのではなかろうか。(あくまでも個人の妄想です)

スタッフA「監督、この映画の結末は、ゲームと同じじゃツマんないでしょう」
監督「そうだな、ただラスボスをやっつけただけだと盛り上がらないな。何かヒネリを入れてみようか」
スタッフB「実は舞台はバーチャルの世界で、主人公たちはその中でプログラムに従って動いていただけだった、ってのはどうです?」
監督「う~ん、それもいいけど、ちょっとありきたりだろ」
スタッフC「じゃあ、さらにヒネって、バーチャルな世界だったと見せかけて、実はそうではなかった、という流れにしたら?」
監督「おお、それいいね。ドンデン返しと見せかけての、さらにドンデン返し。つまり裏の裏をかく、というわけだな」
スタッフA・B「うん、それはいいかも」
一同「よし、これで観客をビックリさせてやろう」

バカだろう、映画の製作に携わった連中は。

その結果、見ている者が、全員わけがわからなくなる、という状況になることくらい想像できなかったの?

単に「夢オチ」にするだけなら、まだ「賛否両論」程度で済んだかも知れないのに、それをさらに元に戻そうとするから、まったく意味不明なものになっていることに気が付かないの?

つまり、観客の「あのミルドラースは、いったい何だったの?」という疑問に、おそらく誰も答えられないような結末となってしまったわけだ。

なぜ、こういう展開にしたのか。

元の作品をそのまま映画にしようとすると、ゲマのところで中盤のクライマックスが訪れるのだけど、そこでのバトルが壮絶なため、ラスボスであるミルドラースとのバトルは、それ以上のものにしなければならなくなる。

つまり、単にそれをやり切る能力がなかっただけ、なのではなかろうか。

いずれにしても、最後の最後で、それまで細かいところで我慢していた観客(ドラクエファン)の不満を一気に大爆発させてしまった、という「痛い映画」だったことは間違いない。


さて、終盤までドラクエファンが我慢していたであろう、細かいところについて列挙してみます。

・序盤の主役であるパパスは、あっさりと死んでしまうが、結局どういう人間だったのか明かされていない。彼はグランバニアという国の王である。だから、いろんな国のいろんな人たちと面識があるのだけど、そのあたりはあっさりと描かれているだけ。しかも二度と出てこないのは残念。

・主人公とフローラが、実は知り合いだったって描写、あったっけ? 主人公はパパスに言われて、初めてルドマンを訪ねたはず。いったいどこで会ったの?

・それまでまったく登場していなかったビアンカが突如出てきて、実は主人公と幼馴染みだという説明もなしに、いきなり「ボクの大事な人」みたいな展開は、ちょっと変。

・ブォーンは、前半に出てくるモンスターの中ではツワモノで、これを倒すことで、一つのクエストがクリアされることになるのだけど、どうして味方になるようにしたの?強いモンスターは、倒してこそ意味があると思うのだけど。

・ビアンカも、実は「天空びと」だったって、ちょっとやり過ぎだろう。ゲームでは、終盤で主人公が母マーサと心で話をするところがあり、ミルドラースに対して必死の抵抗を試みるマーサに対して、そこへパパス(の魂)がきて「もういい、お前はよく頑張った」と言って二人で旅立つ、という感動的なシーンがあるのだけど、それをビアンカに取られてしまうのはちょっと興ざめ。

・主人公とビアンカの間に生まれた子供は、ゲームでは双子なのに、なぜ一人にしたの?ここは双子の兄妹だからこそ、最後の場面の親子4人によるバトルに意味があるんじゃないの?

・主人公は、フローラに一度プロポーズをするのだけど、後で撤回する。これってどうなの?何だかとてもダサい。

・石にされた父(主人公)を助けるために、息子が重要なアイテムを洞窟まで取りにいくのだけど、モンスターに見つかって逃げる途中、洞窟から出たところでルーラを使っていた。行きついた先は、父が石にされた場所なんだけど、そこは人んち(家)ではなく、荒れ地みたいなところだった。ルーラって「一度行った街や城など」にしか行けないはず。しかも、モンスターたちも、息子の後を追ってルーラを使っていたが、ルーラを使うモンスターは初めて見た。

などなど、細かいところで疑問な点は出てくるのだけど、そこまで原作に忠実に作る必要もないので、そこは目をつぶるとしても、やはり最後の展開はおかしい。

「許せない」という以前の問題で、この展開によって作品が面白くなった、と思っているような制作陣には、二度とRPGの映画化なんかしてほしくない。

途中まではまずまずだったし、随所に流れるあの音楽は、ホントに感動する寸前でした。

それだけに、評価をどうするか迷ったのだけど、年末の「面白くなかった編」にはどうしても載せたいので、ここはあえて「D」にします。
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