映画評112 ~ サウンド・オブ・サンダー (06.4.22)

今回は「サウンド・オブ・サンダー」

主演は、エドワード・バーンズ
共演は、キャサリン・マコーマック、ベン・キングズレー、ジェミマ・ルーパー、デヴィッド・オイェロウォ、ヴィルフリート・ホーホルディンガー、コーリイ・ジョンソンなど

<ストーリー>
タイムトラベルが可能になった2055年。トラヴィスがツアーの添乗から帰還すると町がジャングルと化していた。


タイムマシンによる時空間の旅行によって起こったトラブルを描いたSFものだ。

ストーリーが面白そうだったので観ることにしたのだが・・・

いやはやこれがまたものすごかった。
どうすごいかって、これほどムチャクチャな映画も久しぶりだ。

まず、CGがヒドい。

白亜紀に戻って恐竜狩りをするというツアーが、ことの発端なのだが、ここの部分のリアリティ感はゼロ。
どう見たって合成写真だ。

それに、当初恐竜狩りツアーでは、恐竜が2~3mほどに近づいてから銃をぶっ放していた。
というのも、毎回同じ時間の同じ場所に行くわけなので、状況はいつも同じだという設定だから、結果を予め知っているわけだ。

ところが、ある日トラブルが発生して、銃がうまく作動しない。
もうこの時点で、10数秒は時間をロスしているのに、恐竜はまったく一行を襲わない。
すぐ目の前にいるのに、何をぼやぼやしているのか、大きく口を開けているだけ。
しかも、ツアー参加者もまったく逃げようとしない。

つまり、恐竜と人間がすぐ目の前で「ガオ~ッ」とか「キャー」とか騒いでいるだけ、というものすごく間抜けな描写になっているわけだ。

おまけに、登場人物が軒並みバカ面で、金持ちはわがまま丸出しでもしょうがないけど、科学者も技術者もそれらしく見えるヤツは一人もいない。
登場人物に感情移入できない、というのはイタい。

それから、過去をいじると未来が変わるということで、「時空の波」が襲ってくるっていう理屈も、よくわからないけど、そのまんまの「波」が襲ってくるというのもどうなんだろう。

しかも、それによって現代に異変が起きているというのに、主人公たちごく一部を除いて、誰も騒いでいない。
まるで、何も起きていないかのように平然としている。

さらに、歪んだ進化によって、わけのわからない生物が出てくるのもいいけれど、こいつらも何だか中途半端だ。
主人公たちを襲うにしても、もっと無防備な時にすればいいものを、わざわざ建物の外から襲ったり、車に乗っているところを体当たりしたり、動かなくなった電車の窓ガラスを突き破ってみたり、かなりムチャクチャ。

そして、最後。

過去が変わった原因というのは、一匹の蝶だった、というものだが、その理由として「たった一匹でも、そのせいで花が受精しないと、その後の生態系に影響するからだ」とか何とか説明していたが・・・

ちょっと待て!

恐竜狩りをしても歴史が変わらないのは、「その5分後に起こる火山の大噴火で、どうせこの恐竜も死んでしまうから」と言っていたはず。

であれば、そこにいた蝶だって死んだはずだろう。
まさか、死んだのは恐竜だけとか、その蝶だけ生き残ったとか、わけのわからないことを言うわけではないだろうな。

いずれにしても、「過去にあった何かを現代にもってきたがために、現代が変わってしまった」というのならともかく、どうせ死んでしまうものがいなくなったところで、何にも変わらないはずだ。

少なくとも、映画の中ではそう理屈づけていたはず。

SFが難しいのは理屈づけだ、というのはよくわかる。
いくら立派な理屈をつけたところで、どこかにツッコミどころがあるのは仕方がない。
でも、同じ映画の中で、辻褄が合わないようなシーンがあちこちにあるというような、いいかげんな作りをするのはおかしい。

結局、最後までハラハラ・ドキドキがなく、わけのわからないうちに終わってしまった。
映画を観終わった後の、この空虚さは何だろう。

ということで、評価は久々に最低の「E」とした。
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