映画評248 ~ 次郎長三国志

今回は「次郎長三国志」

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私の好きな時代劇だ。

主演は、中井貴一
共演は、鈴木京香、岸部一徳、北村一輝、笹野高史、温水洋一、竹内力
その他、ともさかりえ、いしのようこ、勝野洋、佐藤浩市、本田博太郎、西岡徳馬など

監督は、マキノ雅彦つまり津川雅彦だ。
お父さんであるマキノ雅弘監督の十八番だった作品らしい。

<ストーリー>
清水の次郎長(中井貴一)とお蝶(鈴木京香)との祝儀の席。しかし次郎長は捕り方の呼子に追われてしまう。間一髪のところを追っ手から逃れ、子分を引き連れ旅に出る。1年後、東海道中に名をはせた次郎長は森の石松(温水洋一)らを加えた次郎長一家を構え、黒駒の勝蔵(佐藤浩市)や三馬政(竹内力)たちとの闘いを繰り広げる。


さて、結論から言う。
評価は「E」だ。

最近も、「ヒドい!」ということで低い評価をつけた映画がいくつかあるが、それはツッコミどころがいっぱい、ということではあるものの、「見なきゃよかった」と思う映画はなかった。

「相棒」にしても「20世紀少年」にしても、途中までは期待感があった。
しかし、この映画に関しては、そんな気持ちは一切起こらなかった。
ホント、見なきゃよかった。

この監督が、この映画でやりたかったことは、何となくわかる。
仁義や男気が中心となるヤクザの世界を描き、途中で笑いも散りばめながら、最後は泣きすなわち感動で終わらせる。
たぶん、こうしたかったに違いない。

しかし、「まったく笑えない」「泣けない」さらに「意味がわからない」という三重苦だった。

根本的な問題として、この監督・マキノ雅彦には、笑いのセンスはまったくない、と言い切っていいと思う。

随所に出てくる、トンチンカンなやり取りは、ただただつまらないだけ。
誰も、彼に言わなかったのだろうか。
「監督、これって全然笑えませんよ」って。

彼のような大物俳優には、誰も何も言えないのだろう、きっと。
さらに、泣かせ方も下手くそだ。
中途半端な笑いの後に、急に音楽が悲しいものに変わるので、何かと思えば、それは誰かが死ぬという合図だ。

特に終盤で、鈴木京香演じるお蝶が死ぬ場面はヒドかった。
風邪をこじらせた上に、銃で撃たれたにもかかわらず、妙に元気だな、と思っていたら、元気に次郎長との馴れ初めについて話した後、急に「何も見えない」とか言って急に死んだ。
「何じゃ、これは?」モード全開だった。

そして、次郎長も、その直前まで「お前ら、絶対にケンカしちゃあならねえぞ」とか言っておきながら、お蝶が死んだ途端に、ギラギラと復讐に充ちた眼をするものだから、何をするのかと思ったら、やっぱり復讐だった。

しかも、相手を皆殺し。
もう、呆れてものも言えない、とはこのことだ。

役者陣もヒドかった。
岸部一徳は、相変わらず棒読みで下手くそ。
どうして、こんな役者を使うのか、さっぱりわからない。

蛭子能収にいたっては、論外!
脇役ながら、割と重要な役柄だったにもかかわらず、ムチャクチャな演技だった。
最後の復讐の場で、次郎長に向けて銃を向けるのだが、その時の表情は、「へへっ、お前もこれで終わりだ」という勝ち誇ったものなのか、「ちっ、ちくしょう、それ以上近づくと撃つぞ」という怖気づいたものなのか、全然わからない。
こんなヤツを、よくこんな役柄に起用したものだ。

マキノ雅彦の、人を見る目にもがっかりだ。
鈴木京香も下手だ。
死にそうな場面なのに、それがまったく伝わってこない。
あの場面を見たら、「ああ、もうすぐ体調が回復するんだな」と思うぞ。

ついでに言うと、竹内力は、こんな映画には向かない。
もともとハチャメチャな演技をする人なので、どうせ使うなら、忍者ものとか、アクション全開のものでないと、この人の演技が生きてこない。
だから、ものすごく浮いていた。

ところで、佐藤浩市の役目は、あれで終わり?
ホントの「友情出演」なのか?

まあ、最初の方で、何だかイヤ~な予感はしていたのだが、結局最後までそのままの気持ちだった。
ハラハラ・ドキドキだとか、感動とか笑いはまったくなし。
辻褄が合わない、とかいうことではなく、映画として最低だと思う。
いやあ、ホント見なきゃよかった。

さて、過去に「E」をつけた映画を思い出してみる。
・「模倣犯」(02年)
・「サンダーバード」「2046」(いずれも04年)
・「サウンド・オブ・サンダー」「ジダン 神が愛した男」(いずれも06年)

これで6作目となるが、いずれも、ものすごく腹を立てた覚えがある。

今回の評価は、「模倣犯」「サンダーバード」と同じく、期待していただけに、その失望感が大きかったから、ということになる。
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