映画評261 ~ 彼が二度愛したS (08.11.8)

今回は「彼が二度愛したS」

eiga081108.jpg


まじめな会計士を罠にはまって犯罪に手を染めてしまう、というサスペンスだ。

主演は、ユアン・マクレガー
共演は、ヒュー・ジャックマン、ミシェル・ウィリアムズ、リサ・ゲイ・ハミルトン、シャーロット・ランプリング
その他、ナターシャ・ヘンストリッジ、ブルース・アルトマン、アンドリュー・ギンズバーグ、レイチェル・テイラーなど

<ストーリー>
ニューヨークのオフィスの片隅で、ひとり黙々と仕事をこなす会計士ジョナサン・マコーリーの退屈で孤独な毎日は、弁護士ワイアット・ボースと出会ったことで一変する。お互いに名前も明かすことなく一夜限りの情事を楽しむエグゼクティブ限定の会員制秘密クラブの存在を知り、甘美でスリリングな夜にはまってゆくのだった。そんな中、名前が“S”で始まる美しい女に心を奪われるが、残忍な殺人事件に巻き込まれてしまう。


さて、いきなりネタバレ全開です!

この映画ほど、簡単に展開が読める映画は、私には記憶がない。

もともと私は鈍い方だから、少々のヒネリには、すぐひっかかってしまうし、後になって「あっ」と思うことがどれほど多かったか。
そんな私でさえ、予想した展開はすべて当てっていた。

まず、ジャックマン扮する詐欺師ワイアットが出てきた段階で、「こいつ弁護士じゃないな」と思っていたら、案の定そうじゃなかった。

ミシェル・ウィリアムズ扮するSが、ジョナサンがちょっと部屋を出た隙に拉致された時点で、「もしかして、こいつもグルじゃないのか」と思っていたら、ホントにそうだった。

ジョナサンが殺された後、ワイアットがわざわざスペインに行くシーンが出てきたので、「あれ、ジョナサンは生きてるな」と思ったら、ホントに生きていた。

ワイアットと共に金をだまし取ろうとしていたSが、ジョナサンの死を聞かされた時の態度を見て、「あっ、こいつワイアットを裏切るな」と思っていたら、ホントに裏切った。

静かな公園で、ワイアットがジョナサンを再度殺そうとした時、「Sが出てくるな」と思ったら、ホントに出てきて、ワイアットを撃ち殺した。

最後に、ジョナサンがSに立ち去られた後、意味もなくスペインの街中を歩いているから「もしかして、ここでSに再会するのか」と思ったら、ホントにSが現れた。

これほど、ハラハラ・ドキドキしない展開も珍しい。

ついでに言うと、タイトルも意味不明だ。

何だ「彼が愛したS」って。
彼って、Mなのかと思ったぞ。
原題は「Reception(招待)」なのに、どうしてこんなわけのわからないダサいタイトルにしたのか、よくわからない。

さらに、展開上理解できないことも、たくさんある。

まず、どうしてワイアットが、Sを使ってマクレガー扮するジョナサンを騙そうとしたのか、その過程がいいかげんだ。

Sは、地下鉄のホームでジョナサンに偶然会ったにすぎない。
そこで、ジョナサンがSに一目ぼれするかどうかなんて、わかるはずがない。

一方、ワイアットは最初からジョナサンを騙そうとして近づいている。
映画の流れでも、最初からSを使って騙そうとしていたようになっている。
その時点で、ワイアットもSも、ジョナサンがSを好きになるかどうか、なんてことはわかるはずがないし、下手に芝居を打つと、逆に嫌われてしまう。
しかも、Sは「元娼婦」という設定だから、この会員制秘密クラブの会員であったはずがない。

それが、いくら堅物のまじめ男であったとしても、Sを拉致したことにして、都合よく「犯罪に手を貸すから、彼女の命だけは助けてくれ」みたいな状況になるとは限らない。
つまり、Sを使ってジョナサンを騙そうという計画には、元々無理がある。

あと、ワイアットはジョナサンの部屋にしても、他人の部屋にしても、いとも簡単に入るのだが、あまりにも簡単すぎる。
ジョナサンの部屋はともかく、まったく赤の他人の部屋を、自分の部屋のように使っていたが、本来の住人(おばあさん)って、いったい何をしていたのか。

それと、なぜワイアットが、標的とした会社の隠し口座を知っていたのか、わからない。
そこまで探り当てることのできるほどの詐欺師なら、わざわざどう転ぶかわからない堅物の男なんか使う必要もないだろうに。

ついでに言うと、髪型を変えてメガネをかけただけで、パスポートの写真を見まちがえるか?
人を判断するのは、髪「型」や身につけているものではなく、全体の雰囲気だと思うのだが・・・

とにかく、最初から最後まで淡々と見ていた。
サスペンスだと言うのに。

しかも、Sの存在も中途半端だったので、結局どのキャラクターにも感情移入ができなかった。

ということで、久しぶりに批判が長くなってしまったが、評価は「C」としました。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

アクセス数
プロフィール

はぶて虫

Author:はぶて虫
はぶて日記(映画版)へようこそ!

検索フォーム
最新記事
最新コメント
リンク
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
781位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
366位
アクセスランキングを見る>>
月別アーカイブ
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR