映画評292 ~ オーストラリア (09.2.28)

今回は「オーストラリア」

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英国の囚人たちが、島送りされてきた大陸・オーストラリアで、原住民のアボリジニを虐殺しまくって、ほぼ全滅に追い込み、大陸をわがものにした上に、捕鯨を行う日本に対して嫌がらせをする一方で、カンガルーを殺しまくる、白人の残虐さを描いた映画。

・・・んなわきゃないわな。

だけど、内容的には近いものがあったぞ。

主演は、ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン
共演は、デヴィッド・ウェンハム、ブライアン・ブラウン、ジャック・トンプソン
その他、デヴィッド・ガルピリル、ブランドン・ウォルターズ、アンガス・ピラクイ、リリリアン・クロンビーなど

<ストーリー>
第二次世界大戦を目前に控えたオーストラリアを訪れた 英国貴族レディ・サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)。サラは死んだ夫が残した広大な土地と1,500頭の牛を相続し、土地を守るために粗暴な現地のカウボーイ(ヒュー・ジャックマン)と手を組み、遠く離れたダーウィンまで牛を引き連れて行かなければならなかった。反目しあう二人だったが、長旅やアボリジニの孤児の少年との出会いを通し、徐々に惹かれあっていく


それにしても、驚いた。
いったいどこで感動したらいいのか、さっぱりわからなかったからだ。

とにかく、出来事のテンコ盛り。
はっきり言うと、これはハリウッド版の携帯小説だ。

主題は、主人公であるサラ・アシュレイが夫を殺された上に、乗っ取られそうになった土地や牛を取り戻し、無事に港まで運ぶところ、だと思っていた。

ところが、たくさんの牛を連れて、少人数で砂漠を渡るというシーンは、ほぼ全面カット。
しかも、わざわざ新聞に「サラ・アシュレイは、砂漠で死亡」みたいな記事を載せておいて、「えっ?」と思わせた次の瞬間には、どこからともなく突然現れる。

5000頭の牛を連れているのに、どこからともなく現れることなんてできるか?
しかも、飛行機が随時偵察しているというのに。
死亡の記事も、飛行機が偵察した情報によるものだし。
ゼッタイにあり得ん!

そして、無事港について、しかも、自分たちの邪魔をしていたフレッチャーたちを出し抜いて、目出度しかと思えば、まだまだ終わりそうにない。
最後は、サラとヒュー・ジャックマン演じるドローヴァーが結ばれて終わりか?と思っていたのに。

さらに、今度は町の有力者カーニーの子分だったフレッチャーが、あっさりカーニーを殺した上に、その地位まで奪ってしまう。
ここで、一気に立場が逆転!というところだろうが、ここらあたりは、見ていて唖然とした。

次に、アボリジニと白人の混血であるナラが、とうとうフレッチャーたちに捕まり、離れ島に連れていかれるのだが、これを阻止しようとするサラや、フレッチャーを取り巻く人々のやり取りが、見ていてよくわからない。

そうこうしているうちに、今度は戦争(第二次世界大戦)に入ってしまい、町が日本軍に襲われる。
ここまでで、すでに2時間経過。

まず、ナラたちのいる島が爆撃されるのだが、その次には町そのものが攻撃される。
当然、町はボロボロになるのだが、ドローヴァーがサラを探しにくる中、サラが死んだかのようなシーンが出てくる。
ところが、次の瞬間には生きていることが判明。
ただし、そのシーンは「いや、この人は違う(サラじゃない)」で終わり。
しかも、サラはほとんど無傷で生きていた。

さらにさらに・・・

サラが死んだと思ったまま、ドローヴァーは、危険を冒してナラたちが連れていかれた島に乗り込み、ナラたちの救出を図る。
当然、ナラは生きているのだろうなあ、と思っていたら、何と子供たちがほぼ全員生き残っていた。
日本軍は、いったいどこを襲ったんだ?

それで、ナラと共に町に戻ったドローヴァーは、桟橋でサラと劇的な再会をする。
たぶん、ここがクライマックスなんだろう。

ところが、普段ならちょっとしたことでも涙ぐんでしまう私も、このシーンは普通に見ていた、
もう、どうでもよくなっていたからだ。

これで終わりだろう、と思っていたら、まだフレッチャーが残っていた。

こいつは、恨みからか、ナラを殺そうとするのだが、そこへこの映画の随所に出てくる謎のおっさん(?)キング・ジョージが祈ると、どこからともなく矢が飛んできて、フレッチャーはあえなくダウン。
これで、やっと終わり。

いやあ、ここまで「早く終われよ!」と思った映画も久しぶりかも知れない。
全部で3時間弱もあるのだが、いったい描きたかったのかさっぱりわからない。

監督は、主演の二人を含めて、主要キャストをわざわざオーストラリア出身者で固めたのだそうな。

「郷土愛を随所に見ることができる」と解説しているものがあった。
なるほど、道理でアボリジニに対する差別や、カンガルーを撃ち殺すシーンをわざわざ入れるなど、彼らの本来の姿がよく描けていたように思う。

これに、日本の捕鯨船に体当たりするキチガイ船団が出てくれば、もう向かうところ敵なしだろう。
ちょっと時代が違うけど。

とにかく、感動するツボがまったくわからなかったので、評価は「D」とします。

ちょっと早いけれど、今期ワースト決定!

役者さんで言えば・・・

ニコール・キッドマンは相変わらず綺麗だったし、ヒュー・ジャックマンもカッコよかった。
二人とも、こんな映画でよかったのか?

しかし・・・

後で調べてみると、第二次世界大戦中、日本軍はオーストラリアなんかには上陸していないんだとか。

何だい、基本的な部分までムチャクチャなんかい!

アボリジニを虐殺したのは、自分たちのくせに、それをまるで日本人が行ったかのように描く映画。

とすれば、評価は「E」に格下げする。
まさに、最低だ!!

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