映画評293 ~ 旭山動物園物語 (09.3.1)

今回は「旭山動物園物語」

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今や大人気の北海道・旭山動物園が、今のようになる前の苦労を描いた映画だ。

主演は、西田敏行
共演は、中村靖日、前田愛
その他、吹越満、萬田久子、岸部一徳、天海祐希、笹野高史、長門裕之、六平直政など

<ストーリー>
北海道の旭山動物園に新人の飼育係・吉田が採用される。集客力の低迷や財政難で閉園の危機に瀕している旭山では、滝山園長を中心に知恵を絞って「ワンポイントガイド」や「夜の動物園」などの企画を考え出し、なんとか入場者数を増やそうと懸命に努力を続けていた。幼い頃から苛められっ子で人間よりも昆虫に愛着を抱いてきた吉田は最初こそ頑な態度だったが、次第に心を開き、旭山の再建に夢中で取り組むようになる。


監督は、あのマキノ雅彦(津川雅彦)だ。
「次郎長三国志」で、最低評価をつけた時の監督だから、普通ならまず見ないのだが、題材が面白そうだったのと、今日は「映画の日」だから見ることにした。

しかし・・・・

やっぱ、見なきゃ良かった。
何だ、あの描き方は!

まず、最初のシーンで幻滅。

映画に関して素人であるどころか、カメラワークについては、まったくわからない私だが、あの撮り方はないだろう。
何を表現したいのか、まったくわからない。

その後の展開も、すべてが紋切型というのか、描き方がワンパターンだ。
市長が興味ないという様子を現わすのに、イビキをかいて寝ている、というシーンが2度も出てきた。
こういう描き方しかできないのか?

飼育係のおじさん達も、ベテラン俳優ばかりなのだが、どうもただのおじさんにしか見えない。
苦労している感じが出ていないのだ。
あげくは、担当していたチンパンジーが子供を産んだということで、はしゃぎすぎてゾウにじゃれついたために、死んでしまったおじさん(津川の実兄である長門裕之)。
こんなヤツ、ただのアホにしか見えない。
ホントに、あんな出来事があったのか?

それから、途中まで苦労に苦労を重ねてきたにもかかわらず、事態は好転しなかったのに、動物園には見に来ないくせに、市民が盛大にデモをやり、市長が変わった途端に予算がおりて、一気に形勢逆転。
これもホントかね。

それに、この監督は音楽の使い方が下手くそだ。

本来であれば、クライマックスで使ってもよさそうな曲を、序盤でも平気で流す。
園長が、動物園に抗議に来た動物愛護団体に対して「君たちの無知の方が情けない」と言っただけで、このエセ動物愛護者たちがシュンとしてしまうシーンで、早くも感動音楽が炸裂。
こんなので、誰が感動するか!

さらに、ラストシーンでは、引退した園長が一人で動物園を去る時に、音楽とともに、動物たちの鳴き声がギャーギャーとうるさい。
動物たちが、別れを惜しんでいるという描写のつもりだろうが、音楽にかぶって、ただうるさいだけ。

とにかく、何から何までウソくさい!

一方で・・・

西田敏行はホントにうまいと思う。
ちょっと大袈裟な感じがするものの、竹中直人みたいなあり得ないほどの大袈裟ではないので、見ていてすごい!と思う。

他の俳優たちも、なかなか良かった。
準主人公の中村靖日と岸部一徳を除いて・・・
西田と岸部のやり取りなんか見てると、その差は歴然だ。
前田愛もかわいいと思う。

にもかかわらず、ここまでがっかりしたのは、すべて監督のせいだ。

ということで、本来であれば、評価は「D」にしたいところだが、実際にとても苦労された旭山動物園の関係者と、今回改めて「ウマい!」と思った西田敏行に敬意を表して「C」に留めることにする。

ああ気分が悪い!

さて・・・

いろいろと調べてみた。

旭山動物園で、飼育係がゾウに襲われて死亡した事件は確かにあった。
しかし、それは1972年のことで、開園後まもない時期だし、そもそもチンパンジーのお産とは関係がなさそうだ。
マキノ雅彦は、飼育係の人たちに謝れ!
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