映画評338 ~ 群青・愛が沈んだ海の色 (09.6.28)

今回は「群青・愛が沈んだ海の色」

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主演は、長澤まさみ
共演は、佐々木蔵之介、福士誠治、良知真次
その他、玉城満、洞口依子、田中美里、宮地雅子など

<ストーリー>
沖縄の離島にやってきた世界的に有名なピアニスト・由起子と島のウミンチュ(漁師)龍二は恋に落ち、娘・凉子を授かるが、病弱だった由起子は天国に旅立ってしまう。やがて、幼なじみの一也、大介と兄妹のように育った天真爛漫な少女・凉子は、ウミンチュの一也と結婚を約束する。しかし、一也は凉子の父を説得するために宝石サンゴを獲りに海へ深く潜り、帰らぬ人となってしまう。あまりの悲しみに生きる意味を見い出せず、自分の世界に閉じこもってしまった凉子をそっと見守るしかない父と大介だった・・・


何だかよくわからない作品だった。

まず、誰に焦点をあてているのか、よくわからない。

もちろん、主役は長澤まさみなんだけど、彼女は中盤以降、最後まで痴呆(?)のままだから、ほとんどセリフもない。
佐々木蔵之介は、最初から最後まで脇役の存在。
いい役者さんだとは思うのだが、準主役級はあまり似あわないと思う。
語り手が福士誠治だから、中盤以降は、彼を中心に話は進んでいくのだけど、何せ地味すぎる。
良知真次は、長澤まさみの彼氏役だけど、序盤であっさりと死んでしまう。
それに、あんまり海の男には見えない。

とにかく、最初から違和感バリバリの展開だった。

有名なピアニストである由紀子が、島にやってきてピアノを弾いていた時、佐々木蔵之介演じる龍二は、彼女がいる部屋に近づく。
その表情は、「久しぶりに帰ってきたなあ」という感じだった。
そして、一方の由紀子も、演奏が終わった後、ぞろぞろと帰っていく島の人たちの中で、なぜか龍二の後姿にだけ反応する。
これだけ見れば、どう考えたって、二人はもともと恋仲だったとしか思えないし、その後の二人の会話も、まさに恋人同士のそれなんだけど、実はその時出会ったのが初めて、ということだった。

この時点で、「ええっ?」と思ってしまった。
だいたい、田中美里は華がなさすぎ。
見たいと思えるシーンではない。

その後世代は変わり、恋仲となった長澤まさみ演じる涼子と一也が結婚をしたいと言うが、龍二に「まだ早い」と言われる。
別に反対したわけではない。
たかが18歳のガキが思いつきで言い出したことに対して、やんわりと制しただけ。
にもかかわらず、勝手に「じゃあ、あいつ(龍二)より深く潜ってやる」と思い、結果的に死んでしまった一也。
まあ、所詮はその程度の存在だった、ということだが、彼の死体があがった時に、一也の母親(洞口依子)は、龍二に向かって「あんたのせいだ」と言う。
これがわからない。
悪いのは、一也の未熟さであって、龍二には何の落ち度もない。

しかし、一番わからなかったのは、涼子に好意を抱いている大介が、海に潜ったこと。
一也と違って、大介はもともと海の男ではない。
潜水なんていうのは、素質と訓練が必要だと思う。
だとしたら、芸術に打ちこんでいた大介が、急に潜れるわけがない。

そもそも、潜っている途中で「オレには無理だ」ということくらいわかるだろう。
それが、何の目的かは知らないが、サンゴを取りに潜りにいく。
バカとしか言いようがない。

しかも、溺れたせいで丸一日帰ってきていないというのに、人工呼吸をしたら簡単に息を吹き返してしまった。
そして、涼子に向かって「(一也が)自分を責めるな、と言っていた」と驚くべき言葉を吐く。

死の淵で亡くなった人間に出会うのは別にいい。
だけど、涼子が精神的におかしくなったのは、「一也がなくなったのは、自分のせいだ」と思っているわけではないだろう。
単に、恋人が亡くなったショックでそうなっただけ。
彼女が責任を感じる必要性はまったくないし、彼女自身もそんなことを感じてなんかいないはず。

このシーンを考えたのは、いったい誰だ?
原作者か監督か?
いずれにしても、まったく意味がわからない。

そして、物語はここで終わる。
唐突感ありありで、「それで?」と思った人は多いはず。

長澤まさみは、最近綾瀬はるか同年代の女優たちに遅れをとっている感じだが、これでは起死回生とはいかないだろう。

それと、この映画には、設定にも新鮮さがない。
幼馴染の二人から求愛されてしまうのは、「タッチ」と同じ。
しかも、片方が死んじゃうところまで同じ。
また、長い間ふ抜けになっていたにもかかわらず、ずっと血色がいいままなのは「その時は彼によろしく」と同じ。

結局、何がやりたいのかよくわからない作品になってしまっている。
ということで、本来は「D」にしたいところだけど、長澤まさみちゃんなので、今回は評価しないことにします。

で、長澤まさみちゃんは・・・・かわいかったです!
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