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映画評372 ~ ゼロの焦点 (09.11.15)

今回は「ゼロの焦点」

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生誕100年を迎えた松本清張原作の有名な推理小説を映画化したもの。

主演は、広末涼子、中谷美紀、木村多江(いちおう、3人挙げておきます)
共演は、杉本哲太、野間口徹、西島秀俊、本田博太郎
その他、市毛良枝、黒田福美、鹿賀丈史、モロ師岡など

<ストーリー>
見合い結婚で夫・憲一と結婚した禎子。しかし結婚式から七日後に、夫は仕事の引継で勤務地だった金沢に出かけ、そのまま行方不明となる。夫の過去をほとんど知らない禎子は、憲一の足跡をたどって金沢へ。憲一のかつての得意先の社長夫人・室田佐知子、そして社長のコネで入社し受付嬢をしている田沼久子。2人の女性との出会いが事件のさらなる謎を呼ぶ。夫には自分の知らない別の顔があったのだ。やがて新たな殺人事件が起きる・・・


松本清張モノは、かつていろいろと読んだことがあるので、この原作も確か読んだ記憶がある。

ただ、実はあまり期待はしていなかった。
いくら松本清張モノとは言え、時代背景が古すぎるし、見て面白いのかなあ、という心配もあったからだ。

今回の舞台も、戦後からそれほどたっていない昭和30年代初頭。
そして、戦後直後の混乱期の出来事が、これに影響を与えている。
だから、人物設定やら、「どうして、こんな殺人を行わなければならなかったのか」という動機の背景となるものが、ちょっと理解しにくい部分がある。

原作では、時刻表トリックが使われていたらしいが、今の時代にはまったく馴染まないせいか、これがなくなり、代わりに原作にはない女性市長選という舞台を挿入した、とのことだ。
そのせいか、トリックを暴くという面が薄れており、ただ人物の相関図が明らかになっていく上で、次第に事実が浮き上がってくる、という構成なので、事件を解決に導く人物が、実はいない。
その役割を、結局広末涼子演じる主人公の禎子に負わせているせいか、今いち迫力に欠ける。

あと、描き方も、ちょっと雑な部分があったような気がする。
原作を忘れていた私にも、犯人が誰であるかは、すぐにわかった。
それは、何のことはない、殺人を行った際に映ったシルエットが、それしか考えられなかったからだ。

殺人そのものについても、もともと松本清張のトリックにおける欠点、と指摘されたことがあるように、あまりにも簡単に行われている。

断崖絶壁で、いとも簡単に突き落とされる。
初めて出会った人物から差し出されたウイスキーを、何の疑いもなく飲む。
真っ暗な家の中に入って、手探りの状態でいるにもかかわらず、背後に迫った人の気配に、まったく気が付かない。
・・・など

そんな中での、トリックなしのサスペンス、というのは、ちょっと辛いかも知れない。

それと、広末涼子の主人公も、ちょっと物足りなかった気がする。
好きな女優さんの一人だけど、存在感があまりなかったような・・・

それに比べると、中谷美紀・木村多江の二人はよかった。
中谷美紀の迫力は、「犯人は、あんた以外には考えられないだろう」くらいのものだったし・・・

やはり、この手の推理モノは、事件を解決するしっかりとした人物が必要ではなかろうか、と思った。

ということで、いろいろ違和感はあったけれど、まずまず面白かったので、評価は「B」とします。
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