映画評399 ~ パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 (10.2.27)

今回は「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」

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主演は、ローガン・ラーマン
共演は、アレクサンドラ・ダダリオ、ピアース・ブロズナン、ユマ・サーマン、ショーン・ビーン、キャサリン・キーナー
その他、ブランドン・T・ジャクソン、ロザリオ・ドーソン、スティーヴ・クーガンなど


<ストーリー>
ギリシャ神話の神の息子であると告げられたアメリカの寄宿学校生、パーシー・ジャクソン。仲間とともにゼウスの雷撃を探す旅に出ることになったパーシーに、予言の神は4つの神託を下すが、旅の途中にはオリンポスの神々との出会いや敵との戦いが待っていた。


いや、これはダメだろう。

実は、ちょっと期待していた。
この手のファンタジー・アドベンチャーは大好きだし、何せギリシャ神話が元ネタだから、スケールのデカいはず!と、そう思っていた。

ところが、最初から最後までハラハラ・ドキドキはほとんどない。

まず、主人公パーシー・ジャクソンに、あまり魅力がない。
何を考えているのかわからない、というのか、女性に対する興味以外は、ほとんど感情が読めない上に、頭が悪い。

自分が神と人間の間に生まれたデミゴッドであることを知って驚くのかと思えば、意外にあっさりと馴染んでしまうし、自分の母親が殺された(実は拉致されただけ)にもかかわらず、怒り・悲しみがほとんど感じられない。
それで、母親が実は生きているとわかると、どこにいるのかもわからないのに「助けに行く!」と言って、意味なく行動を起こす。

それに、デミゴッドの訓練所って、いったい何だ?
ただ、戦いの訓練をしているだけで、しかも戦い方に「神の子」らしさはどこにもない。
剣や弓矢で、普通に戦っているだけ。

だいたい、戦う相手は誰?
パーシーがハデスに襲われたのは、稲妻を盗んだと思われていたからであって、もともとハデスはデミゴッドたちの敵であるわけではない。
にもかかわらず、ハデスが現れた時には、皆が戦う姿勢を見せていたのはおかしいだろう。
ハデスには、別の目的があったにしても、それとデミゴッドとは関係がないはず。

あと、そもそもの発端である「稲妻を盗んだ」という事件の背景がよくわからない。
ゼウスは、なぜ「パーシーが盗んだ」と思ったのだろう。
全能の神なのに、何も見えていない。

しかも、実際に盗んだヘルメスの息子・ルークの、その動機も変。
「世の中を変えてやる!」みたいな、今時のアホな若者みたいなことを言っていたが、そもそも稲妻が見つからなければ、神同士の争いが起こり、世界は滅びる(少なくとも、生き物たちは全滅する)はず。
そうなると、自分自身も生きてはいられないはずなのに、そんなことも考えないで盗んだとしたら、相当のバカだ。

さらに、盗んだ稲妻をわざわざパーシーに持たせた理由もムチャクチャ。
パーシーがハデスのところに乗り込めば、パーシーは殺されるかも知れないが、同時に稲妻は、ゼウスやポセイドンのライバルであるハデスの手に落ちてしまう。
そうすると、世界は変わるどころか、単にハデスの支配下に替わるだけ。
ルークにとって、何のメリットもない。

さらにさらに、稲妻がハデスの手に落ちてしまった時、そこから新たな戦いが展開されるのかと思いきや、あっさりと取り戻されてしまう。
何の戦いもなく、ただ側にいた女にひょいっと取られただけ。
アホくさ!の一言。

だいたい、稲妻って盗めるのか?
そんな大事なものを盗まれるゼウスも間抜けすぎるだろう。
それに、あの稲妻って、どこが最強兵器なんだか。
ポセイドンの息子であるパーシーの水の勢いに負けていたし。

ゼウスもまた、全能のイメージはまったくない。
パーシーが、「盗んだのはオレじゃない」と言うと、それまでは「戻ってこなければ、戦いだ!」とか息巻いていたはずなのに、たいした詮索もしないで、あっさりと信じてしまうし、逆に盗んだルークの父親・ヘルメスには何のお咎めもなし。
パーシーの父親であるポセイドンとは、つかみ合いのケンカまでしていたのに。

見ていて、「何なんだ、こいつらは」としか思えないような描写ばかり。
これでファンタジー・アドベンチャーとは、聞いて呆れる。

展開も、ただ早いだけで、盛り上がりに欠ける。

世界のどこかにある3つの真珠を探しに行く、とか言っているが、それはすべてアメリカ国内にある。
しかも、3つとも簡単に見つかってしまうし、メドゥーサやヒドラも、たいして強くないので、割と簡単に手に入る。
しかも、最後はラスベガスとハリウッドって、スケール感が皆無。
だいたい、あれは真珠じゃないだろう。

とにもかくにも、これほどの題材を、よくもここまで貧相なものにできたものだ、と逆に感心してしまうほどの内容。
で、続編があるらしいし。
今後、どんな展開なるんだろうかと、逆に気になってしまう。

ということで、散々な内容だったけど、テーマが好きなので、ここは怒りをこらえて、評価は「C」にとどめておきます。
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