映画評410 ~ スティング (10.4.3)

今回は「スティング」

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「午前10時の映画祭」第5弾は、1973年の作品

主演は、ポール・ニューマン、ロバット・レッドフォード
共演は、ロバート・ショー、チャールズ・ダーニング、アイリーン・ブレナン、サリー・カークランド
その他、チャールズ・ディアコップ、ダナ・エルカーなど


<ストーリー>
1936年のシカゴ。下町にたむろするチンピラ3人組は、バックに大組織が控えているとも知らず、ある男をカモって大金を手にする。怒った組織はチンピラの一人を殺害。そこで残った仲間の一人フッカーは、賭博師ゴンドーフの助けを借りて、復讐のため、ギャング相手に一世一代の大イカサマを企てる


これは面白かった。

お馴染みのテーマ曲「エンターティナー」が流れる中でのオープニング。
実は、この曲はあまり好きではない。
ちょっと軽すぎて、ジャズっぽくて、なぜか好きになれなかった。

しかも、冒頭で若いフッカーが、大金を手にした後、いきなり博打(ルーレット)で有り金全部をスってしまうシーンで、「何てアホな男なんだ」と思ってしまう。
つまり、主人公に感情移入できないわけだ。
これでは、映画に入っていけない。
この先大丈夫か?と思ったほど。

しかし、その後の展開は、ハラハラ・ドキドキ。
ロバート・レットフォード演じるフッカーは、若くて血気に走るダメ男だが、ポール・ニューマン演じるゴンドーフが、それを補って余るほどの存在感。
ポール・ニューマンが、この映画のすべてと言ってもいいほどだ。

そして、最後の大ドンデン返し。
あれは、すばらしいと思う。
「大傑作!」と称されるだけの作品だと思う。

詐欺師や伝説の悪党・ワルを主人公にした映画は嫌いなのだが、そんな内容に云々するよりも、ストーリー展開には感動せざるをえない。
なので、評価はもちろん「A」にします。

しかし、あえて細かいところをツッコんでみます。

後半に出てくる殺し屋サリーノ(実は女)が、殺す相手であるフッカーと一夜を過ごした後で、裏通りで出会った彼を殺そうとした時、「何で、店に来た時に殺さないんだ?」と思ったのだが、考えてみれば、その時点では、まだ標的がフッカーだと知らなかっただけ、と考えれば納得がいく。

しかし、その場面でサリーノを殺害した男は、実はゴンドーフの指示でフッカーを守っていたわけだが、だとしたら、その直前で、フッカーを追いかけて殺そうとしていた理由がわからない。
どう見ても、サリーノを殺そうとしていたようには見えなかったし、事実そのような会話をフッカーと交わしている。
これはおかしいだろう。

そして、もう一つ。

最後の最後で、大悪党のロネガンを出し抜く方法として、競馬のレースを利用した詐欺を計画。
これが見事に決まるわけだが、その方法とは・・・

ロネガンに対して、「1着」ではなく「2着」の馬を教え、ロネガンが間違えて1着として馬券を買ってしまったために、大損をしてしまう、という理屈だ。
これは、競馬をやらない人なら、なんてことはない詐欺だが、私としてはずいぶんと違和感がある。
その直前まで「1着は○○○」あるいは「1着は○○○、2着は△△△」という情報の流し方をしていた。
ところが、最後の場面では、単に馬の名前を言っただけ。
これでは、1着なのか2着なのか、間違えてもしょうがない、ということだろう。
しかし、通常、2着馬を当てるための情報を流すことなどあり得ない。
「複勝があるじゃないか」と言う人があるかも知れない。
それは、事前に何が来るのかわからない状況だから言えることだ。
「間違いなく1着とは言えないが、少なくとも2着には来るだろう」という場合などだ。

しかし・・・
この詐欺(もちろん、カラクリはロネガンも知っている)は、すでに終わったレースを、時間差によって情報を流すことにより、馬券を場外で売る、いわばノミ行為だ。
当然のことながら、裏から情報を流している電信屋は「どの馬が勝ったのかを、すでに知っている」
それにもかかわらず、2着の馬の情報を流す理由などない。
配当的にも、1着の方が高いに決まっているからだ。

つまり、この方法によって、大金を失ってしまうのはしょうがない。
「ウソの情報」を掴まされたからだ。
しかし、もし私がロネガンなら、大金は諦めるが、この電信屋を殺す!

当たり前だ。
「これは、2着の情報だ」とは一言も言っていないからだ。
もちろん、言い訳は通用しない。
その直前まで、1着の馬を含んだ情報しか伝えていないのだから、

映画では、それと悟られないように、あえて「第6レースの○○○」というように、曖昧な情報の伝え方をしている。
そうすることにより、「ウソの情報」を流した、という状況を否定しているからだ。
だから、おかしい場面であると断定するわけにはいかないし、少なくとも大半の観客は、変だとは思わなかったはずだ。
だけど、やっぱり私がロネガンなら、この電信屋は殺す!!
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