映画評489 ~ 最後の忠臣蔵

今回は「最後の忠臣蔵」

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『四十七人の刺客』などで知られる池宮彰一郎の同名小説を、テレビドラマ「北の国から」シリーズの演出を手掛けた杉田成道が映画化。赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件で大石内蔵助率いる四十六士が切腹して主君に殉じた中、ひそかに生き残った二人の男の知られざる物語を描く。

主演は、役所広司、佐藤浩市
共演は、桜庭ななみ、山本耕史、伊武雅刀、笈田ヨシ、
その他、安田成美、風吹ジュン、田中邦衛、片岡仁左衛門など

<ストーリー>
忠臣蔵として有名な赤穂浪士の吉良邸討ち入りでは46人が主君に殉じ切腹するが、二人の男が生き残った。討ち入り前日に逃亡した瀬尾孫左衛門(役所広司)と、討ち入りを後世に伝えるため逃がされた寺坂吉右衛門(佐藤浩市)。正反対の運命を背負う二人が16年ぶりに再会。瀬尾はなぜ討ち入りから逃げたのか、寺坂は元同志が抱えてきた秘密を知る。


これは、良かった!
ちょっとウルっとくる映画だ。

もちろん、「忠臣蔵」だから、ということは言えるだろう。

「忠臣蔵」は、以前は好きだった。
主君の仇を取ろうとする忠義の志士47名の物語だから、筋がわかっているとは言え、感動間違いなしだった。

ところが、いつからか「バカな主君のために、お家断絶となったため、かわいそうな家来たちから言いがかりをつけられて、袋叩きにあった吉良家の人たち」という考えに変わってきて、何だか感動できなくなってしまった。

しかし、今回の映画は、「討ち入り」後の話だ。

討ち入りに参加したものの、その後「逃げる」ことを命令された男と、討ち入り直前に「逃げる」ことを命令された男の物語。

その目的は、早い段階で明かされるので、映画では、「いかにして、可音を嫁がせるか」ということと、「そして、その後どうなる?」という話に絞られ、それに寺坂吉右衛門や、赤穂の元家来たちが絡んでくる。

主人公の役所広司は、「十三人の刺客」でそうであったように、悲壮な決意で主君の命に服する役は、合っていると思う。
強そうな武士には見えないので、余計にそう感じる。
16年間も素性を隠し、可音を一人前に育て上げる苦労は、相当なものだったに違いない、という様子が、よく伝わってきた。

佐藤浩市は、相変わらず渋い。
ただ、こちらも、16年間苦労しているはずなのに、その雰囲気があまり感じられなかったのは、ちょっと残念。

それにしても、最後の「嫁ぐ」場面は感動的だった。

その可音を演じた桜庭ななみが、意外と良かった。
俳優(女優)の中には、見た目「下手くそ!」というイメージの人がいるが、彼女もそんな感じだったにもかかわらず、あまり違和感がなかった。

割と重要な役を演じている安田成美も、普段嫌いな女優だけど、今回の役には、あまり違和感はなかった。

ただ、最後のある場面は、ちょっと納得がいかない。
最後の最後、使命を果たした孫左衛門のやることは、ただ一つしかない。
にもかかわらず、安田成美演じる「ゆう」が、色仕掛けをする。
もちろん、単なる色仕掛けではないのだが、「もしかして、このまま・・・」と思わせてしまうようなこんな場面は、余計だと思う。
せっかくのクライマックスの場面が、少し興ざめだった。

とは言え、全体的に違和感もあまりなく、私の好きな派手なチャンバラもなかったにもかかわらず、最後までいい感じでした。

ということで、評価は「A」にします。


細かいところだけど・・・

事情を知らない寺坂吉右衛門が瀬尾孫左衛門と斬り合う場面。

孫左衛門を見失った吉右衛門が、橋の上で、すぐ下に孫左衛門がいることに気付かず、見えない孫左衛門に話しかけるところ。

最初は、まわりを見回しながら、「孫左衛門、聞こえているなら聞いてくれ」という感じで話していたのだが、最後の方は、すぐ下に孫左衛門がいることを知っているような話し方になっていた。

ちょっと違和感がありました。
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