映画評516 ~ 阪急電車 片道15分の奇跡

今回は「阪急電車 片道15分の奇跡」

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始点から終点まで片道15分のローカル線、阪急今津線の電車内を舞台にした、有川浩の小説を映画化した群像ドラマ。乗客たちの目を通して、偶然同じ車両に乗り合わせた人々の人生を映し出していく。

主演は、中谷美紀
共演は、戸田恵利香、南果歩、谷村美月、有村架純、芦田愛菜
その他、小柳友、勝地涼、玉山鉄二、相武紗季、宮本信子など

<ストーリー>
阪急今津線の車両内。白いドレスを着て結婚式の引き出物を抱えた女性(中谷美紀)に、見知らぬ老女が声を掛ける。一方、暴れる彼氏を前に動揺する若い女性(戸田恵梨香)。降りる彼を追う彼女にもまた、老女が声を掛けるのだった。


これは良かった!

「感動した!」とか「大爆笑」とかいうものではないけれど、ほのぼのとして、しかもよく出来ている。
もちろん、所々笑いあり、「ほっ」ありで、とにかく秀逸。
最初から最後まで、飽きることなく見ることができた。

物語は、婚約者にフラれたOL(中谷)と、DV男に振り回される女性(戸田)、犬好きなのに犬を決して飼おうとしないおばあちゃん(宮本)とその孫娘(芦田)、さらにはPTAの付き合いに引っ張り回されているお母さん(南)、軍オタ(勝地)と草オタ(谷村)の大学生カップルなど、まったく関係のない人たちが別々に登場し、最後にはいろいろな形で関係してくる。
しかも、不自然な形ではなく、ごく自然に絡んでいた。

このあたりの展開が、実に見事だった。

まず中谷美紀がいい。
なかなかの好メンバーが揃う中、主役としての存在感はバツグンだ。

そして、宮本信子の存在も重要だ。
随所に出てきては、他の登場人物とのつなぎ役をうまく演じている。

勝地涼と谷村美月の大学生カップルも、ほのぼのとしていい。

それから、芦田愛菜ちゃんは、やっぱりうまいと思う。

戸田恵利香の演じるDV男に振り回される女は、ちょっと頭が軽そうだったので、最初は感情移入できなかったのだが、友達役の相武紗季がそれを相殺してくれる。
その結果、戸田までが立派な女性に変身し、宮本同様に他の登場人物とのつなぎ役をうまく演じていた。

最後まで気になったのは、「少女A」として登場した女の子と、うるさい関西のおばちゃんたちの顛末。

少女Aの方は、何を悩んでいるのか、どうして名前が表記されないのか。
おばちゃんの方は、さすがに南果歩では「アンタたち、うるさいよ!」とは言えないと思ったから。
しかし、それも中谷と宮本がちゃんと解決してくれる。

片道15分の路線(阪急今津線)の往復の中で、よくもここまで話を展開させられたものだ、と感心した。

この阪急電鉄は、学生時代によく利用した鉄道だったということもあり、未だに変わらないこげ茶色の車両は、とても懐かしい感じがした。

そんなこんなで、ほのぼのとできてとても満足したので、評価は「A」にします。



ところで・・・


劇中で出てくる戸田演じる女性とDV男が電車内で交わしていた会話。

こんな感じだった。

「あの人、白いドレスなのに、引き出物を持ってるって変」
「だから、何だよ」
「普通、結婚式って、新婦以外は白を着ちゃあいけないの」
「だから、何なんだよ」
「男の人って、ホントに無知ねえ」

これには笑った。
なぜなら、私もこのDV男とまったく同じだったから。

最初、中谷演じるOLが自分を裏切った元カレと後輩との結婚式に出席する際、白いドレスを着ていて、まわりからジロジロと見られていたのだが、私としては、何をそんなに見ているのかさっぱりわからなかった。

なるほど、「結婚式では、新婦以外は白いドレスを着てはいけない」って、男性の多くは知らないと思うし、「別にいいじゃん」とも思っているはずだ。
この会話のシーンがなければ、この映画の前半部分はまったく意味不明で、つまらないものになっていただろう。

まあ、それが狙いなんだろうけど・・・
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