映画評577 ~ ももへの手紙

今回は「ももへの手紙」

映画120423-2

『人狼 JIN-ROH』で世界の注目を集めた沖浦啓之監督が、7年の製作期間をかけて完成させた感動の長編アニメーション。父から遺された一通の手紙を胸に、瀬戸内海の島へと移り住んだ少女が体験する驚きに満ちた日々を生き生きと描き出す。作画監督に『千と千尋の神隠し』の安藤雅司があたり、作画を『AKIRA』の井上俊之や『猫の恩返し』の井上鋭らが担当する。肉親との離別を体験した主人公の再生のドラマがしみじみと胸に響く。


声の出演は、美山加恋、優香、西田敏行、坂口芳貞、谷育子、山寺宏一、チョーなど

<ストーリー>
父親を亡くしたももは、11歳の夏に母と2人で東京から瀬戸内の小さな島へとやって来る。彼女の手には、「ももへ」とだけ書かれた父からの書きかけの手紙が遺されていたが、その真意はついにわからずじまいだった。ももは仲直りできないまま逝ってしまった父親のことで胸がいっぱいで、慣れない場所での新しい生活になかなかなじめずにいた。


これは、意外と良かった。

直前に見た「タイタンの戦い」が、あまり面白くなかったこともあるだろうけど・・・

何せ、まったく期待していなかったし。

予告で見る限り、主人公を初めとして、あまり魅力のある画ではないし、妖怪たちも中途半端だったからだ。

内容的にも、「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」に似たようなところが随所にでてきて、あまりオリジナリティを感じない。

何となく「ほのぼのするかな?」という程度で見たわけだけど、予想に反して、結構面白かった。

何よりも、妖怪たちが妙に面白い。

人を怖がらせるためにいるのではなく、別の理由(役目)があるわけだが、その役目が気に入らないのか、ところどころでヘマをする。

その合間のやり取りの中で、ボケたりツッコんだりするわけだが、たいしたセリフじゃないのに、何だかおかしい。

たぶん、面白かった大部分は、この妖怪たちのやり取りだったかも知れない。

一人は西田敏行だとすぐにわかったが、もう一人が、「声は聞いたことあるのになあ。誰だったっけ?」と思い、エンドロールを見て「あっ、山寺宏一だ」とわかった。
この二人だと、適当にアドリブも交えながら、自分たちも楽しんでいたかも知れない。

一方で、主人公・ももは、あまりかわいいとも思えないし、特に特徴のある女の子でもない。
ただ、父親と和解できないままになってしまったことを後悔している普通の女の子だ。
このあたりは、「千と千尋の神隠し」の主人公に似ている。

ストーリーそのものもベタだし、平凡と言えば平凡なんだけど、それがまた良かったのかも知れない。


それと、この映画の舞台が瀬戸内海だ。
というか、モロに私の田舎だった。

だから、出てくる方言がすべてわかるし、妙に懐かしい。

「時計がめげた」だの「部屋がわやじゃ」だの「いなげなもんでの~」などという言葉は、もしかして、さっぱりわけがわからなかった人がいるかも知れない。

ちなみに、「めげた」は、「壊れた」という意味で、私の田舎では、人の心だけではなく、モノまで「めげる」

「わや」とは、「ムチャクチャ」と言えばいいだろうか。
つまり「部屋がぐちゃぐちゃだ」という意味だ。

そして「いなげ」
関東だと、「稲毛」という地名もあるし、「いなげや」というスーパーがあるので、聞いたことがある言葉だとは思う。
私は社会人になって初めて関東に出てきて、この「いなげや」の看板を見た時、いったい何を売っているんだろうと不思議に思っていた。

「いなげ」とは「変な」とか「普通じゃない」とか、そんな感じだろうか。
漢字で書くと「異な気」となるのかも知れない。
あまり頻繁に使う言葉ではないので、よっぽど「変じゃのお」と思う時に「いなげじゃのお」と言うわけだ。
そんな言葉を店の名前にしているのだから、どんな物を売っているのか気になったのは、言うまでもない。

そんな方言を聞きながら、声優たちもあまり下手くそではなかったので、より楽しめたのかも知れない。


ということで、そこそこ楽しめたのと、田舎の方言に敬意(?)を表して、評価はかなり甘いとは思うけど「A」にします。
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