映画評749 ~ ラストナイツ

今回は「ラストナイツ」

映画151121

『CASSHERN』『GOEMON』の紀里谷和明監督が、ハリウッドデビューを果たしたアクション巨編。君主の誇りを踏みにじった支配者に復讐を果たそうとする、屈強な剣士とその仲間たちの姿を追い掛ける。『クローサー』などのクライヴ・オーウェン、『ミリオンダラー・ベイビー』などのモーガン・フリーマン、『硫黄島からの手紙』などの伊原剛志ら、国際色豊かなキャストが集結。壮大なスケールの物語や重厚感とスピードあふれるソードバトル、そしてロケを敢行したチェコの荘厳な風景を生かした映像美と見どころ満載

主演は、クライヴ・オーウェン
共演は、モーガン・フリーマン、クリフ・カーチス、アクセル・ヘニー、ペイマン・モアディ
その他、アイエレット・ゾラー、ショーレ・アグダシュルー、伊原剛志、アン・ソンギなど


<ストーリー>
狡猾な政治家が台頭し、戦士たちが追いやられようとしている帝国。ある日、強欲な大臣から賄賂を要求されるも、それを断った上に彼に刀を向けたバルトーク卿(モーガン・フリーマン)が反逆罪に問われるという事件が起きる。その後死刑判決が下され、自身のまな弟子であった騎士ライデン(クライヴ・オーウェン)の手で斬首されてしまう。1年後、ライデンは酒に溺れる毎日を送り、ほかの騎士たちも刀を捨てていた。だが、その裏で彼らは主君バルトークの敵を討ち、堕落した権力者たちへ報復する計画を進めていた。


ヨーロッパ中世版の「忠臣蔵」である。

だから、物語的に面白くないわけはない。

しかも、「キング・アーサー」などで中世の騎士のイメージが強いクライヴ・オーウェンが主演だし、「彼が出ていたらヒット間違いなし」とかつては言われたモーガン・フリーマンが出ている。

そして、われらが伊原剛志は、悪の権化である大臣ギザ・モットの守備隊隊長である。

にもかかわらず・・・

何だか盛り上がりに欠ける感じがしたのはなぜだろう。

まず、主人公ライデンが、城を追い出された後、飲んだくれるのだけど、それが「討ち入り」の直前になって急に正気に戻るところは、何だか急すぎて違和感がある。

ギザ・モットを欺くため、というのがわかっているだけに、その間の流れとか葛藤みたいなものが描かれていないので、「何だ、やっぱり復讐するつもりだったんだ」という気持ちが沸いてこない。

だから、隊長として仲間の元に戻った時の感動も沸いてこない。

あと、アクション(殺陣)がちょっとしょぼい。

クライマックスである、主人公クライヴ・オーウェンと伊原剛志との対決も、どうも迫力に欠けていた。

普段は貫録十分の伊原剛志も、英語のセリフだけに、ちょっとたどたどしかったったし、さすがにこのメンバーだと、ちょっと見劣りする!?

全体的には、筋がほぼわかっているとは言え、「感動間違いなし」とも言える忠臣蔵ベースの物語なので、最後はさすがに・・・と思っていたのだけど。

何だか中途半端な感じ。

「何か違うなあ」と思う原因は、もしかしてカット割り(?)だろうか。

普段、映画監督について何だかんだ言うことはないのだけど、今回はちょっと気になった。

特に、主君の首を刎ねた直後の映像とか、そういう残酷なシーン(あえて映してはいないけど)後などは、何か唐突感がある。

別に監督が日本人だから、というわけではないが、やはり気になった。

そんなこんなで、「いい話」には違いないのだけど、今いち感情移入ができなかったので、評価は「C」にします。


なぜかは知らないけど、日本の芸能人とかタレントが、この映画をベタ褒めしている。

ポスターにわざわざ名前まで入れてコメントを紹介しているのだけど、何か変なのばかり。

まず白鵬。
「人生は、我慢した者が勝つのだと教えてくれた気がします」

いや、そんな内容だったか?

続いて江口洋介
「誇り高き伝統と忠誠心を奪われた瞬間の、男達の逆転劇を見逃すな」

「奪われた瞬間の、男達の逆転劇」って、そんな展開じゃなかったような気が・・・

次は、GReeeeN
「『死ぬ気で生きる』ってことは、無くしちゃ駄目なんだと思います」

日本語として意味がわからん!

さらにGACKT
「この作品を見よ。そしてこの日本の美しい魂を、見事に紀里谷監督がどうやって世界に届けているかを感じてみよ。そして何よりこの作品を通して、日本人として忘れてはならない魂を自らの心に呼び戻せ」

かなり気合が入っているけど、日本人なんて一人も出ていない(伊原剛志は日本人の役ではない)にもかかわらず、どこがどう「日本の魂」なのか理解できない。

少なくとも騎士の物語だし、騎士と武士とは、ちょっと違うと思う。

とどめは、最近やっつけ仕事でいいかげんな翻訳が評判(?)の戸田奈津子。
「多くの映画の字幕を担当してきたが、一語一句、監督と話し合ったことは今回が初めて。この作品への監督の思い入れ、情熱がじかに伝わってきた。字幕づくりの理想かもしれない」

そりゃあ、監督が日本人だから、とことん話し合えるんだろ?

外国人監督だったら、日本語訳なんて、あんまり気にしないんじゃないの?


いずれにしても、こういうわけのわからないコメントは、映画の評判を逆に貶めてしまうと思うのだけど・・・
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