FC2ブログ

映画評841 ~ アウトレイジ 最終章

今日は「アウトレイジ 最終章」を見てきました。

映画171008

北野武監督が裏社会にうごめく男たちの仁義なき戦いをあぶり出し、ヒットを飛ばした『アウトレイジ』シリーズの完結編。今作は前回の壮絶な権力抗争の後日譚(たん)となり、底なし沼のような戦いに身を投じる男たちの悲哀を描く。前作同様ビートたけし、西田敏行、塩見三省、光石研らが豪華共演。最後の花道を飾るにふさわしい迫力に圧倒される

主演は、ビートたけし
共演は、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、大杉漣、白竜
その他、名高達男、光石研、原田泰造、池内博之、津田寛治、金田時男、岸部一徳など


<ストーリー>
関東の山王会と関西の花菱会の間で起きたし烈な権力闘争の後、大友(ビートたけし)は韓国に拠点を移す。彼は日本と韓国の裏社会で暗躍する実力者張会長(金田時男)の下にいたが、ある時、韓国に出張中の花菱会の花田(ピエール瀧)が騒ぎを起こし、張会長の部下を殺害してしまう。この事件を発端に、張会長と花菱会の関係は険悪になり・・・


北野たけし監督作品としては珍しいシリーズものの最終作である。

第一作は「C」だったけど、第二作は「B」と少しずつ面白くなってきて、今回もある程度期待していた。

もちろん、最後に大友が〇〇するのは予想していたし、実際その通りになった。

ただし、全体を通して言うと、はっきりと「期待外れ」だった。

まず、前作までのような明確な「ワル」がいない。

見かけはどう見てもヤクザには見えない三浦友和演じる加藤や、小日向文世演じる悪徳刑事・片岡のような、「大きな陰謀」を操るワルがいないわけだ。

今回の「ワル」と言えば、花菱会の幹部・花田だけど、単なる「古参のチンピラ」にしか見えないし、演じるピエール瀧も、見かけはともかく、声はどちらかと言うと軽い声なので、悲しいかな貫録があまりない。

あと、大杉漣演じる花菱会の会長に就任した野村だけど、何が「元・証券マン」だか。

いくら頭が良くても、まずは幹部から経験を積ませるだろうし、娘婿というだけで、いきなり会長になるという設定がよくわからない。

しかも、元々演技の下手な大杉漣だから、貫録が追いつかないので、見ていて痛々しい。

その下についている西田敏行や塩見三省に貫録がありすぎて、ますます浮いていた。

ついでに言うと、幹部役で大杉漣の下についていた3人が、どこぞの素人かと思えるくらい違和感があった。

その一人が岸部一徳だけど、この人はホントに下手くそだと思う。

さらに、前作で生き残った名高達夫や光石研なども、どう見たってヤクザには見えず、特に光石なんてのは、ヤクザに脅される平凡なサラリーマンにしか見えないので、どうして生き残っているのか理解できない。

今回重要な役柄である大森南朋演じる市川も、あんなに人懐っこく笑っていていいのか?

人柄がにじみ出ていて、「アンフェア」で演じていた猟奇的な殺人者の顔はどこにもなかった。

これはミスキャストというよりは、脚本や演技指導がおかしいのではなかろうか、と思えるほどの存在だった。

それはいいとして、とにかくピエール瀧演じる花田の個人的な不始末のせいで、組の存続そのものが危うくなる、というのは、いったいどういう仕組みになってるんだか。

しかも、主人公である大友は、何でもやりたい放題。

というか、何をやっても、反撃に遭うこともほとんどなく(最初に一度だけ危ないシーンがあったけど)ほとんど無表情のままで、狙った獲物を楽々と仕留める展開。

花菱会って、みんな無防備なのか?と思えるくらい、とにかく簡単に大友にやられていた。

相手はほぼ一人なんだし、あれだけの組織を持っているのだから、簡単に居所を見つけて始末することもできただろうに、何と言うかまるで無能集団みたいだった。

大友のバックにいる張会長にしても、そんなに大きな組織のようにも見えなくて、何をやるにも側近の白竜が仕切っているけど、走り回っているのはサンピンみたいなヤツばかり。

だいたい、日本と韓国の両方を仕切っているという張の前で、日本語で悪口を言っている花菱会の中田と花田は、バカ以外の何者でもないだろう。

会長だけでなく、他にも手下がいるのだし、少なくとも「誰か日本語がわかるヤツがいるかも知れない」と考えるのが普通だろうに、ここは脚本が悪いと思う。

実際、同じ北野たけし監督作品である「ブラザー」でも、イタリア・マフィアがたけし達を前に「こいつら英語はわかんないだろう」とばかりに「ジャップ」を連発するのだけど、これと同じで、「わざわざ相手に聞こえるようにしゃべっても、外国語だから相手にはわからない」という設定が理解できない。

しかも、物語は淡々と進むから、ハラハラ・ドキドキ感もほとんどない。

最後のたけしのシーンも、結構いいシーンのはずなのに、緊迫感がまったくない。

役者も知らない人が多すぎる。

中盤で、出所したばかりという役柄の元幹部も、どこの誰だかわからないそのへんのおっさんみたいで、貫録がないだけでなく、画的にも中途半端だった。

結局、見終わった後で、「何がどうして、どうなったの?」と思えるくらいよくわからない内容の上に、緊迫感のない展開。

「とりあえずこのシリーズを終わりにしたかった」だけ、としか思えない作品だったと思う。


ということで、期待していただけに、思った以上にがっかりしたので、ここは厳しく評価は「D」にします。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

アクセス数
プロフィール

はぶて虫

Author:はぶて虫
はぶて日記(映画版)へようこそ!

検索フォーム
最新記事
最新コメント
リンク
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
578位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
271位
アクセスランキングを見る>>
月別アーカイブ
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR